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アジア転職マニュアル

※新型コロナウイルス感染症や、海外への渡航・滞在についての最新情報は、厚生労働省、外務省など、公的機関のWebサイトの情報もあわせてご確認ください。各地域の最新の転職状況については、相談デスクでもご相談いただけます。

「海外転職」と一口に言っても、求人の傾向は国やエリアによって異なりますし、求められる能力、面接の進め方もさまざまです。そのため、「転職活動の進め方が分からない」「面接の準備方法が分からない」という不安は誰にでもあります。アジアで転職活動についてはもちろん、その後のキャリアについてもご紹介します。

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1.アジア転職の魅力

海外の中でも比較的転職しやすく、成長機会が多いこと

アジア各地域は経済成長を続けており、多くの日系企業がアジア各地域に進出しています。
そのため、日本から海外で就業したい人材の採用ニーズが高く、転職機会が多いことが一つの魅力だといえます。企業からのニーズがあるだけでなく、欧米諸国に比べて就労ビザが取得しやすいこともポイントです。なお、シンガポールや香港では高い語学力が求められますが、その他のアジア各地域では、基礎的なレベルの英語力でも採用される求人が多くあります。

また、成長著しい環境では新しい事業が次々に生まれ、速いスピードで拡大します。そのため、日本では得ることが難しいような大きな責任・裁量を与えられる機会も増えます。日本で働くよりもたくさんの経験を得られる可能性が高いことも、アジア転職の大きな魅力です。

2.アジア転職で身につくもの

多様性の中で、どのような環境でもやっていける力

アジアで転職する場合、その地域に拠点を持つ日系企業に転職するケースも少なくありません。
その企業が日本では数千人規模の大きな組織であっても、海外の現地法人は数十人で運営していることも多くあります。そのような会社では、若手でもマネジメントを任されます。マネジメントの対象は日本人スタッフの場合もありますが、現地の社員であることも少なくありません。日本から来た者同士なら言わなくても通じることも、現地の社員にはなかなか伝わらないという場面にも遭遇します。
そのような異文化マネジメントの経験を通じて、多様性を受け入れる姿勢、どのような環境でもやっていける自信が身につくでしょう。またその過程で、語学力やコミュニケーション力が高まります。

また、アジアに進出した企業の現地法人は、資金・人材などのリソースが十分でないことも多いため、その場合はさながらベンチャー企業です。その中で、業務のプロセスや仕組みを一からつくっていく必要があります。そこでは、1人の社員が、自分が関わる業務の上流工程から下流までを一通り担当することも珍しくありません。組織として手が回っていない仕事があれば、自分の専門外でもこなさなければならないこともあるでしょう。そこで得た幅広い仕事の経験を通じて、ビジネス全体を俯瞰する力が身につきます。

3.就業までの流れ

アジア転職の7つのステップ

アジアでの就業を視野に入れた転職活動も、基本的な流れは国内の転職活動と大きくは違いません。
まずは自分が実現したいキャリアを描くことから始まります。アジアでの仕事探しは、日本から海外への転職のサポート実績が豊富な転職エージェントを利用するのが一般的です。英文履歴書を用意しなければならないケースがあるほか、内定から渡航までの間に就労ビザを取得する必要があるなど、海外だからこそ必要なステップもありますので、一通りの流れを把握した上で、転職活動に臨みましょう

STEP01
自分が実現したいキャリアを考えよう

海外・アジアへの転職を具体的に進める前に、まずは自分が5年後、10年後にどのような仕事や働き方をしていたいかを考えてみましょう。留学先としてアジアを選択する人が増えていることはもちろん、インターネットで世界中の一次情報がほとんどリアルタイムで手に入るようになった今、働く場所としてアジアを選択肢の一つに入れる人は増加しています。

ただ、アジアへの転職を遂げた人も、最初から「絶対にアジアで働く」と決めていた人は少数です。「国内での転職」と「アジアへの転職」とを天秤にかけて、「自分が築きたいキャリアを実現するために必要な経験が得られるのか」を吟味した上で、最終的にアジア就業を選んだ人がほとんどです。「語学力を高めたい」「マネジメント経験を積みたい」「多様性のある環境で働きたい」など、アジア就業に何を求めるか、その目的は人によってさまざまです。しっかりと自分のキャリアを考えてみてください。

STEP02
希望を実現できる国・地域を探そう

希望するキャリアを実現するために、アジア就業の経験が必要だと判断できたら、次の段階では、「その目的を遂げられそうな国・地域はどこか」という視点で、就業先を絞り込んでいきます。その際に大事なことが、2つあります。
1つめは、就業先を1地域に絞って探さないこと。国・地域ごとに特徴も積める経験も異なりますが、例えばビジネス英語を磨きたいという目的があるなら、シンガポール、香港だけでなく、マレーシアやフィリピンなども候補に入れたほうがチャンスは広がります。
2つめは、希望する地域で生活できるかどうかをシミュレーションすること。現地の給与水準や物価水準を調べて、経済的にやっていけそうかを検討する必要があります。また、できれば、食べ物が合うか、生活環境や治安に不安はないかといった点で、一度はその国を訪れてみることが理想です。
各地域の給与水準や生活環境については、下記も参考にしてください。

