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SIerからWeb系への転職|転職活動のポイントを解説

商流が上のSIer(システムインテグレーター)の場合、システム開発における上流工程を主に担当し、詳細設計や実装などの下流工程は、パートナー企業へ委託するというケースが少なくありません。そのため、SIerで働くエンジニアのなかには、実装に携わりたいという理由から転職を考える人もおり、そうした方に人気の転職先の一つがWeb系企業です。

一方で、SIerとWeb系企業では同じエンジニアといっても仕事内容や必要とされるスキルなどが異なる場合も多く、転職に不安を覚えることもあるでしょう。

転職を成功させるためのポイントは、Web系企業とSIerの違いを理解し、ギャップを埋めるための対策をとることです。本記事では転職希望者に向け、SIerとWeb系企業の違いを解説します。また、転職を成功させるためのポイントやSIer経験者ならではのアピールポイントについても紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。

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SIerからWeb系への転職者は少なくない

同じエンジニアといってもSIerとWeb系企業では仕事内容が異なっています。そのため、SIerからWeb系企業への転職を考えているエンジニアが最初に気になることが「そもそも転職は可能なのか」ということではないでしょうか。その答えは「可能」です。実際、多くのSIer出身者がWeb系企業のエンジニアとして活躍しています。

SIerからの転職先6例|活かせる経験、スキルも解説

転職を成功させるには、それぞれの違いを正しく理解し、Web系企業で求められるスキルを身につけておく必要があります。

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SIerとWeb系の大きな違い

開発のスピード感

大きな違いの一つは開発のスピード感です。SIerが手掛けるプロジェクトは大規模なものが多く、要件定義からリリースまで1年以上にわたって続くことも珍しくありません。

一方、Web系企業ではアイデアをすぐに形にするなど、スピード感を求められることが多いです。数週間単位で開発し、リリースすることもあります。

開発手法

SIerが開発するシステムは、企業向けシステムのように作るべき内容が明確なケースが基本です。また、納期も厳密に決まっていることが多いです。プロジェクトによってはアジャイル開発で行う場合もありますが、多くの場合、ウォーターフォール型で開発を進めます。

一方、Web系企業では開発するサービス内容は流動的で、開発を進めていく上で変化していくことも珍しくありません。スピード感も重要視されるため、小さい規模で開発・リリースを繰り返すアジャイル型が主流です。

規模感

SIerでは大規模なプロジェクトが多いため、開発チーム、インフラチーム、テストチームなど、仕事が細分化されている場合が一般的です。それぞれが担当している部分は明確であると同時に、複数のチームが円滑かつ正確に仕事を進める必要があります。また、大規模になるほど納品物として詳細なドキュメントが求められます。

Web系企業の開発は小規模で行われることが一般的であり、開発、テストなどをチームメンバーが共同で行うケースが多く、担当箇所も流動的です。そのため幅広い知識が必要とされますし、チーム内で意識の統一を図るため、密なコミュニケーションが重要視されます。

使われる言語・技術

SIerで開発するシステムはミッションクリティカルなものも多く、安定性が重要視されるため、使用されるプログラミング言語や技術の選定はいわゆる「枯れた技術」になる傾向があります。誰も使ったことがない最新技術はリスクになり得るからです。

一方、Web系企業では、技術の革新が新たなサービスを生み出すことも珍しくありません。最新の技術を積極的に取り入れていく傾向にあります。

また、新しい技術に挑戦できる環境は、エンジニアにとってモチベーションが上がる要因の一つです。Web系企業は設立から間もないところも多く、エンジニア採用での認知やブランド力が十分でない点を解消するため、新しい技術を採用していることもあります。

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SIerからWeb系への転職を目指す際の注意点

ここまでで述べたとおり、SIerとWeb系企業は業務内容が異なります。Web系企業への転職を目指す場合は、違いを意識し、そのギャップを埋めるための準備をしておかなくてはなりません。

なかでも重要になるのがプログラミングスキルです。上流工程がメインで、実装に携わる機会が少ないならば、プライベートでプログラミングの勉強を続け、スキルアップを図る必要があります。プログラミングができる部署への配属を希望し、経験を積むことも良いでしょう。

また、Web系企業で開発するサービスはユーザーに魅力を感じてもらうことが大切で、UIやUXが重要視されることを理解しましょう。設計の考え方が大きく異なる点にも注意すべきです。

