エグゼクティブ転職トップ > エグゼクティブ成功ガイド > エグゼクティブを採用するためのプロセス"ISPR" Vol.2

エグゼクティブを採用するためのプロセス"ISPR" 通常に比べてハードルが高いエグゼクティブ人材の採用。しかしながら、求める人材を的確に採用している企業もあります。今回はこれらの企業の採用を「ISPR」というプロセスで考え、その特徴を紹介します。

プロセスモデル「ISPR」とは?

"ISPR"

[Vol.2] スピード感、チャレンジマインド、高い視座 - エレコム株式会社 人材開発課 課長 中西良二氏

Company Profile

1986年設立。PC関連製品からデジタル機器関連製品まで、さまざまなジャンルのプロダクツを開発・調達する業界最大級のファブレスメーカー。今後も東南アジア、インド、中南米といった新興国を中心としたマーケットに向けてグローバルに展開していく。

エレコム株式会社

エレコムにおける「エグゼクティブ」の定義

“スピード感”+“チャレンジマインド”+“高い視座”を兼ね備えた人材

社内で「エグゼクティブ」という言葉はあまり使いませんが、あるレベル以上の管理職をいわゆる「エグゼクティブ」とした場合、当社では「スピード感」「チャレンジマインド」「高い視座」の3つを求めます。まず「スピード感」ですが、これは日々の意志決定や行動の速さです。当社はPC黎明期から昨今のスマートフォンやタブレット端末までさまざまなITデバイスの急激な変化を先読みしながら、ビジネスを成長させています。環境変化のスピードが速い中では、当然、会社の意志決定や行動もスピード感を持って行うことが求められます。「まずやってみる」というのが当社の文化です。よって、エグゼクティブレベルには当然高いレベルでの「スピード」が求められると思います。

次に求めるのが「チャレンジマインド」です。エレコムの歴史は創業以来、新しい領域へのチャレンジの歴史です。各部門で部下を率いる者がまず周りにその気概やパッション、道筋を示し、先頭を走ることが必要です。お客さまが当社の新製品を手に取った時、「へえ」「うわ、すごい」と思ってもらえるかどうか、また「チャレンジマインド」は当社の海外展開や新規事業の源泉にもなっています。

最後に「高い視座」です。エグゼクティブレベルの人材は、ある特定の業務領域に高い専門性を持っていることに加え、事業全体を俯瞰する力が必要です。スピード感とチャレンジスピリットで新しいことをどこよりも早く強い意志を持って始めること、さらに、このレベルの人材は今現在事業として収益を上げることのみならず、より高い目線で数年後の事業や組織の成長を考えられる人材でなければなりません。これまでに取り組んだことのない領域にも積極的にチャレンジするわけですから、例えその中で失敗することがあっても、今後の企業成長に必要となるものを見定め、自分自身も学び成長していることが当社らしいリーダーだと思います。

エレコムにおける「ISPR」

  • [I] Information 情報収集
    事業責任者との日々のコミュニケーションの中で人材要件を把握
  • [S] Strategy 戦略立案
    求める人材の感覚知が共有できるエージェントとの協業
  • [P] Project 実務管理
    職務経歴書に書かれている実務能力の発揮レベルを問う面接
  • [R] Retention 維持活用
    権限のあるポジションへの積極的なアサインメント

[I] <情報収集> Information 事業責任者との日々のコミュニケーションの中で人材要件を把握

ービジネスニーズや採用すべき人材の要件定義をはじめとした情報収集の方法を教えてください。

当社の場合、ビジネス環境の変化に先んじて新規領域を創造していくことで成長してまいりました。必然的にエグゼクティブレベルの採用とは、新規事業の立ち上げ責任者やリーダークラスの、今後の当社の経営の根幹を担う戦略的な事業にアサインされる人材の採用になります。採用のオーダーはトップ層から直接受けるわけですが、詳細な人材要件が記載されているわけではありません。

ーそのようなやり取りでも人材要件を把握できるのはどうしてでしょうか?

日ごろからトップ層と直接、人事、組織、海外、総務関連の話題を共有できる機会に恵まれていることと、また、私がこれまで営業企画、経営企画、調達、海外事業、関連会社運営等、多様な機能部門を担当させてもらえたことが新しい人材像を理解する上でも大きな武器となっているような気がします。

[S] <戦略立案> Strategy 求める人材の感覚知が共有できるエージェントとの協業

ー最適な候補者にアプローチするためにどんな戦略をとっていますか?

基本的にエージェントにお願いしています。具体的には、採用要件を記載したメールを、お付き合いのあるエージェント数社に同時配信しています。それがイコール求人票になるだけの情報を網羅しきれているわけではありません。特に新規事業系の人材の場合は事業領域や事業内容について述べることはできますが、詳細にわたり人材要件を定義することが困難な背景もあります。

私が何よりお付き合いをさせていただくエージェントに対して重要視していることは、定義できない、あるいはあえて定義をしない<一定の感覚知>を大切にすることです。ウェブアンケートに答えるように該当項目にチェックを入れて人材要件を定義できるほど、人材(や人)は簡単ではないですし、新規事業系ですとなおさらです。

