こんにちは。はてなブログ「プロジェクトマネジメントの話とか」管理人のwiz7です。今回、キャリアコンパス様に寄稿しました。

 

人は道具でもなければモノでもありません。吉田沙保里氏を筆頭とする、霊長類ヒト科に属する生身の生き物なのです。

 

「あいつ、よくできるよー。ホント使えるわ!」
「今年の新人はまるで使いモノにならないねぇ……」
「あのベンダ、スピードも品質も最高だよ。次案件も使おう!」

 

日常的によく聞くフレーズですよね。

 

この「人を使う」という表現に違和感を覚えることはありませんか?僕は初めて聞いた時から今日まで、この言葉に嫌悪感を抱くことはあっても、納得したことや使用したことは一度もありません。

 

この表現、単なる日本語の文化・慣習の問題なのでしょうか?僕にはそうは思えないのですよね。

 

というわけで今回は、この忌まわしき表現(だと僕が勝手に思っている)の裏に潜む、誤った意識と、理想的なマネジメントのあり方・働き方について考えてみたいと思います。/

 

「人を使う」という言葉の裏に潜む大きな勘違い!?

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例えば、

 

「私は君を上手く使ってプロジェクトを成功させるよ」
「あなたは使えるからリーダーに抜擢しよう」

 

などという会話、あまり聞きませんよね?

 

相手に対して失礼だという認識があるため、面と向かって相手に「あなたを使う」などと表現することがないわけです。コレってやっぱりおかしいですよね……「後ろめたいのなら、使うの止めようよ」と思いませんか?

 

僕はこの言葉から、「部下・業務委託・派遣・取引先などの人々」を蔑むような、歪んだ意識が滲みでているように思えてならないのです。

 

もちろん、上司と部下は教育する側・される側の関係でもあり、あまりにも部下の業績が悪ければが解雇せざるを得ないこともあるでしょう。現行の日本における労働法の元では、従業員を解雇することは容易ではないものの、今後も被雇用者がこの法律によって手厚く保護され続ける保証など、どこにもありませんしね。

 

また、発注側と受注側の力関係についても同様で、期待した成果が得られなければ契約を打ち切り、別の業者に委託することは企業経営の中で日常的に行われている、ごくごく自然な営みですよね。

 

人が集まり仕事をしている以上、このような「仕事上の力学」は付いて回るものの、だからといってそれらの関係に、人間的価値における優劣の差が存在するわけではありません。

 

根本的に、人と人は対等な関係であるわけです。対等な相手に対して「使う」って。もう止めにしませんか?

 

 

人は「使う対象」ではなく「共に仕事を推進する」間柄のはずです。

 

また、経営者と従業員の関係についても同様のことが言えます。一般的に「会社員は経営者の駒だ」、などと揶揄されることが多々ありますが、人材という資源が経営の大部分を構成していることを考えれば、人が企業にとっての最高の財産であることは明白なはずです。

 

そのような大前提を見失った中小企業の経営者を僕は何人か見てきましたが、やはり社員からの信頼などなく、社内の空気もあまりよくないようでした。社員の意識がバラバラなわけです。経営者の言動から「駒として利用する」という意識が、社員らにひしひしと伝わっていたわけです。

 

「アイツは使えない」という最悪のNGワード

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また、余談になりますが、「あいつは使えない」などという表現を日常的に利用している人は要注意です。

 

この言葉は、「私にはマネジメントする能力がありません、お手上げです!」と宣言することと同義であるためです。

 

得てしてこのような表現をする人は、相手を卑下し、貶めることにより相対的に自分の能力の方が上だ、とアピールすることが目的だったりするわけです。しかし、現実は本人のもくろみとは逆に、自信の無さを周囲に見透かされると同時に、自身のマネジメント能力の欠如をアピールすることにしかならないわけです。

 

百害あって一利なしなので、心当たりのある方は、即刻やめることを僕はオススメします。

 

「人を管理」する、という表現と考え方

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あともう一つ、個人的に違和感を覚えているのが「人を管理する」という表現です。

 

