お正月休みが明けた出社直後の、眠気や倦怠感、集中力の欠如、無気力状態。これらのいわゆる「正月病」というような状態に心当たりがある方も多いのではないでしょうか。 

せっかくの新年、心も身体も充実した状態で仕事に向かいたいものです。そこで今回は、正月病の原因と対処法を、産業カウンセラーでキャリアコンサルタントの朝生容子さんに伺いました。

 

眠気や倦怠感……果ては“うつ”まで引き起こす!?

正月明けに気だるさや眠気などを引き起こす正月病について、朝生さんは次のような危険性を指摘します。

体調の悪さや無気力状態を長く放ったままでいると『正月うつ』といわれる深刻な状態に発展しかねないので、注意と早めの対策が必要です」(朝生容子さん:以下同じ)

この正月病、原因は何なのでしょうか。

お正月の『お休みモード』と、年明けの『仕事モード』のギャップの大きさに、自分の体と気持ちがついていけなくなることが原因です。

また、正月期間中にせっかくだから……といつもよりエネルギッシュに遊んだ結果、その疲れが残っていることが原因になる場合もあります。1月は年度の最終四半期の最初の月として、繁忙期を迎える会社が多く、ただでさえ忙しいので、休みとの反動も激しく、消耗しやすい月なのです」(同)

 

正月病7つの対処法

気持ちの良い仕事始めを迎えるため、朝生さんに正月病の7つの対処法を聞きました。

 

(1)休み明けの業務をシミュレーションしておく

「心の準備のないまま、休み明けから忙しい業務に突入すると、精神的な負荷が重くなります。

年明けにどんな業務があるかをあらかじめ上司や先輩にヒアリングし、心の中でシミュレーションしておくことで、忙しさに備えましょう」(同)

 

(2)夜更かし、寝坊はできるだけ避け、日光に当たる生活ペースを保つ

「生活ペースが一度乱れると、それを会社モードに戻すのはなかなか大変。できる限り、規則正しい生活を維持しましょう。

ちなみに、もし出かけるなら昼間がおすすめ。体を覚醒させるセロトニンというホルモンは、日光を浴びると活性化します。このホルモンは食べ過ぎやアルコールなどへの依存を抑える機能もあります」(同)

 

(3)「動物性たんぱく質」と「大豆食品」を積極的に摂取する

「飲み食いの機会が多いのも正月休み。どうせ食べるのなら、上述の『セロトニン』の生成を促す効果のある食べ物を忘れないように食べましょう。

必要なのはトリプトファン(大豆食品など)、ビタミンB6(唐辛子、にんにく、動物性たんぱく質など)といわれています。ただし、何事もバランスの問題。極度に偏らないように気をつけて!」(同)

 

(4)1週間は内臓を休める

「年末年始の食べ過ぎ、飲み過ぎは、内臓の疲れにつながります。せめて1週間は飲み会を控え、胃腸や肝臓を休める期間を設けましょう。また、内臓を休めるうえで七草粥はおすすめです」(同)

 

(5)初出社前日は自宅で正月明けの準備にあてる

「生活ペースを正月モードから会社モードに調整するために、仕事始め前日はレジャーなどを控えましょう。

その一日は、会社勤めと同じ時間に寝起きし、日中は休み中に散らかったものの片付けや明日からの仕事の準備にあてることがおすすめです」(同)

 

(6)出社が楽しくなるものを見つける

「お正月のセールで、新しい通勤用の服や靴、バッグなどのアイテムを購入するなどして会社に行く楽しみをつくり、仕事へのモチベーションを上げるのも良いでしょう」(同)

 

(7)自分ひとりで抱えず、相談する

「誰かに自分のつらい状況を分かってもらえるだけでもストレスは軽減します。友人など信頼できる人、あるいは社内にカウンセリング室などがあれば、カウンセラーなどの専門家に相談するのもおすすめです」(同)

 

まとめ

いかがだったでしょうか? 何事も最初が肝心。新年のスタートで出遅れると、それはその年の仕事に長く影響してしまうでしょう。一流のビジネスパーソンだからこそ、楽しい正月休みもセルフコントロールして、やる気に満ちた仕事始めを迎えてみませんか?

 

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識者プロフィール

朝生容子(あそう・ようこ)
産業カウンセラー、キャリア・コンサルタンティング技能士2級、オフィス・キャリーノ代表。慶應義塾大学卒業後、NTT(現NTT東日本)に入社。人材育成やマーケティング業務に従事。その後、社会人教育のグロービスに転職し、法人営業やマーケティングを担当。2012年よりキャリアコンサルタント/研修講師として独立。現在は年間200人以上の社会人の仕事の相談にのるほか、ストレスマネジメント、コミュニケーション等の研修講師として活動中。また、自身のブログやメールマガジンのほか、シェアーズカフェ・オンラインで、組織で働く女性の問題、転職活動、ミドルのキャリア等について情報発信を行っている。