組織に属し、チームとして働く以上、メンバーと上手く連携して仕事を進めていきたいもの。多くの企業がマネージャーを中心に、チームワークを活性化すべく、様々な工夫をしていると思いますが、意外とうまくいかないもの。

 

一体どうすれば、チームワークが活性化するのでしょうか?そのヒントとなるのが、ゲーム。チームメンバーで一つのことを一緒になって取り組むことで、チームワークが芽生えてくるというのです。

 

そこで今回、株式会社CCOの石山喜章さんに、チームを活性化させるために取り組みたいゲームをお伺いしてきました。

 

なぜ、チームが活性化しないのか?その原因は「相互理解」の不足にある

%e8%a8%ad%e5%ae%9a62

 

チームワークを活性化させるためのゲームを知る前に、そもそも、なぜ多くのチームはコミュニケーションが疎かになってしまうのでしょうか?石山さんによると、最大の原因は「相互理解の不足」にあると言います。

 

上司は、「部下が何ができるか?」という機能面で人を見てしまいがちですが、本人の考えや感情、そもそもこの仕事を選んだ背景まで理解できているでしょうか?

 

内発的モチベーションを高めるためには、チームのメンバーそれぞれが「何にやりがいを見出しており」「どんな形で評価されることを望んでいるのか」。この感情をきちんと把握することが重要です。

 

この感情の把握に役立つのが、ゲーム。同僚の違う一面に出会うことができるため、相互理解を深めていくことができるのです。

 

職場での会話や議論のベースは、基本的に業務や目先の案件に関することになってしまいがちですが、ゲームを通して見えてくるのは同僚の視点や考え方、人生に対する態度やプライベートなこと。普段の会議では目にしない一面に数多く出会うことができます。

 

例えば、サバイバルゲームのサークルが活発な某IT企業では、サバゲー中に敵弾から部下をかばう上司と逃げる上司がいます。その態度だけ見ても、どれだけ本人が無意識に自分のことしか考えていないか、相手を思いやる気持ちを持つ人なのかどうかが透けて見えてくるでしょう。

 

明日から実践できる!チーム活性化に役立つゲーム

%e8%a8%ad%e5%ae%9a63

 

では、どういったゲームを取り入れるのが良いのでしょうか?石山さんに伺ったところ、すぐに実践できるゲームは3〜4つほどあるそう。

 

1.アゲアゲ・ブレーンストーミング

【方法】
・4~5人でグループを作り、ブレストのテーマを決める
・一人がアイデアを出し、他の人が「いいね~、それなら・・」で続く内容を語る
・続いて他の人も「それいいね~、だったら・・」とアイデアを否定せずにアゲ続けることで途方もないアイデアへと昇華させていく

 

2.自分史の共有

【方法】
・部署やチームのメンバー一人一人が、自分がなぜこの仕事を選んだのか?を一人5分で語る
・語り終わったら、他のメンバーが一言ずつコメントする
・これを順番に繰り返すことで、改めて共通項(ここにきた動機)を見出す

 

3.相互志援

【方法】
・チームメンバー人数分の紙を用意
・一人目が夢や目標を語り、残りのメンバーは「自分はどんなフォローができるか」を紙に書いてプレゼントする
・これを順番に繰り返すことで、相互に夢や志を応援しあう関係が築ける

 

4.4COLOR

【方法】
・赤、青、黄、緑の紙かグッズを用意する
・会議をするときに、次の役割分担で話をする
緑:アイデアや意見を出す人
赤:建設的に批判する役
青:アイデアを支持・支援する役
黄:バランスを取る役

 

・ひとつの案件について話し終わったら、持っている色グッズを交換して次の案件へ進むという風に会議を進める

・役割を明確にすることで各議題に対して、プラス、マイナスの観点を出しやすくする効果がある

 

「深い相互理解」と「目標と計画の共有」がチームを活性化させる!

%e8%a8%ad%e5%ae%9a64

 

ただし、ゲームだからといって、ただやるだけでは効果がありません。実践するにあたって、「深い相互理解」と「目標と計画の共有」はきちんと意識しておかなければなりません。

 

「深い相互理解」の状態を築き上げていくために、役に立つフレームワークがあります。それが上記の「ノジェスの潜在意識5階層」というもの。これは、周りの人の言動がどういった感情のもと、生まれてくるのかを分かりやすく示した図です。

 

%e8%a8%ad%e5%ae%9a65

 

※参考図:ノジェスの潜在意識5階層
「世界が一瞬で変わる潜在意識の使い方」より

 

まず、メンバーが深い相互理解に至るためには、相手の言葉や表情だけ見るのではなく、その言動を生み出している考え方や感情に目を向けることも必要。

 

また、その考え感情を生み出している相手のイメージ(経験体験からくる先入観や価値観、判断基準など)を理解できれば、より深い信頼関係を築けるようになるでしょう。

 

意識や行動がバラバラなチームは、概して目標が曖昧だったり、計画がおおざっぱになっていたり、現場任せになってしまいがち。意識と行動を統一し、スピーディーで効率性の高いチームワークを創るためにも目標・計画の共有が重要。

 

さらに、具体的で達成可能な目標を共有できていれば、皆がその一点に向かって意識を集中できるでしょうし、計画が具体的で役割分担が明確になっていれば、それぞれが自分の役割に徹して貢献することができるでしょう。

 

これだけ押さえておけば・・・!チームを活性化させる、3つのメソッド

最後に、石山さんはチームを活性化させるにあたって、3つのことを意識すると良いといいます。< /p>

 

①リーダーシップ/フォローシップ
まず、サッカー同様にリーダーもメンバーも全員がリーダーシップ(ゴールへ向かう意思)を持つことが大事であり、同様にリーダーもフォローシップ(仲間を助ける意思)を持つことが重要です。

 

②相互理解
相手の立場や状況、背景などを深く理解しあえているかどうか。メンバーそれぞれの強み、弱みは何なのか?も把握できていれば、なお良いでしょう。

 

③意思決定プロセス
意思決定の質を高める3要素は、情報、判断基準、会議体の3点。思い込みや感覚ではなく事実に基づいた正しい情報を元に、組織やチームとして共有されている判断基準で判断し、誰もが意見を述べ合える会議体で意思決定すれば、決定事項に対するチームのコミットメントが上がります。

 

チームの活性化は難しいと思われがちですが、ちょっとした工夫をすれば、短い期間でもチームワークは上がるもの。相手の視点に立って、行動を始めることがチーム活性化の第一歩になることでしょう。

 

(専門家情報)
石山 喜章さん
株式会社CCO 代表取締役
ライブドアにおけるメディア事業の立ち上げ、M&A後の事業統合、社内紛争の解決など、豊富な経験をもとに、北海道大学、明治大学、埼玉大学、関西大学、BBT大学などにて、講師、審査員などを務め、本質深くに迫るアプローチには定評がある。