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多様化する「MRからのキャリアパス」

製薬業界の変化にともない、医師や医療関係者からMRに求められるものは変化しています。またMRからのキャリアパスも以前に比べて多様化しており、MRの経験を活かして異業種への転職を実現する人がここ数年増加しています。このような製薬業界の変化と今後の転職市場を踏まえ、MR経験を持つ製薬業界専任のdodaキャリアアドバイザーの本間 由季乃が多様化するMRからのキャリアパスについて解説します。

dodaキャリアアドバイザー 本間 由季乃

製薬業界の変化から読み解く「これからのMRに求められるもの」

ここ数年のMRに起こった変化として大きく3つが挙げられます。まず、1つ目は「医師や医療関係者が情報をインターネットで簡単に入手できるようになった」ということ。2つ目に「多くの医療機関がMRの訪問面談に規制を強めている」ということ。そして3つ目が「上市新薬がARBなどのブロックバスターからよりスペシャリティ製品へとシフトしてきている」ということです。このような背景からMRに必要とされる素養は変化し、より専門的な知見が要求されるようになってきました。具体的には「症例に基づいた薬剤の使い分け情報」「市場データに基づく営業戦略スキル」「専門領域での学術的な知識」といった素養が求められるようになってきていますので、それぞれを詳しく見ていきましょう。

症例に基づいた薬剤の使い分け情報

インターネットでの情報入手が一般的となった今、医師がMRに求めるのは、インターネットでは手に入れにくい個々の症例に基づいた薬剤の使い分け情報(市販直後調査時の症例ごとの処方詳細)や、ほかの病院や専門医の処方情報です。どのような患者に対してどのような処方が出されたのか、他社製品も含めて一例一例のデータを逐一収集し、症例ベースにまで落とし込んだ情報が重要になっています。

市場データに基づく営業戦略スキル

多くの医療機関がMRの訪問面談に規制を強めた影響で、医師とのコンタクト回数が減り、関係構築が以前より難しくなってきました。そのため限られた面談の中で効果的にプロモーションを展開するスキルの重要性が増しています。マーケットや他社製品を的確に分析し、医師や医療関係者に対してターゲットを正確に定めたセールスプランを立てていくスキルが重要視されています。

専門領域での学術的な知識

現在製薬企業各社の上市新薬がARBなどのブロックバスターからスペシャリティ製品へとシフトしてきていることと、今後はオンコロジー領域などのスペシャリティ領域製品の薬剤上市がより主流となってくることが予想されます。そのためMRには、より専門的かつ最先端の知識が求められるようになっています。

多様化するMRのキャリアパス

製薬業界の変化を受けて、専門的な知見を身につけたMRが異業種へチャレンジし、転職成功する事例もここ数年増えています。MRの仕事を通して身につくスキルには、論理的な思考力やコミュニケーション能力、戦略的な営業力など、業界を問わないポータブルスキルが多く含まれます。そのため、MR経験者は、汎用性の高いスキルを備える人材として企業の採用担当者から評価される傾向にあります。加えて、2013年からの転職市場の活発化を背景に、MRのバックグラウンドを持つ人材に対する異業界からの採用意欲は高まっていて、転職先の選択肢も多様化しています。それでは実際に異業種への転職を成功させた方々の事例を紹介しましょう。

転職成功した方の評価ポイント

<事例1>

Tさん
(27歳・男性)

外資系製薬企業 MR

→

コンサルティング企業 経営コンサルタント
転職の経緯
本社勤務で経営に携わるキャリアビジョンを持って製薬企業に中途入社したものの、実際にはMRから本社への異動例はほとんどないことから転職を決意。dodaのキャリアカウンセリングを通して「経営の根幹に携わりたい」「将来的に英語を使って仕事をしたい」という希望があったことから、選択肢の一つとして経営コンサルタントを提案しました。
採用担当者に
評価されたポイント
MRとして常に高い学習意欲があり、製薬業界に留まらず、さまざまな業界や経済動向にも広くアンテナを張って知識を習得してきたことが評価されました。また、医師との関係構築を通して培った、場に応じた対応力も担当者に好印象を与えました。

<事例2>

Kさん
(31歳・女性)

製薬企業 MR

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生命保険企業 法人営業
転職の経緯
この先の結婚や出産の可能性を考え、勤務地を固定して働きたいという希望から転職を選択。「転勤を伴わない仕事」「顧客との関係構築ができる営業の仕事」の二つを軸に提案を進め、生命保険会社にエリア限定職で転職成功しました。
採用担当者に
評価されたポイント
MRとして、競合製品を分析しながら的確に自社プロモーションを展開してきた経験をアピールしたKさん。マーケットを読み解く力や、ロジカルな説明力は、未経験の保険分野においても十分に活かされると期待され、採用が決まりました。

<事例3>

Eさん
(30歳・男性)

外資系製薬企業 MR

→

内資系CRO臨床開発モニター
転職の経緯
担当製品が長期収載品であり医師からも十分に認知されている薬剤であったことから専門的な情報提供活動ができない状況でした。より医療への貢献実感や専門性を高めたいという希望から、転職し、成功しました。
採用担当者に
評価されたポイント
MRとして、医師との関係構築の経験から得た、安定的なコミュニケーション能力をや論理的思考力が評価されました。また、薬剤に対する知識レベルの高さと薬剤開発への熱意も内定の決め手となりました。

<事例4>

Mさん
(29歳・女性)

製薬企業 MR

→

医療系人材サービス企業 キャリアアドバイザー
転職の経緯
MRとして長期的にキャリアを継続するイメージが持てず、転職を選択。これまでMRとして働く中で、医療の現場における「人」の大切さを感じてきたことから、人材業界に携わることを希望していました。希望に合致し、なおかつMRとしての経験も活かせる医療系人材サービス企業を提案しました。
採用担当者に
評価されたポイント
MRとして、医師に付加価値を提供するための工夫を重ねてきた経験や、物腰の柔らかなコミュニケーションができる人柄が評価されました。「人や企業の成長に貢献していきたい」というご本人の熱意も内定の決め手になりました。

このほかにも多くの転職成功事例があり、MRからのキャリアパスの可能性は広がっています。新たな環境へのチャレンジをお考えの方はdodaキャリアアドバイザーにご相談ください。メディカル業界に精通した専任のキャリアアドバイザーが、キャリアのアドバイスからあなたに合った求人の紹介、面接対策、円満退職のためのアドバイスまで一貫してサポートします。

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キャリアアドバイザー紹介

本間 由季乃

得意分野 :【メディカル系職種全般】
製薬企業でMRとして勤務し、今までの経験を活かし異業界で活躍をしたいと考え、dodaキャリアアドバイザーに転身。自身の製薬業界での勤務経験を活かして、MRの方を中心にメディカル系セールスの方々の転職を幅広くサポートしている。MRならではのキャリアの悩みや転職理由に共感することも多くあり、だからこそ、それを踏まえた転職のサポートができると考えている。

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