IT・Web領域専任キャリアアドバイザーの連載コラム インフラエンジニアのための転職力アップ法

ITインフラ市場の変遷と業務領域の変化

2013.07.25

モバイルネットワークの拡張やクラウドの本格的な浸透など技術発展の著しいITインフラ市場。求人数はリーマン・ショック以前の水準まで回復していますが、求人の中身自体は徐々に変わりつつあります。変貌するマーケットに合わせて、これからのインフラエンジニアの業務領域はどう変化していくのか、解説します。

1. ITインフラ市場の成長性について

産業構造が変化しIT産業が拡大する中で、インフラエンジニアを取り巻く外的環境も変化してきています。

・モバイルデバイス増加による無線ネットワークの需要拡大
・クラウドの本格普及とそれに伴う仮想基盤の需要拡大
・高レベルのセキュリティ環境の需要拡大
・IT運用工数/コスト削減の需要拡大
・ミッションクリティカル性の高いITインフラの需要拡大
・ビッグデータ、M2Mなど 新しい技術トレンドを支えるインフラ基盤の需要拡大 など

上記のようにインフラ領域のニーズは多様化しつつ、拡大。技術革新が進む中で、インフラエンジニアの業務領域も変化していくことになります。

2. インフラエンジニアの業務領域の変化について

インフラエンジニアの業務工程がどのように変化するかを大まかに示したものを図1にまとめました。

・これからのインフラエンジニアに求められるものとは?

【図】これからのインフラエンジニアに求められるものとは?

現状は、増築・リプレイスを含めた構築工程や運用・保守・監視のオペレーション工程の割合が多いのが実情です。

これからは企画・提案工程の人材ニーズは明確に増加します。インフラエンジニアであっても自社サービス/ソリューションの企画や顧客への提案活動など利益に直結する業務が求められるようになるでしょう。要件定義・設計工程の割合が増す可能性が高く、サーバ・ネットワークなど既存技術の垣根が崩壊していくため、特定の技術に特化したエンジニアではなく、インフラ全体の要件定義・設計力を持つエンジニアが求められるようになります。

一方で構築工程は、作業書通りの構築から効率化を意識した構築へと変化します。単に作るだけの時代は終わり、単純な構築や設定は自動で行われるようになります。また運用・保守・監視工程もオペレーション業務は自動化が進み、人が介在する業務は確実に減少します。そのため、生産性を意識した運用・監視フローの改善などがインフラエンジニアに求められるようになります。

いかがでしょうか。ITインフラ市場の変化に伴い、インフラエンジニアの業務領域も刻々と変化していきます。今後のマーケット動向やこれからのインフラエンジニアの業務領域の変化についてもっと詳しく知りたいという方は、お気軽にキャリアアドバイザーにご相談ください。

IT・Web領域専任キャリアアドバイザー 矢崎 夏浩

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