アジアで働く!現地キャリアアドバイザーによるアジア10エリアレポート

STEP03
求人を探そう

就業先の国・地域の候補をある程度絞り込めたら、求人を探してみましょう。最初は、「タイ 求人」などのキーワードで検索してみて、チャレンジできる求人が載っている求人サイトを眺めてみるとよいでしょう。
国内の求人に比べると、海外の求人は少ないため、目的にぴったりの求人がすぐに見つかるということはまずありません。ただ、継続的に求人を確認していくと、どんな業種・職種・ポジションの求人がその国・地域に多いのか、給与水準はどれくらいか、求められる語学力のレベルはどの程度か、といった相場が分かってきます。
もちろん、転職エージェントに登録して求人を探せば効率的ですし、方法として一般的です。国内での転職に比べて圧倒的に情報が少ない「海外への転職活動」の進め方についてアドバイスが得られるほか、求人企業の実態や、現地の周辺環境の情報も提供してもらえます。

STEP04
応募書類を作成し応募してみよう

日本国内での転職活動では、履歴書と職務経歴書をセットで提出するのが一般的ですが、アジアへの転職の場合は、必要な応募書類が異なります。
シンガポール、香港では、英文履歴書が求められるケースがほとんど。中国では、中国語の履歴書の提出が求められる場合もあります。英文履歴書はレジュメとも言われますが、日本語の履歴書をただ英訳したものというわけではありません。日本の履歴書と職務経歴書を合わせた役割を持ちます。企業によっては、英文履歴書で、英語力テストを兼ねている場合もあるので、転職エージェントや英語ネイティブの人などにチェックしてもらうとよいでしょう。一般的には、カバーレター(英文履歴書に添付する送付状)が必要になりますが、転職エージェント経由で応募する場合は不要です。

アジア就職を実現している人の多くは10社以上に応募しています。応募の段階ではあまり絞り込まず、可能性がある企業には積極的に応募するようにしましょう。

STEP05
面接に呼ばれたら

海外への転職の場合、国内で転職活動するのと同様、面接回数は1~3回というケースがほとんどです。日本から応募の場合、一次、二次接まではWeb面接、最終面接だけ現地への渡航が求められるというパターンが多いようです。一度もその国へ行ったことがないまま転職を決断するのは、転職を希望する方にとってもリスクが高いので、面接を機に一度は渡航することをお勧めします。
ただ、面接のたびに渡航していては渡航費の負担も大きくなります。企業と日程を調整し、一度の渡航で複数社の面接を受けるようにすると、渡航回数を抑えることができます。

面接で聞かれる質問は、基本的には国内での転職活動と大きく違いません。ただし、アジアへの転職での面接では、「なぜこの国で働きたいのか」をよく聞かれます。これは、応募者がその国のことをよく知っているかどうか、知った上で長く働いてもらえそうか、転職の本気度を見極めるための質問です。「なぜほかの国ではなくその国なのか」を答えられるよう、面接に備えて考えを整理しておきましょう。

STEP06
内定が出たら

企業から内定が出たら、オファーの内容、労働条件、処遇を確認します。海外の企業では、企業からのオファーに対して、内定者が給与・待遇などを交渉することがよくあります。転職エージェント経由で応募した場合は、キャリアアドバイザーに相談して、有利な条件を探りましょう。お互いに納得できる条件で折り合いが付けば、労働契約を結ぶことになります。
確認すべき主なポイントとして「タイトル(ポジション)」が挙げられます。「マネジャー」の募集だったのに、「アシスタントマネジャー」のオファーになっていた、あるいはその逆というケースが少なくないためです。海外では、職務給の考え方でタイトルと給与が直結しています。どのタイトルだとどの程度の給与水準が一般的なのか、キャリアアドバイザーに相談して確認するとよいでしょう。

STEP07
渡航準備(ビザ取得等)をしよう

内定を承諾したら、いよいよ渡航準備です。日本の住居を引き払ったり、荷物を整理して送ったり、役所へ海外転出を届け出るなど、渡航までにやらなければいけないことがたくさんあります。
スムーズに渡航できるよう、最初に転職先企業と入社までのスケジュールを確認しておきましょう。新しく海外で働く方は期待だけでなく不安を抱えていますが、採用した企業の側も、「本当に日本から来てくれるのか」と、少なからず不安を感じています。渡航準備中も絶えず連絡を取り合うと、お互いの信頼関係が深まります。

また、就労ビザ取得の手続きは、基本的には就業先の企業が行います。ただし、ビザ申請に必要な書類をいくつか用意する必要が出てきます。最終学歴の証明書、離職証明書、在職証明書といった就労証明書などです。滞りなく申請手続きを進められるよう、企業に必要な書類を確認しておくとよいでしょう。
とはいえ、国によってはビザ申請から発給までに数カ月かかることもあります。語学の勉強など、入社前に取り組んでおくべきことを企業に聞いて、渡航までの期間を有意義に過ごすようにしましょう。

参考:海外で働くために必要な就労ビザとは?アジアエリア別のビザ取得条件も解説

4.各地域の転職マニュアル

より具体的に各地域の求人の特徴や転職活動についてもご紹介しています。
それぞれのエリアごとに求人の特徴はもちろん、求められるスキルも異なります。アジアでチャレンジできる求人には、どのようなものがあるのでしょうか。また、どのように転職活動を進めるのか確認しましょう。

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