福利厚生といえば健康保険や厚生年金、雇用保険、労災保険などが一般的ではありますが、職種や企業によってその内容はさまざまだったりもします。家賃が補助されたり、提携している施設が格安になったりと、福利厚生が充実しているぶん日々の業務がもっと頑張れる!という人も多いようです。

そこで今回は、近年さらに各社の個性化が進んでいる福利厚生のトレンドをご紹介していきます!

 

福利厚生が会社の「プロジェクト」となりつつある

最近の福利厚生のトレンドとして、株式会社メルカリの「merci box」のように複数の項目がまとめてパッケージ化され、その取り組み全体に独自の名前をつける企業が増えています。福利厚生を就業規則の一環としているのではなく、社員の働き方を支援する「会社のプロジェクト」として位置付け、そこに企業独自のカラーを打ち出しているのです。

少子化対策および社員の長期雇用を目的とし、育児関連のバックアップにチカラを入れている企業が増えている点も最近の福利厚生の特徴です。また、女性の社会進出支援として、男性の育休取得を推奨する企業も増えつつあります。生命保険の大手である日本生命保険相互会社では、男性社員の育休取得率が100%となり、一時話題になりました。

 

そんな企業の特色が出ている福利厚生の例を見ていきましょう。

 

福利厚生で、社員の結婚生活を全力バックアップ

まず、マッチングアプリ「pairs」やカップル専用アプリ「couples」を提供している株式会社エウレカの福利厚生プログラム「バニエラ」。

海外カンファレンスへの参加といったスキルアップのほかに、なんと、アプリ「pairs」を通じて結婚した社員には、「祝! Happy pairs婚」として、結婚祝いにプラスして5万円分のギフト券をプレゼントしています。

 

マッチングアプリの企業らしく、結婚・出産・子育て関連の手当を多岐にわたって用意している点が特徴。

例えば結婚記念日には「ハッピーアニバーサリー休暇」、子どもやパートナーのお誕生日には「バースデー休暇」、入園・入学・卒園・卒業式時には「おめでとう休暇」がそれぞれ1日取得可能です。

また、フリマアプリを提供している株式会社メルカリでは妊活の支援も積極的に行っており、高額な費用が発生する可能性のある不妊治療を行う場合、治療開始から10年間、所得や年齢の制限なくその費用を会社が一部負担しているそう。また、育休中のスタッフに向けた支援制度も多数揃っています。

 

ママになっても働きたい女子を応援する「macalon」

同じく妊活をはじめとした女性社員向けの支援を用意しているのが、株式会社サイバーエージェント。「ママ(mama)がサイバーエージェント(CA)で長く(long)働く」という意味を込めて「macalon(マカロン) 」という福利厚生パッケージを用意しています。

昨今、取得の可否について議論がされている生理休暇や妊活休暇を「エフ休(FemaleのF)」と呼び、取得理由の言いづらさや取得しづらさに配慮。また同じ市区町村に住むママ社員(妊娠中のプレママ社員・産休育休中のママ社員も含む)が集まるランチ代を会社が補助する「おちか区ランチ」、ママ社員向けの社内報「ママ報」などで、子どもをもつ社員同士の交流や情報交換の支援も積極的に行っています。

 

また、渋谷に本社を構えているサイバーエージェントならではの取り組みが「認可外保育園補助」。

認可保育園・認証保育園に子どもを預けられず復帰できない女性社員を対象に、高額な認可外保育園料の一部を会社が負担するという仕組みです。子どもを保育園に預けられない社員のために、企業内(または事業所の近辺)に事業所内保育所を設けているケースも。渋谷という立地上、通勤ラッシュ時の登園に抵抗を示す社員の声を受け、事業所内保育所を設置するのではなく、認可外保育園料の一部を補助しているとのことです。

かわいらしい名前ながら、社員の声に耳を傾け多くの配慮がなされているしっかりとした制度ですね。

 

大人のための「参観日」で、互いの家庭理解をうながす

スマホゲームやオンラインゲームの開発・運営を行っているコロプラの福利厚生「はたらくま+」は、「社員が安心して長く働ける会社にしたい」という思いから生まれた新制度。

有給休暇を使い切ってしまった場合でも、子どもの看護のために有給休暇を取得できる制度「こども看護休暇」や、子どもがいる社員を対象に出退勤の時間や勤務時間を調整できる「マイタイム」。さらに出産休暇に入る前に面談を実施してオリジナルの「コロプラ母子手帳」を配布し、出産前後の悩みなどにも対応する「オフィスmamaコンシェルジュ」というサポート体制も完備。

社員の家族を会社に招待する「こぐま参観日」というイベントも用意されています。

この制度は、家族を持っている社員ならば女性でも男性でも自由に利用できるそう。

そして「こぐま参観日」を通して社員が互いの家庭を知り、制度を利用しやすくする環境づくりもチカラを入れています。

 

こんな制度、ウチにも欲しい? ユニークな福利厚生あれこれ

このようにトレンドである子育て支援関連の福利厚生のほか、企業によってはかなり個性的な内容もあるようです。

 

クックパッド株式会社では福利厚生の一環として、従業員が自由に料理できる大きなキッチンが用意されています。従業員は会社が用意した食材を自由に使って「まかない」を作れるほか、 料理教室や料理写真の撮り方などのワークショップも行われているそう。

 

また、神戸とドイツに支店を持つIT企業「Eyes, JAPAN(アイヅ・ジャパン)」では、社長の似顔絵が描かれたサンドバッグを殴ってストレスを解消できる権利(!)が福利厚生として用意されています。社員のストレスを解消し、仕事の効率や創造性を高めることが目的だそうで、社長の懐の深さを感じますね。

 

まとめ

フリーランスや派遣社員など、個人のライフスタイルに合わせたさまざまな働き方が認められつつありますが、個性豊かで便利な制度の福利厚生を受けられるのは正社員の特権。その内容には「少しでもウチの会社で長く勤めてほしい!」という会社の創意工夫や熱意が伝わります。

そしてその内容やトレンドも、時代によって今後も柔軟に変わっていきそうです。

今回紹介した以外にも、自転車通勤支援や社内バー完備など、意外な制度もたくさんある模様。会社を選ぶ際に職務内容や待遇と合わせて、福利厚生の中身を判断基準のひとつとしてもいいかもしれませんね。

 

(参考サイト)
男が変わった 日本生命、男性育休休暇100%達成
社長の顔を殴ってストレス解消!?…究極のタブー許した“仰天”の福利厚生

 

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