嫌いな上司との会社員生活は苦痛そのもの。我慢しながら働く人もいれば、不満を爆発させる人、さらにはストレスのため、転職を余儀なくされる人もいるでしょう。
「人生の3分の1以上の時間は、会社で過ごしていると言われます。そう考えると、嫌いな上司との接し方はぜひ身に付けておきたいビジネススキルです」と話すのは、「上司部下関係専門カウンセラー」として活動する、たかた登美子さん。
今回は、多くの上司部下関係に関する相談を受けているたかたさんが、部下を悩ませる「やっかい上司」を4タイプに分類! さらに、タイプ別の対処法についても教えてくれました。

 

タイプ1:朝令暮改上司

■特徴:言っていることがコロコロ変わる!
「『朝令暮改』とは、朝決めた事を夕方には変えてしまうこと。つまり、感情的で、言っていることがコロコロ変わるのが朝令暮改上司。出社すると早々に『迅速に対応しろ!』と言い、真っ先に取り掛かったら、『もうやっちゃったのか、慎重にやるべきだった』とまさかのお声が……。また上司の上司や取引先の意見によって、すぐに考えが変わるのも朝令暮改上司の大きな特徴です」(たかたさん:以下同じ)


■対処法:感情にとらわれず、客観的な情報を抜き出すべし!
「実は自分の確固たる意見がないのが朝令暮改上司。したがって、その言動から客観的な情報を抜き出すことが重要です。決して相手の荒げた言葉に反応して、感情的になってはいけません」

「あまりにも理不尽なことが続くようであれば、上司の言動を記録し、パターンを読み取るようにします。そしてそれを自分の成長のための訓練だと位置づけましょう。結果的に自分のやりたいことを実現できるように、上司を利用するという心構えのもと、時には自分がバカになって上司を立てることも必要です」

 

タイプ2:トンチンカン上司

■特徴:発言が意味不明!
「基本的に言葉足らず。『これ』や『あれ』などの指示代名詞を多用し、言っていることが不明瞭なのがトンチンカン上司です」

「例えば、パソコンを指して『この中に入れといて!』という言葉を残して外出していった上司。帰社後その意図が『パソコンのスケジューラーに外出の予定を入れておいて』という意味だったと知り、開いた口がふさがらない……というように、主語や目的語がないことも多々あり、発言の意図が読み取れないのがトンチンカン上司の特徴です」


■対処法:第三者を巻き込んでコミュニケーションをとるべし!
「相手がどんなに意味不明な発言をしてきても、自分は丁寧に分かりやすい言葉でコミュニケーションをとりましょう。トンチンカン上司が自らの言動を改めることは少ないかもしれませんが、周囲(外部)に対するアピールになります。その様子を見た上司の上司が注意してくれることもあるでしょう。また、『言った、言わない』というのも問題になりがちなので、第三者を巻き込んで、コミュニケーションをするようにします」

「トンチンカン上司はメールに関してもハチャメチャです。なので、できる限り面と向かってコミュニケーション、ならびに確認作業を行うように心掛けましょう」

 

タイプ3:思い立ったが吉日上司

■特徴:思いつきでモノを言う!
「思いつきだけで部下に指示を出すのが、思い立ったが吉日上司。どこかで仕入れてきた情報を、得意気に使います。『今度の海外出張なんだけど、◯◯という格安航空券サイトで取っておいて。とにかく安いから』との指示。格安なのはさまざまな制限があるからで、それを説明しても『そんなわけない。とにかく買っておけ』と高圧的な態度になる。こんなふうに、思いつきだけで部下に無理強いをするのが思い立ったが吉日上司です」


■対処法:考える時間を与えるべし!
「この思い立ったが吉日上司のようなタイプに対しては、こちらの不満や不平をハッキリと意思表示するようにしましょう。上司に寄り付かない、無表情で対応するなどの方法もいいでしょう。上司のほうが不安になって、あなたを呼び出してきたら、そこで状況の説明や自分の考えをきちんと伝えるのです」

「思い立ったが吉日上司に必要なのは、立ち止まって考えることだからです。上司に考える時間や機会を与えるということです。ただし直情型の上司であれば、逆効果になることも考えられるので、相手を見極める必要もあります」

 

タイプ4:物忘れ上司

■特徴:片っ端から物事を忘れてしまう!
「とにかく物事を忘れてしまうのが物忘れ上司です。社員の名前、取引先の名前、指示した内容、報告を受けたことなど……。既に送ったはずの資料について、『例の件、まとめた資料を送ってくれ』と指示されることも。ただし、本人には悪気はないようで、とにかく忘れてしまうだけというのが物忘れ上司の特徴です」


■対処法:煙たがられても、リマインドすべし!
「物忘れ上司に対しては、メモ書きやメール、口頭などでしつこいほどのリマインドを行いましょう。リマインドを怠ることで割りを食うのは、部下であるあなたなので、たとえ煙たがれても繰り返します」

「それでも対処できない場合は、上司がなんと言ってきても太刀打ちできるように、あらゆる方向性で自分の仕事の精度を高めましょう。そして社内で尊敬できる・相談できる常識的な人を味方につけるのです」

 

あなたの身近にも、今回紹介したような「やっかい上司」はいますか? もし上司がそうだとしても、何もせずに我慢してしまったり、ストレスで退職や転職に追い込まれたりしてしまうのは残念なこと。やはりやっかいな上司への対処法を身に付けることから始めるのがいいでしょう。上司との関係に悩んでいる方は、ぜひ今回紹介した方法を参考にしてみてください。

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識者プロフィール

たかた登美子(たかた・とみこ)/ 上司部下関係専門カウンセラー。ハートコミュニケーションCOCOサポート代表。日系大手信販会社を経て、日系・外資系企業にて秘書業務に14年間携わる。その間、良き上司に感化され、働きながら大学院を修了。秘書としてさまざまな上司と接し、上司と部下の関係性の重要さを痛感した経験を生かし、現役社長秘書の傍ら、上司と部下のコミュニケーション改善のサポートを行っている。