DODAがビジネスパーソン5,000人を対象に行った調査では、転職を考えている人は約4割の39.1%という結果になりました。(参考:「ビジネスパーソン5,000人の転職意識調査」DODA

このように、現在では転職を考える若者が珍しくなくなっている一方で、安定志向の若者もいることがたびたび指摘されます。いったい、「今の職場で一生勤めたい」と思っている若者はどれくらいいるのでしょうか?

今回のはたらき世論調査では、若手ビジネスパーソンを対象に、「今の職場で一生勤めたいと思っているか」という質問をしてみました。年齢別にその結果を見ていきましょう。

 

全体を通じて安定志向の傾向あり
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グラフを見てみると、全年齢を通じて「今の職場(会社)に一生勤め、今と同じような仕事をしていたい」と回答した人の割合が多いことが分かります。

一方で、「今の職場(会社)に一生勤めたいが、働き方は時短、パート、自宅勤務などに変えたい」と回答した人と、「別の職場(会社)に転職して、働き方を時短、パート、自宅勤務などに変えたい」と回答した人の割合はどの年齢でも少ないことも分かります。

これらの結果から、「一社」そして「正社員」を望むという、安定志向の若者が全年代を通じて多いことがうかがえますね。

それでは、年齢ごとの差をいくつかピックアップしてみましょう。

 

年齢が上がるにつれて一社志向高まる

「今の職場(会社)に一生勤め、今と同じような仕事をしていたい」と回答した人の割合は、多少の上下はあるものの、全体として右肩上がりに推移していることがグラフから読み取れます。

特に35歳では、調査対象の年齢中一番高い割合に。年齢が上がるにつれて、「ひとつの会社に腰を据えて働こう」という考えが強くなる傾向が見られます。

 

3年、5年、10年が節目?

一方で、25歳、27歳、32歳は、「別の職場(会社)に転職して、今とは異なる仕事をしたい」と回答した人の割合が高くなっています。

日本の新卒者の平均年齢は23歳程度といわれているので、2~3年目、4〜5年目、9〜10年目に転職マインドが高まる傾向があると推測できます。3年、5年、10年というのはキリの良い数字であるため、「これだけやったから、転職してもいいかな」と思いやすいのでしょうか。

 

ポータブル・スキル

今回見てきたような若者の転職志向に対して、少なからず影響を及ぼしているのが「転職限界説」ではないでしょうか。たとえば、「転職は28歳までに」「会社が嫌でも3年は勤めるべき」「女性の転職は30歳までに」といったものです。

以前キャリアコンパスでお伝えした「転職の限界は何歳まで? 転職限界年齢のウソ・ホント 」では、そうした「転職限界説」について、キャリアコンサルタントに実際のところを取材しました。

株式会社インテリジェンスのキャリアカウンセラーである中谷正和さんは、次のように語っています。

たしかに、今までの採用はその人の「年齢」がものさしになっていました。しかし人口構成が変わっていく中で、その人の「スキル」にフォーカスを当てる動きが高まってきています。スキルがあれば、転職のリミットはなくなりつつあるのです。

転職において重要なのは、年齢ではなくスキル。では、そのスキルとは具体的にどのようなものなのでしょうか。中谷さんは次のように指摘します。

身に付けるべきスキルは、「専門スキル」と「ポータブル・スキル」の2つです。これまで、スキルというと「専門スキル」が語られがちでしたが、私は「専門スキル」と「ポータブル・スキル」を合わせて「スキル」だと思っています。

「専門スキル」とは、その会社や業界の中だけで発揮できるスキルのこと。「ポータブル・スキル」は、ほかの業界でも活用できる「持ち運び可能=ポータブル」なスキルのことを指します。

今は「今の職場(会社)に一生勤めたい」と思っている人でも、もしかしたら何年後かには「転職したいな」と思うかもしれません。また、倒産やリストラなど今の職場にいられなくなってしまう可能性もないとは言いきれません。

このように将来の予測が難しいからこそ、「今の職場(会社)に一生勤めたい」と思っていたとしても、今のうちから提案力、ヒアリング力、マネジメント力、社内調整力などのポータブル・スキルを意識して身に付けることが大切なのではないでしょうか。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。ぜひ皆さんも、今回の調査結果を現在の自分の年齢と重ね合わせてみて、キャリア形成の参考にしてみてくださいね!

↓↓↓調査結果はこちら

年齢別転職意識調査

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※値は%。小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはならない。