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エンジニア 転職理由のイメージ

エンジニアの転職理由と面接での伝え方のポイント

エンジニアとして転職活動を行うにあたり、転職理由の伝え方に頭を悩ませる方が多いようです。転職理由は応募先企業とのマッチングにも影響するため、面接時には必ずと言って良いほど聞かれる内容です。ここでは、dodaの「転職理由ランキング」などを参照しながらエンジニアの主な転職理由を紹介し、面接時に転職理由をうまく伝えるためのポイントを解説します。

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エンジニアが転職する理由

まず、dodaの調査による「転職理由ランキング2020年度<職種別>」の結果から、エンジニアの転職理由を整理してみましょう。上位3つについては、1位が「ほかにやりたい仕事がある」、2位が「専門知識・技術を習得したい」、3位が「給与に不満がある」という結果になりました。また、ランキング10位までの内容から、エンジニアの転職理由は「スキルアップに関するもの」「将来への不安」「給与・待遇に対する不満」の3つに分類できることが分かります。

「転職理由ランキング2020年度<職種別>」

スキル・キャリアに関するもの

エンジニアの転職理由としては、「スキル・キャリアに関するもの」の割合が最も高くなっています。

具体的には1位「ほかにやりたい仕事がある」(13.9%)、2位「専門知識・技術を習得したい」(13.2%)、5位「市場価値を上げたい」(7.7%)、7位「幅広い経験・知識を積みたい」(5.4%)といった具合に、スキルやキャリアに関する項目が4つランクインしています。それまで培った経験を活かしてのキャリアチェンジや、技術的知識・スキル習得に関する欲求が転職の動機になっているようです。

また、パーソル総合研究所が行った「ITエンジニアの就業意識に関する調査」では、ITエンジニアの不安や入社理由が明らかになっています。

ITエンジニアの就業意識に関する調査結果

「ITエンジニアのキャリア不安ランキング」では、1位に「自分の技術やスキルの陳腐化」(46.5%)、3位に「新しい技術やスキルの習得」(43.6%)がランクインしており、エンジニアが自身の市場価値に敏感であることが分かりました。さらに、「ITエンジニアの入社理由ランキング」では、2位に「成長できる環境」(40.4%)、3位に「技術を伸ばせる環境」(38.3%)がランクインしており、エンジニアの成長志向の強さがうかがえます。

これらは、前述のdodaによる調査結果とも符合しており、エンジニアの多くがキャリア・スキルの向上に敏感であることが分かります。

将来への不安

引き続きdodaによる「転職理由ランキング2020年度<職種別>」の結果を整理していくと、4位「業界の先行きが不安」(8.1%)、6位「会社の将来性が不安」(6.6%)という理由が確認できました。これらは「将来への不安」といえる内容で、多くのエンジニアが所属企業や業界全体の先行きに対して不安を感じていることが分かります。

また、パーソル総合研究所による「ITエンジニアの就業意識に関する調査」によれば、「ITエンジニアの入社理由ランキング」の1位は「安定して働ける環境」(53.8%)で、半数以上の転職者が入社理由に挙げています。エンジニアにとって「将来への不安が少なく、安定して働ける環境であること」が転職を志す大きな理由のひとつであるといえるでしょう。

ITエンジニアの就業意識に関する調査結果

ただし、前述した内容のうち、「業界の先行きが不安」という理由に関しては、個人とITエンジニア全体とで状況が異なる可能性もあります。ITエンジニアの転職求人倍率は他職種と比べてかなり高く、経済産業省による「IT人材需給に関する調査」でも、2030年時点で需要に対して約41万~79万人の人材不足が発生すると予測するなど、ITエンジニアの転職においては売り手市場の傾向が続くと見られます。そのため、「業界の先行き」に関する印象は、個人が所属する業界によっても変わってくるでしょう。

転職求人倍率レポート(データ)

IT 人材需給に関する調査

給与・待遇に関する不満

3つ目の転職理由としては「給与・待遇に関する不満」が挙げられます。

dodaの「転職理由ランキング2020年度<職種別>」では、3位に「給与に不満がある」(8.9%)、8位に「残業が多い/休日が少ない」(4.2%)がランクインしています。また、パーソル総合研究所の「ITエンジニアの就業意識に関する調査」では、他職種と比べた場合のITエンジニアの傾向として、転職意向に対する年収の影響の強さがうかがえる結果が出ています。