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SIerからWeb系へ転職するためのポイント

技術面でのキャッチアップを具体的にアピールする

Web系企業の面接では、言語の実務経験はもちろん、実務以外での自己研鑽を問われることが多くあります。例えば、アクティブに運用しているQiitaなどの技術ブログやGitHubアカウントなどを提示できると、新しい技術のキャッチアップを行っていることを具体的に示すことができます。

また、SIerとWeb系企業とでは求められる技術スキルが異なる場合が多いです。Web系企業での実務経験がないことを補うためにも、プライベートで学習を続けている姿勢を示すことは重要です。

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ユーザー目線での課題発見や解決のための提案力をアピールする

Web系企業を目指す場合、ユーザー目線での提案やそのためのコミュニケーション経験をアピールできるかどうかは重要なポイントです。

Web系企業の開発では、SIer以上にユーザー目線で開発することが求められます。企業向けシステムであれば、多少の使いにくさがあってもユーザーは使わざるを得ないことが多いでしょう。そもそもの要求仕様が使いにくいものだったという場合もあります。

一方、Webサービスは、ユーザーに使いにくさを感じさせた時点で使われなくなる可能性があります。そのため、エンジニアが抱いた疑問や違和感はどんなフェーズであっても確認し、必要に応じて改善する努力が必要です。

このような事態に対処できることをアピールすることは大切です。実務経験のなかで「仕様書どおりではなく、自分で考え能動的に動いた」や「クライアントに言われたまま設計するのではなく、根拠ある提案をした」といったことがあるのなら、転職活動時の有力なアピール材料となるはずです。

継続的な運用や改善を見据えて動いていることをアピールする

Web系企業で提供するサービスは作ったら終わりではありません。もちろんSIerが開発するシステムでも運用後の改修が行われることがありますが、Web系ではそれよりもはるかに短いスパンで継続的な運用・改善が行われます。

SIerでの実務経験のなかで、「引き継ぐことを意識してきれいにコードを書く」や「細かな変更もドキュメントとして残す」などを意識的に行っている方も多いでしょう。それらは運用・改善が重要視されるWeb系企業へのアピール材料になり得ます。

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SIerとWeb系の平均年収

転職を考える上で、年収の変化も大切な判断材料の一つであることが多いでしょう。dodaが2023年版として公開した平均年収のデータでは以下のようになっており、いわゆるWeb系企業が含まれる「ネット広告/Webマーケティング」「ゲーム(オンライン/ソーシャル)」よりも、SIerの「システムインテグレータ」のほうが高い結果になっています。

職種 平均年収
(全体)
平均年収(年代別)
20代 30代 40代 50代以上
システムインテグレータ 465万円 393万円 533万円 663万円 759万円
ネット広告/Webマーケティング 432万円 380万円 481万円 575万円 601万円
ゲーム(オンライン/ソーシャル) 411万円 353万円 443万円 575万円 606万円

出典:doda「平均年収ランキング

とはいえ、Web系企業でも設立間もないスタートアップ企業と急成長のメガベンチャーでは事情が異なりますし、募集ポジションや本人のスキルや経験などでも変わってきます。そのため、上記の年収データは参考程度に受け止め、年収だけでなく総合的な観点で転職を検討するのが好ましいです。

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まとめ

最初にご紹介した通り、SIerからWeb系企業のエンジニアに転職するエンジニアは少なくありません。ただし、転職を成功させるためには、SIerとWeb系企業の違いを理解することが重要です。さらに、SIerでの経験をうまくアピールし、Web系エンジニアとして活躍できることを示すことがポイントです。

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この記事を監修したキャリアアドバイザー

dodaキャリアアドバイザー・富田 理久(とみた・りく)

ITパスポート

2021年にパーソルキャリア株式会社に新卒入社。キャリアアドバイザーとして主に転職を考えているIT系職種の方々の転職活動などをのサポートを行う。SIer、コンサルティングファーム、社内SEなどを中心に、累計100人以上の転職成功を支援した実績がある。法人営業と共に求人企業との打ち合わせに同席し、人事部門だけでなくエンジニア部門の方々とも会話する機会も多いため、各社のシステム環境や技術的な強みも把握している。

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