「数量限定」に「期間限定」などなど、「限定」という言葉のもつプレミアム感にはめっぽう弱いという20代の皆さん! 今回ご紹介する限定品は、正社員でも非正規雇用でもない新しい雇用形態、「限定正社員」。ただし、これまでの「限定」と違い、多少注意が必要かもしれません……。

 

「限定正社員」とは、正社員と非正規雇用の中間にあたるような雇用形態で、雇用期間は無期限で、職務や勤務地、労働時間などが制限されています。安倍政権の成長戦略の一つとして、普及が推進されており、今注目を浴びています。

 

自分らしい働き方の味方!? -「限定正社員」のメリットとは?

この雇用形態のメリットは、正社員と違い転勤や職種の変更がないこと。「商品開発をしたい!」と入社したのに営業部に配属されたり、突然の異動で単身赴任になったりという、正社員にありがちな会社の辞令に悩まされることはありません。

そういう意味では、仕事のやりがいを重視したり、家庭やプライベートとのバランスを大切にする人にとっては正社員よりも適した雇用形態であるといえるかもしれません。 さらには、非正規社員よりも賃金が高く、社会保険にも加入できるので、比較的安定していると考えられています。

 

クビになりやすいってホント? -「限定正社員」のデメリットとは?

一方、デメリットとしては、職種や勤務地が限定されているので、勤務先の事業が撤退したり、閉鎖してしまった場合には、他の部署や勤務地への異動ができず、最悪解雇になることも。

 

みずほリポート『限定正社員の普及・促進は労働市場の朗報か』(2013年7月8日発表)では、以下のように限定正社員の問題について述べています。

 

「企業がすでに導入している限定正社員制度の中には、雇用管理に問題があるケースが含まれるほか、今後の普及に向けてはこれが新たな不安定雇用となる懸念が指摘されている。」(みずほリポート『限定正社員の普及・促進は労働市場の朗報か』)

 

企業側からすれば、事業縮小や勤務地閉鎖時に解雇しやすくなるため、クビになりやすい雇用形態だとの声も一部では挙がっています。また、職務内容が限定されているため、スキルアップや長期的なキャリア形成が難しいという側面もあるようです。

 

増加する限定正社員を取り入れる企業

では、どのような企業が「限定正社員」を導入しているのでしょうか?

 

実際に導入している企業では、2007年から地域限定正社員制度を取り入れているユニクロが有名です。そのほかにも、紳士服販売のタカキューやソフトウエア開発のサイボウズ、洋菓子メーカーのモロゾフをはじめ、銀行や小売業など大企業の約半数が導入しています。また、日本郵政も2014年4月からの導入が決定したことで話題となりました。

 

総務省による4~6月期の労働力調査では、非正規雇用で働く労働者は過去最多の1881万人を記録したそうです。「働き方を柔軟に選べる」「正社員に比べて解雇されやすい」などさまざまな意見が出ているものの、名だたる大企業が導入を開始しているということもあり、正社員を目指す20代の若者にとっては蜘蛛の糸(救済策)のようにも見える同制度。今後の動向に注目していきたいですね。

 

(関連リンク)
限定正社員ってどんな雇用形態? - 正社員、非正規雇用との違い
限定正社員の普及・促進は労働市場の朗報か

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