例えば、これまで同様のことをやってきた豊富な経験があり、自信たっぷりに話す人がいたとしましょう。 書類上も面談での受け答えも誰が見ても問題はなさそうですが、大事なことが確認されていない場合が多いのです。それは当社に入っても活躍できるか?本人もハッピーと思えるか?です。

これは宿命のようなものですが、職務経歴書に書いてあることも面談で話すこともすべて過去、既に終わってしまった話で、当社の新規事業の場面では市場環境も関係者も同じではなくなっています。したがって私は過去をベースにした詳細なる人材要件定義より、本当に活躍しそうな人材か、当社に合いそうか、関係者と上手くやれそうかという感覚知や極めてベーシックなスキルの見極めを行うことの方が多いのです。その結果、未経験の方を採用することもあります。

付き合いも長く当社のビジネスを深く理解してくれているエージェントであれば、我々と感覚知まで共有でき、我々の期待にスピード感を持って対応していただけます。そのようなエージェントは我々と共有する時間も長いので、例えば面談に常に同席したり、一緒に食事をしながら反省会を行うなどで、当社のカルチャーをよく理解してもらっています。

[P] <実務管理> Project 職務経歴書に書かれている実務能力の発揮を問う面接

ー書類での選考や面談など、採用実務面において重視していることはありますか。

書類上では、例えば属している企業の事業レベルから俯瞰した上で自分の仕事の成果を書けているか等、いくつかのチェックポイントを設けて見てはいます。ただし、先にも申し上げましたが職務経歴書は過去の実績が記載されているだけなので、「エレコムで同じレベルの成果を出すことができるのかどうか?」に関しては分かりません。その意味では、書類選考の時点であまりに細かいジャッジをしているわけではありません。やはり実際に候補者の皆さんには会って話をしてみないと、当社に合致した人材かどうかは分からないからです。

特にエグゼクティブ採用の場合、当然のことながらコミュニケーションスキルは高く、論理的に分かりやすくプレゼンされますから「候補者の本当のところ」を正確につかむのは面接をする側としては非常に難しいです。例えば、これはテクニカルな領域の確認ですが、職務経歴書に「英語でのビジネスネゴシエーションスキルがあります」とあれば、実際に私が商談相手役になり、英語によるネゴシエーションのロールプレイをしてもらうようなこともします。そうすれば、どのレベルでのネゴシエーションスキルなのか、それが今回のポジションに期待されるレベルなのかどうか判断できます。また、急に英語によるロールプレイを要求したとしても、ひるむことなく、交渉の姿勢が取れるかどうかも重要なポイントですし、例え英語が流暢でなくても、いろいろその場で策を考えて、こちらに返答をするなどであれば、その候補者に対して考える力や交渉する力について新しい発見をしたことになり、こちらが身を乗り出してしまう瞬間でもあります。 候補者の立場に立つと少々緊張感のあるやり方ではありますが、募集する人材の肝になるスキルやマインド面のことはできる限り面談の中で出し切ってもらい、互いが互いを確認するプロセスが必要ではないかと思っています。

[R] <維持活用> Retenticon 権限のあるポジションへの積極的なアサインメント

ー候補者の入社後のフォローや活用の取り組みに関して教えてください。

価値観共有の入社後研修なども実施していますが、エグゼクティブならではというと、入社後、すぐに大きな権限のあるポジションに就いてもらうこともあります。多くの会社では、まず会社に慣れてもらう意味も含めて責任者の一つ下のポジションを短期間経験してプロジェクトに参加してもらい、その後、昇格して責任者レベルの仕事をお任せするというケースが多いかと思います。しかし、当社の場合はまず責任ある立場になってもらい、役職が上のクラスが参加する社内会議などにできるだけ多く参加していただき、当社の事業目的や戦略、カルチャーを早々に理解することで、早期に高いパフォーマンスを出せるように支援しています。

ー最後に、この先、エレコムの採用を通じて出会うかもしれないエグゼクティブたちに向けてメッセージをお願いします。

私自身、エレコムでは転職組です。まったく異なる業界からの転職です。入社以来感じていることは、あるミッションを担うとその責任と権限が発生するのはどこでも同じですが、当社では自分のやり方を尊重してもらえる、心底任されるということです。私自身、入社以来未経験の分野にも挑戦する機会をもらいましたし、実は人事というミッションも組織上正式に担うのは初めてでした。

そんな中で、私が当社で働くことの意味合いとミッションは、他の人がやらないやり方で、エレコムの組織と事業を大きく成長させるということです。それは今後、採用、人事に留まらないと思っています。今回は、「エグゼクティブ」という当社ではあまり使い慣れない表現でしたが、当社の求めるエグゼクティブとは、転職のあがりでもなければ、完成、完結した人材でもないと思っています。まして高慢で不遜、ブランド物のスーツを着て、高層ビルの最上階から指示だけ出すようなエグゼクティブのイメージとはまったく対照的です。

いつも新しいことにチャレンジし続け、知らないことや未経験領域は、できる人に素直に教わり、常に謙虚に学ぶ姿勢を持った、まだまだ<成長途上>にあるビジネスリーダーのような気がします。我々とそんな気持ちを共有しながらも、もっと自分のやり方を試してみたい、もっと完全燃焼したいという自己実現型で自走型の候補者にとって、当社はきっとふさわしい舞台となるのではないかと思います。

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