仮想化はサーバー、ストレージで本格普及期、ネットワーク仮想化の普及も間近か
IT・Web領域専任キャリアアドバイザーの田中 彼方です。
IT業界の大勢のエンジニアとお会いして得た感触として、今、インフラエンジニアを取り巻く業界は大きな変動の時期を迎えています。最大の要素は仮想化技術の普及です。サーバー仮想化はすでに当たり前。ストレージの仮想化も進行中です。そして、最後にやってくるネットワーク仮想化の足音が聞こえています。あらゆるレイヤーのエンジニアにとって仮想化が必須の技術になるかもしれません。
こうした観点から、次の4点がこれからのトレンドだと考えています。
1. ミッションクリティカルな領域も仮想化の対象に
停止することで事業に損失が出る種類のミッションクリティカルなアプリケーションを仮想基盤上に移行する動きが盛んです。当初は計画停止できるアプリケーションから仮想化基盤へと移行していたのですが、無停止を前提とするミッションクリティカルな領域も仮想化の対象となってきています。今後のインフラエンジニアにとって、仮想化技術のスキルはますます必須のものとなります。
2. ストレージベンダーの仮想化対応が進む
ストレージはサーバーに比べ独特の進化を遂げた分野で、ストレージベンダーごとに異なる文化を持っていますが、仮想化の波に乗るべく、各ベンダーが取り組みを進めています。ストレージベンダーが仮想化ベンダーと組んでソリューションを提供する動きも盛んです。ストレージの技術者にとっても仮想化は必須の技術となってきています。
3. ネットワーク仮想化と運用自動化は今後重要に
ネットワーク、データセンター、これらすべてに仮想化を適用する時代がやってきます。SDN(Software Defined Network)というネットワーク仮想化と運用自動化の大きな動きがすぐそこまで迫っているのです。インフラエンジニアの中には、新技術に対して保守的な方もいますが、今は変動期です。どのような技術が本流となるかを見極めようとする間にも、技術のニーズは大きく変わっていきます。今こそネットワーク仮想化の学習に乗り出す時期といえます。
4. 大手通信事業者の投資動向が変化、次世代ネットワーク技術本格採用の前触れか
インフラエンジニアの求人動向にとって影響が大きな業界動向として、大手通信事業者の設備投資のフェーズの変わり目が近いとの観測があります。ここ数年、通信業界では大きな設備投資が続いていましたが、今は設備投資を控える兆候がみられます。これは、次のフェーズの設備投資が1年以内に開始される前触れとの観測が強いのです。
その結果、今後1~2年のうちに、一挙に次世代のネットワーク技術が求められる可能性が高くなります。NGN(Next Generation Network)関連の技術や、先にお話したネットワーク仮想化やSDNに関連する技術、BYODまたはMDMのようなモバイルデバイス活用を視野に入れた構成力、それに現代的なマネジメントスキルが求められるようになります。これらのスキルを真剣に磨いておかないと、技術者ニーズの激変を乗り越えられない恐れがあります。
今後1~2年は技術者の求人動向という観点からも動きが激しい時期になりそうです。この時期、自分が取り組んでいる技術領域に引き続き取り組むべきか、それとも技術領域の変化に向けた取り組みを始めるべきか、迷いも多くなることでしょう。もし迷ったときには、第三者の見解を求めることをおすすめします。私たちキャリアアドバイザーも助言いたします。
IT・Web領域専任キャリアアドバイザー 田中 彼方
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