メールは仕事上においてクライアントや上司、その他、多くの相手との大事なコミュニケーション手段の一つ。相手から好印象を持たれるようなメールを送ることができれば、きっと仕事をスムーズに進める助けになるはず。

 

20代が身につけておきたい「ビジネスメール」術の第五回は、一般社団法人日本ビジネスメール協会代表理事の平野友朗さんに「添付ファイル付きのメールを送るときに気をつけるべきこと」について解説していただきました。

 

過去の連載はコチラ!

第一回 相手に気持ちが伝わる「お詫び」のメール

第二回 クライアントとの打ち合わせ日程調整メールの書き方

第三回 クライアントや上司へ。お礼の気持ちが伝わるメール

第四回 転勤や異動が決まったとき。クライアントへ送る報告メールの基本

 

ビジネスメールの失敗第1位は添付ファイルの付け忘れ

一般社団法人日本ビジネスメール協会が、仕事でメールを使っている人を対象に毎年行っているビジネスメール実態調査。2017年6月に発表した2017年版(有効回答数2,395)の調査結果によると、38.49%の人が過去一年間に仕事でメールの失敗をしたことがあると回答していました。自分がした失敗の第1位は、「添付ファイルの付け忘れ」(43.82%)。

 

しかも、「添付ファイルの付け忘れ」は、メールを受け取ったときに見つけた失敗の第2位(41.58%)でもあります。自分も周囲も、よくやってしまう失敗であるといえるでしょう。

 

ワードやエクセル、パワーポイント、写真や画像などのデジタルデータを添付し、ボタン一つで送ることができるメールの機能は、多くの方が仕事で活用しているはず。

 

利用頻度が高い一方、ファイルの付け忘れは至るところで起きています。メールを使い慣れていないから起こるミスとは言い切れず、慣れていてもうっかり起こしてしまうことも。データを送信する前には、必ず「添付ファイルを付け忘れていないかな」と確認する癖をつけましょう。

 

添付ファイルを付ける手順を一定のパターンにすることも、付け忘れ防止には有効です。ファイルを最初に添付するか、最後に添付するか、自分の中でルールを決める。そうすれば、無意識に付け忘れることはなくなるでしょう。

 

添付ファイルのサイズにも配慮すべし!

ファイルを添付するときは容量にも気を配りましょう。大きな容量のファイルを添付してしまうと、相手のメールボックスを圧迫したり、サイズが大きすぎたりして受け取ってもらえないことがあります。目安は2MB以内。2MB以内であればたいていの企業は受け取れますが、もしそれでも大きい場合は、相手の要望にあわせてサイズを調整しましょう。

 

例えば、音声や動画、写真など大きめファイルを送るときは、基本的に自社のルールに従います。無料または有料で使える外部のファイル転送サービスもありますが、会社によってはセキュリティ上の関係で使用を禁止していることがあります。相手に送付手段を確認してから動いたほうが、無駄がありません。

 

仕事上で取り扱うデータは全てが機密情報です。データの受信と送信に慎重な企業も増えていますので、トラブルにならないように不安なときは確認しましょう。

 

資料請求にメールで対応、添付ファイルの送り方

添付ファイルを付けたメールを送信する際に重要なポイントは、添付していることを本文に必ず書くことです。

 

この一言があれば、万が一、ファイルを添付し忘れたとしても、読み手が気付いて「添付ファイルが付いていないようです」と返事をしてくれるでしょう。

 

例えば、社外の人から商品の資料請求があったとしましょう。その資料(PDF)をメールに添付して送る場合は、次のように書きます。

 

○○株式会社

山田様

 

お世話になっております。

◇◇の鈴木と申します。

 

このたびは弊社の商品ABC2018年夏モデルの資料を

ご請求いただき誠にありがとうございます。

 

早速ですが、詳細資料(PDF)を添付にてお送りいたしますので、

ご確認ください。

 

■添付

商品ABC2018年夏モデル説明資料.pdf

 

本資料では、商品ABC2018年夏モデルの仕様や従来品との違い、

導入事例など、ウェブサイトには掲載していない情報を

多数ご紹介しております。

 

実際に商品を手に取っていただきながら、

デモンストレーションも実施しております。

 

資料のみではお伝えしきれないことも多いので、

今月中に30分ほどご説明の機会を頂戴したいのですが、

ご都合はいかがでしょうか。

 

本日、あらためてお電話させていただきます。

 

よろしくお願いいたします。

 

(署名省略)

 

即座に開封しなくても内容が分かるように、本文の中にファイルの詳細や添付の目的を明記すると親切です。自分が送ったメールを素早く処理してもらい、確実に返事をもらえるように気を配りましょう。

 

たかがメールと侮るなかれ!

ファイルを添付する際も、相手の立場に立ってメールを送ることができれば「段取りがいいな」「気遣いのある人だな」とプラスの印象を与え、評価を上げることもできます。

ボタン一つで送れるメールは非常に便利な道具ではありますが、その分細かな配慮や注意が大事。小さな心配りの積み重ねが相手に好印象を与えるのです。

 

(寄稿:平野友朗/編集:東京通信社)

 

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識者プロフィール
平野友朗(ひらの・ともあき)

平野友朗(ひらの・ともあき)
一般社団法人日本ビジネスメール協会代表理事。株式会社アイ・コミュニケーション代表取締役。ビジネスメール教育の第一人者。メールマナーに関するメディア掲載1000回以上。メールスキル向上指導、メールのルール策定、メールの効率化による業務改善や生産性向上などを手がける。官公庁や企業などへのコンサルティングや講演、研修は年間120回を超える。著書は『仕事が速い人はどんなメールを書いているのか』(文響社)など26冊。