先日、世界の大学ランキング『THE WORLD UNIVERSITY RANKINGS』が発表されました。日本で一流と呼ばれる大学はいったい何位だったのでしょうか?

 

・東京大学 …23位
・早稲田大学 …400位圏外
・慶應義塾大学 …400位圏外

 

この順位はあなたの予想どおりでしょうか、それとも意外なものでしょうか。またもう一つ、世界の大学ランキングとして有名なものに、『QS World University Rankings2013』というものもあります。こちらでの順位も、先の順位とあまり変わりません。

 

・東京大学 …32位
・早稲田大学 …220位
・慶應義塾大学 …193位

 

グローバリズムと叫ばれて久しいですが、なぜ日本の大学は、国際的に評価が低いのでしょうか。『大学のウソ──偏差値60以上の大学はいらない』(角川oneテーマ21)を11月に出版した教育ジャーナリストの山内太地氏に日本の大学事情について詳しく聞いてみました。

 

「日本の大学の世界ランキングが低い大きな理由は2つ。海外からの留学生の在籍者が少ないことと、外国人研究者が少ないことです。日本の大学は日本人が日本で活躍するためにつくられたので、世界から学生が集まる仕組みになっていません。しかも、ほとんどの大学では英語の授業だけで学位を取得することができず、安価な学生寮もありません。外国人に対する偏見もあります」

 

アジアのなかでも日本の大学のランキングが低い理由

東大が欧米の一流大学に太刀打ちできず、早稲田や慶應などの一流私立大学はアジアの大学にも劣ってしまう……その原因は?

 

「英米だけではなく、シンガポールや香港などは英語圏であり、英語による研究環境が整っています。今までの日本の大学は、優秀な日本人がノーベル賞級の研究をしてきましたが、これからは世界中の優秀な高校生や研究者が、日本の教育・研究環境に魅力を感じるような大学づくりをしていかないと、世界との競争には勝てないでしょう。韓国やフィリピン、中国など、英語教育に力を入れているアジア諸国にも負けていきます」(同)

 

これ以外にもさまざまな要因がありますが、簡潔にまとめると次のようなことがいえるそうです。

 

英米の一流大学に大きく差を付けられている理由
  • 英語で研究できる環境にない
  • 外国人留学生や外国人研究者の数が少ない
  • 研究室ごとの閉鎖的な環境で、大学院生の成長が限られ、社会のニーズとも合致していない

 

アジアの大学と同等、あるいは劣っている理由
  • 英語に対応していない
  • 初等教育からの英語環境が悪い
  • 研究・教育の設備や体制も、日本独自のガラパゴスな教育内容が魅力的ではなく、留学生にとって学びにくい環境である

 

国際的に活躍するために日本の大学生がすべきこと

ではそんな環境のなかでも、日本の大学生が国際的な活躍をするためにしていくべきことはなんでしょうか?

 

「少なくとも、世界的な研究者を目指すのなら、日本国内の閉鎖的な環境を飛び出し、世界に幅広く活躍の場を求めなければ、研究者としての活躍が望めなくなっていきます。広い世界を見て、多くの人々と交流をすることで、自分の研究を磨いていくべきです。

研究者を目指さない大学生の場合も、日本の大学の教育環境が、必ずしも世界水準ではないことを知るために、学生時代に留学しておくことを強くお勧めします。必ずしも英米だけでなく、発展するアジア諸国に留学することで、将来への展望を開くと良いでしょう。短期留学でも構いませんので、今のアジアを見る機会を自分でつくることを強くお勧めします」(同)

 

社会人にしても大学生にしても、若者はもっと海外に目を向け、広い視野で世界を見ないといけないときが来ているのかもしれませんね。

 

参考リンク
【THE WORLD UNIVERSITY RANKINGS】
【QS World University Rankings2013】

(識者プロフィール)

山内 太地(やまうち たいじ)/ 教育ジャーナリスト。理想の大学教育を求め、47都道府県14ヵ国および3地域の880大学1170キャンパスを見学。日本国内の4年制大学783校をすべて(2012年現在)訪問している。著書に、『大学のウソ──偏差値60以上の大学はいらない』(角川oneテーマ21)、『22歳負け組の恐怖』『東大秋入学の衝撃』(中経出版)などがある。

 

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