以上、2つの調査結果を総合すると「給与・待遇に評価が反映されていない」ことも、エンジニアが転職を志す動機であるといえそうです。

ITエンジニアの就業意識に関する調査結果

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面接での転職理由の伝え方

転職活動の面接では、必ずといってよいほど転職理由を聞かれます。

これまで紹介したように、エンジニアの転職理由はスキルとキャリア、将来への不安、給与・待遇に関するものが大半です。しかし、こうした転職理由をそのまま伝えてしまうと、場合によっては面接官に良くない印象を持たれることがあります。

転職理由を答える際には、「自身の転職理由と応募先企業のメリットに接点を持たせること」を意識しましょう。具体的には、次に挙げる2つのポイントを意識してみてください。

志望動機と結びつける

転職理由が「キャリア・スキルに関するもの」である場合、現在の環境で実現できないことがあるはずです。この「実現できないこと」を、応募先企業のビジョンや方向性とつなげて、志望動機として語るのです。

例えば、転職理由が「現在の所属企業では、新しい技術を導入することへの理解が得られにくく、技術やスキルが身につかない」という内容であるとしましょう。一方で、応募先企業は「レガシーなオンプレミス環境をどんどんクラウドに移行したい」というビジョンを描いています。

この場合、自身が持つ「スキル研鑽に対する意欲」が、応募先企業のクラウド移行に貢献できるものであることをアピールすべきです。さらに、エンジニアとしてスキルアップのために何をしているか、そのスキルを使用してどういった実装が可能かなどを提案することで、より具体的な志望動機に結びついていきます。

また、給与・待遇に関する不満が転職理由である場合は、「貴社の明確な評価制度や柔軟な勤務体制に魅力を感じている」といった志望動機につなげることができます。このとき、企業理念や社風、経営トップの考え方などに共感していることなどを併せて伝えると良いでしょう。

キャリアビジョンとの一貫性を持たせる

一貫したキャリアビジョンを提示することも、転職理由を理解してもらうための有効な手段です。実際に中途採用面接では、採用のミスマッチを防ぐために将来のキャリアビジョンを質問されるケースが少なくありません。

転職活動を始める前に、エンジニアとしてのキャリビジョンを明確にしておきましょう。まず「プロジェクトマネージャー(PM)などのマネジメント職を目指したい」「技術的なスキルの幅を広げ、フルスタック型エンジニアを目指したい」という具合に、ゴールを決定します。次に、これまでの経験やスキルの棚卸しを行い、ゴールにたどり着くために足りない要素をピックアップしてみてください。

さらに、足りない要素を補うためのキャリアプランを組み立てていきます。キャリアプランの例としては、「足りない知識を補うための資格取得」や「マネジメント経験を積むための少人数のチームリーダーを目指す」「クラウドに対する知見を強化するためにAWSでの開発経験を積む」など、具体的であることが望ましいです。

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ネガティブな「不満・批判」をポジティブな「転職理由」へと転換する

転職理由には、ネガティブな内容が含まれることもあります。しかし、面接では不満や批判を前向きな転職理由に転換する必要があります。つまり、不満や批判を「課題」として整理し、その課題を解決することが応募先企業のメリットにもつながることを伝えるのです。

不満や批判は単なる「辞めたい理由」です。これに対して「転職理由」は不満や批判を解消しながら、よりよい状態に移行するための手段とも言えます。このことを意識しながら、転職理由を仕上げてみてください。

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この記事を監修したキャリアアドバイザー

松沢 雄生(まつざわ・ゆうき)

前職では金融業界で個人向け営業を担当。その後、より個人の人生に寄り添いたいという思いから、パーソルキャリア株式会社に入社。入社以来、IT領域専門のキャリアアドバイザーとして、アプリエンジニア、ITコンサルタントの方を中心に、年間300人以上の転職支援を行う。近年では、DX化を推進する事業会社のシステム部門における採用支援業務にも携わっており、累計200社以上の人材採用の要件定義・求人作成も行っている。

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