こんにちは。はてなブログ「プロジェクトマネジメントの話とか」管理人のwiz7と申します。この度ご縁があり、記事を書かせていただくことになりましたので、僭越ながら日々考えていることなどについてお伝していきたいと思います。

 

あなたの参画するプロジェクトでは朝会(=日に1度の情報共有会)は行われていますか?

「眠いし自分に関係ない話題ばかり。ノートPCを持ち込み、こっそりメールチェックしてるよ……」という人も多いのではないでしょうか?

 

今回は、眠くてテンポの悪い「朝会」にフォーカスし、スッキリ改善するための方法について考えてみたいと思います。

 

朝会はスピードが命。「15分」がベスト!

結論から先に書きますが、朝会は一瞬で終わらせてください。

朝会に一時間もかけるのは時間のムダです。

 

時間を削減したら重要な情報が十分に共有されないのでは?という考え方もあるかもしれませんが、現実は逆です。

朝会に限りませんが、緩んだ状態で長時間拘束することで、メンバーの意識は希薄になり、スマホ・ノートPCでの内職作業がメインで会議の内容は上の空、となるのが関の山です。

時間というリソースが潤沢にあると、人は無意識のうちにそのデッドラインに合わせてスピード調整してしまうものです。逆もまた然りで、時間がなければ無意識に、必要な情報だけを取捨選択するようになります。

 

何も手を抜こうとしているわけではなく、無意識に調整してしまうところがポイントです。時間制限によるスピードが保たれて初めて、質が担保されるのです。

全員に最後まで集中してもらうためにも、時間は短く設定する必要があるのです。個人的には、長くても30分が限界だと考えています。

 

そもそも、一日単位のサイクルで考えた場合、参加者全員が把握しておくべき重要項目というものは思ったほど発生しないものです。また、共有内容についても、全員が把握すべき必要最低限の情報のみに絞るだけで、場の空気は大幅に改善されるはずです。

 

朝会のヤル気とスピードを奪う2つの時間泥棒

 

とはいえ、どうしても時間がかかってしまうことが多々あります。現場の朝会のシーンでしばしば見かける「時間泥棒」について見ていきましょう。

 

朝会での議論は厳禁!

よく見かけるのが、情報を共有する中で発言が活性化されるがあまり、「ああでもない、こうでもない」と議論が発散してしまうパターンです。こうなるとあっという間に数十分経過してしまいます。

 

朝会は、議論をする場ではありません。

議論に発展しそうになったらその段階で話題は打ち切り、別枠でミーティングの時間を設定すべきなのです。

 

例えば、10人が出席する朝会の中で、そのうち3人がディスカッションを始めたとします。残り7人にとっては結果だけ共有されればよい内容であっても、終了するまで強制的に拘束されてしまうわけです。

議論で15分間消費したすると、蚊帳の外にいた7人分の人件費「15分間×7人=105分間」がムダになるわけですよね。

 

図1:議論によって無駄になる人件費

 

ちなみに金額に換算すると、
・月単価1人あたり100万円、1ヶ月20営業日と仮定すると、1日1人あたり5万円
・1日8時間労働と仮定
→105分÷(8×60分)×5万円≒1万円

 

とまあ、諭吉先生が一瞬で飛んでしまうわけですね……合掌。

 

コストカット・効率化について多くの企業が頭を悩ませながらも、 時間の流れを可視化することが難しいこともあり、このようなムダがまかり通っているのが現実ではないでしょうか?

そこでこのようにチョット仕組みを見直すだけでも、メンバーの精神的負荷の軽減を含め、大幅にムダが削減されるものだと考えています。

 

ありがち!?一人ひとりの進捗を細かく詰めていく不毛な尋問

ここでもう一つ、しばしば見かけるコスト意識をなおざりにしたパターンを考えてみます。

 

マネージャーが一人ひとりの進捗を確認し、遅れたメンバーを細かく追及する例です。詰めること自体が目的となっている悪しき例ですが、これも前節と同様、チーム全員の時間的コストを考えていない典型ですね。

全体への共有という意味では概要で十分です。詳細なヒアリングが必要であれば、個別に実施すればよいのです。

 

繰り返しになりますが、全員(もしくは大部分のメンバ)に関係することを周知するために、メンバーを集めているのです。

ここでは進捗確認を例にあげましたが、一貫して必要になるのは参加者の工数をムダに奪っていないか?という時間とコストに対する感覚です。ここを意識することで参加者全員の意識を集中させ、短時間で終わらせることが可能となるのです。

 

1日4回の進捗報告!?会議のための会議

 

昔、炎上したプロジェクトで印象に残っている例を紹介します。朝の9時半から23時まで全員がコンスタントに缶詰になっていたのですが、そのプロジェクトでは1日に4回の進捗報告を迫られたのです。

進捗報告の開催ポイントは、下記の通りでした。

 

1. 09:30:出社時
2. 13:00:昼食後
3. 17:00:定時
4. 22:00:(本当の)定時

 

……ツッコミどころが多すぎて何ともいえませんが、一回当たりの時間が短ければまだしも、毎回それなりの時間を使っていたのです。

 

僕も心配性なところがあるので、このマネージャーの気持ちはよくわかります。基本的にマネージャーは不安なものだと思います。 しかし、その自分にかかる負荷は、メンバーらに押し付けるものではありませんし、手段と目的を取り違えてしまっては本末転倒ですよね?

いかにポイントを押さえつつ、いい加減になれるか?優秀なマネージャーとしての、最も重要な指標の一つは「寛大さ」ではないかな?と僕は考えています。

 

無言の集会から活発な共有会へ。小さな仕掛けでメンバーが激変

別の例ですが、ちょっとした工夫で大きく改善した朝会がありました。朝に集まったはよいものの、誰も発言しない、非常に消極的な状態が続いたことがありました。そこでマネージャーは「どんなことでもよいので1人ずつ強制的に発言させる」ようにしたのです。

その形式でいざ始めてみたら、今までの沈黙がウソのように出るわ出るわ、貴重な情報が山のように溢れてきたのです。

 

日々の仕事の中で意識が内側(自分の中、自分のタスク)にしか向いていなかった中、朝会での発言のノルマを課すことで、意識が外に向き始めたのでしょう。そもそも、一日チームの中で仕事をしていて、話すことが何もないワケがないのです。

 

図2:内側にばかり向いていた意識が全体へ

 

もちろん本来は強制ではなく、メンバーらに自主的に発言してもらうのがベストなのですが、ちょっとしたカンフル剤を打ち込むのもマネージャーの重要な役割だと思います。

 

プロジェクトの数だけ朝会の形がある

 

いろいろと自分の考えを述べてみましたが、朝会や定例会議は、プロジェクトの性質によってどの様にでも変化するものだと僕は考えています。プロジェクトの形、参画するメンバーの数や性格。プロジェクトの数だけ朝会の形があるのです。

重要なのは日々試行錯誤しながら、今のチームに合った形を模索することなのです。自分たちにピッタリ合った、自分たちだけの朝会を探してみてください。

 

少しでも仕事を楽に、面白くするために――。

 

さっそく明日からでも、眠くてテンポの悪かった朝会をスッキリ爆速化して。

一日を気持ちよくスタートさせましょう!

 

識者プロフィール

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