ここ最近、人材を使い捨てにする悪徳企業=ブラック企業が大きな社会問題となっています。誤ってブラック企業に就職しないためには、どのような点に注意すればいいのでしょうか。そこで、ブラック企業に関する専門家が集まり発足した「ブラック企業対策プロジェクト」が発行する冊子『ブラック企業の見分け方』を共同執筆された常見陽平さん、上西充子さん、今野晴貴さんの3人にお話をお伺いし、ポイントをまとめました。

 

就活、転職いずれにおいても就職先を探す際には、各企業の求人広告や会社説明会などで情報を得ることが多いですよね。しかし、求人広告は企業からの一方的な発信であり、自社をアピールするツールでもあるため、基本的に都合の悪いことは載せないものです。とはいえ、「ブラック企業」の求人広告にありがちな表現さえ知っておけば、ブラック企業を見分けることも可能です。

 

「ブラック企業」の求人広告にありがちな3つの表現

【特徴1】根拠なく「感動」「成長」「夢」という言葉が並ぶ

詳しい仕事内容を明記すると求職者が応募をやめてしまいそうなため、あえて業務内容をぼかし、聞こえのいい言葉を並べている可能性があります。

 

【特徴2】不自然な大量採用

事業拡大などの明確な理由があればいいのですが、人の出入りが激しいため多く採用していることも。従業員数の1割を超える採用を行っている場合は、注意が必要かもしれません。

 

【特徴3】給料が明らかに高いor安い

一部の例外的な業界を除き、明らかに給料が高い場合は、そのぶん労働条件も過酷ということがあり得ます。また、あらかじめ一定の残業代が含まれており、その額を合わせて表示しているケースや、給料の中で成果報酬が占める割合が多く、必ずその金額をもらえるとは限らないケースもあります。

 

また、同時に求人広告に明記されていない情報を独自に得ることも大切です。次の3項目に該当する企業は要注意といえます。

 

興味のある企業が見つかった際に調べるべきポイント

1.新規学卒社員の3年以内の離職率

東洋経済新報社が毎年発行している「就職四季報」に、主要企業の「働かせ方」に関するデータが掲載されており、そこに新規学卒社員の3年以内の離職率(3年後離職率)が公表されています。3割以上の離職者を出している企業はブラック企業の可能性が高いといえます。

 

2.求人広告や説明会の情報がコロコロ変わる

求人広告や募集要項の内容はプリントアウトして必ず保管しておきましょう。その記載内容と違う話が説明会や面接で出てくるようであれば危険です。

 

上記以外でも、「短期間で管理職になることを求める」、「残業代が手当などの形で固定されている」企業も注意が必要ですから覚えておきましょう。

…いかがでしたでしょうか? 求人広告を見るとき、ポイントをおさえることで「ブラック企業」に就職するリスクが防げるのであれば、覚えておきたいですね。次回は、採用面接での見分け方を教えてもらいます!

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ブラック企業対策プロジェクト
「ブラック企業の見分け方」pdfデータ

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(識者プロフィール)

常見陽平(つねみ・ようへい) 日本の人材コンサルタント、評論家。HR総合調査研究所客員研究員。著書やAll About News Dig、BLOGOSなどでノマドワークスタイルブームへの批判などを行っている。

上西充子(えにし・みつこ)法政大学キャリアデザイン学部教授・法政大学大学院キャリアデザイン学研究科教授。専門は若年労働問題、社会政策、キャリア教育。

今野晴貴(こんの・はるき)労働相談を中心に若者の労働問題に取り組むNPO法人POSSE代表。ブラック企業対策プロジェクト共同代表。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程在籍。著書に『ブラック企業―日本を食いつぶす妖怪』(文春新書)など。