この言葉は、さまざまな文脈で利用されるため、一概に問題だとは言えません。例えばプロジェクトで人員を20名確保する、となると正にお金や契約面での「人の管理」が必要となるわけです。

 

しかし、例えば「上司が部下を管理する」という表現はどうでしょうか?この表現も当たり前のように使われていますが、少し違和感を覚えませんか?< /p>

 

そもそもですよ。あなた、上司に「管理」されたいですか?僕はまっぴらゴメンですね。息が詰まります。窒息しそうです。

 

 

管理する対象は、あくまでも人の仕事であり、進捗であり、プロジェクトであり、組織や情報共有の体制であったりするわけで、人間そのものを管理する、という表現には、僕は大きな違和感を覚えます。

 

僕が昔参画していた小規模プロジェクトでは、各メンバーが「管理が大好きなマネージャー」によってガッチガチに管理、いや、監視されており、正に「一挙手一投足まで監視」されているような有様でした。

 

数時間おきに進捗を細かく確認し、優先度の低い細かい話に、深く首を突っ込んで時間を浪費してしまうような、非効率なマネジメントだったのです。

 

業務量は他プロジェクトに比べると比較的少なく、毎日定時帰りであるにも関わらず、凄まじいストレスにさらされていたため、チームメンバーは短期間で疲弊してしまったのです。もちろん、その様な環境でパフォーマンスが発揮されることはなく、各自の能力は完全に殺されていたのでした。

 

「いいマネジネント」と、つまらない仕事の楽しみ方

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このような経験からも、本来マネージャーは「人を強引に管理する」のではなく、人が兼ね備えている力を引き出し、本人が能動的に動けるようサポートすることこそが、マネージャーの仕事なのだとつくづく思うようになりました。

 

僕は自ブログの中でも常に伝えていますが、会社員は本来、自由な存在なのです。逆にメンバーの立場から考えれば、裁量を与えてもらい、自由に動ける環境こそがストレスフリーな生活を手に入れるための、一番の近道だと思うのです。

 

能動的に、自発的に動くこと――。

 

こう主張すると、よく「給料が変わらないのに、なぜそこまで自発的に動いて会社に貢献する必要があるんだよ?社畜、乙!」などという声が聞こえてくるものですが、実はそれは全く考え方が逆で、ストレスフリーな環境を手にいれるために、自分で動いて裁量を獲得する必要があるのです。

 

効率的に楽をしたいからこそ。プライベートの時間を大切にしたいからこそ。自分の思う通りに仕事を進めたいからこそ。だからこそ、主体的に動くことをオススメします。

 

組織の過剰な呪縛から解き放たれ、自由度を獲得した瞬間、あなたは大きなストレスから解放され、仕事をより楽しめるようになるのです。

 

とはいえ、裁量の獲得の度合いについては、組織の体質にも大きく依存するところがあり、軍隊のような場では個人がどのように振る舞っても限界があるので、ケースバイケースではあるのですが……。

 

僕も過去、本当にどうしようもないプロジェクトに放り込まれたときに、異動願いを出したことがあります。言葉を選ばなければ、時と場合によっては逃げることも必要だとは思います。

 

何も行動せずに愚痴だけこぼしても何も変わらないどころか、人生を浪費するだけですし、本当に現状が不服なのであれば部署や組織を変えることも視野に入れるべきだと僕は思います。そのような点も含め、責任を外部に求めず主体的に動くこと。自分の人生の責任は自分でとることが、今を楽しむコツだと僕は考えています。

 

ただの言葉の使い方?

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今回はいろいろと「使う」という表現について持論を展開してみましたが、これは言葉だけの表面的な問題ではなく考え方の問題であり、つまるところ行動(=マネジメントの仕方)にも直結する、非常に重要な問題だと僕は思います。

 

「言霊」などとオカルトチックな表現をしてしまうと途端に説得力が失われてしまいますが、やっぱり人の想いは言葉に乗って相手に伝わるものなのですよね。

 

あなたも今日から少しだけ、言葉の使い方を変えてみませんか?いつもの仲間たちとの仕事が、場の空気が、少しずつ変わっていくかもしれませんね!

 

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プロフィール
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