
2008年9月以降の急速な景気悪化にともない、前回2009年のランキングでは、「倒産/リストラ/契約期間の満了」といった転職理由の増加が目立ちました。その後、2010年に入り、景気動向指数や株価の上昇など、少しずつ景気回復の兆しが見え始めています。不況から景気回復の一連の動きをうけ、転職理由はどのように変わったのでしょうか。総合ランキングと共に、職種別や年齢別、男女別での前年比、傾向の違いもご紹介します。
| 順位 | 転職理由 | 割合 | 2009年版 | |
|---|---|---|---|---|
| 順位 | 割合 | |||
| 会社の将来性が不安 | 1 | 14.5% | ||
| 他にやりたい仕事がある | 2 | 11.2% | ||
| 倒産/リストラ/契約期間の満了 | 5 | 6.4% | ||
| 給与に不満がある | 3 | 7.9% | ||
| 専門知識・技術力を習得したい | 4 | 7.9% | ||
| 幅広い経験を積みたい/幅広い知識を得たい | 8 | 4.1% | ||
| 業界の先行きが不安 | 9 | 4.0% | ||
| 残業が多い/休日が少ない | 6 | 4.8% | ||
| 市場価値を上げたい | 10 | 2.7% | ||
| I/Uターンしたい | 12 | 2.6% | ||
「会社の将来性が不安」、「倒産/リストラ/契約期間の満了」の割合の上昇が大きいのが特徴。「今の会社で定年まで勤めることができるのか?」といった不安を抱く人も、男性の中には多いのかもしれない。一方、「残業が多い」、「給与に不満がある」といった、会社への不満を理由に転職する人は減少していることが見受けられる。
| 順位 | 転職理由 | 割合 | 2009年版 | |
|---|---|---|---|---|
| 順位 | 割合 | |||
| 他にやりたい仕事がある | 1 | 11.6% | ||
| 会社の将来性が不安 | 2 | 8.7% | ||
| 残業が多い/休日が少ない | 4 | 6.9% | ||
| 倒産/リストラ/契約期間の満了 | 6 | 5.8% | ||
| 専門知識・技術力を習得したい | 5 | 6.1% | ||
| 給与に不満がある | 7 | 5.7% | ||
| 幅広い経験を積みたい/幅広い知識を得たい | 8 | 4.5% | ||
| 女性が働きにくい環境であることが不満 | 9 | 3.1% | ||
| 業界の先行きが不安 | 17 | 1.7% | ||
| 家庭環境の変化により転職する必要がある | 10 | 3.0% | ||
男性は転職理由の10位までに全体の68%が含まれるのに対し、女性は58%と10%も低くなっている。これは、女性の方がより多様な志向性、ライフスタイルを持っていることが考えられる。そうした中でも、業界の先行きが不安、会社の将来性が不安、といった人が増えているのが、今の時世をあらわしているともいえるだろう。

男性の場合、家計の収入を担い、「定年までしっかりと給料を稼ぐ必要がある」と考えている人が多いためか、「会社の将来性が不安」、「給与に不満がある」といったポイントが、女性を大きく上回っている。この傾向は、前年も同様に見られた。一方、前回と異なる男女の差が見られたのは、「家庭環境の変化」で、女性が男性の約3倍の割合となっている。女性の場合、夫がリストラや減給になったため、自身も家計を支えるためにより収入の高い仕事に転職する必要が出てきた、といった不況の影響を受けているとも考えられる。