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転職回数が多い人が転職を成功させる方法とは?年代別にポイントを解説

転職回数が増えると、「転職回数が多いと職歴に一貫性がなくなってしまう」「転職回数の多さが採用選考の評価に影響してしまうのでは?」 と心配になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。本記事では、企業の採用担当者にアンケート調査を実施し、転職者の年代別に「転職回数をどのように捉え、採用する際にどんなところを注視しているのか」を聞いてみました。転職回数が多くなり人生もう終わりかもしれないと不安に思っている方など、転職を成功させるためのポイントを知り、これからの転職活動の参考にしてください。

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【年代別】転職回数が多い人の採用担当者の印象を解説

近年、中途採用者の割合を高めている企業は増えており、転職をすることで仕事の幅を広げながら経験を積む方も増えてきているため、年齢に比例して転職回数が増えることは一般的となっています。そこで、採用担当者が転職希望者の年代別に転職回数をどのように捉え、そこで何を見ようとしているのかを調査しました。

Q. 転職回数が選考に影響するのは何回目からと考えますか?

※出典「転職に関するアンケート」
調査期間:2018年12月
調査実施:パーソルキャリア株式会社
有効回答者数:103人

上のグラフはdodaが企業の採用担当者103人に実施したアンケートで、転職希望者の年代別に、転職回数が何回あると、選考に影響するかをたずねたものです。

採用担当者に、転職回数による確認ポイントを聞くと、30代、40代は「転職回数は選考に影響しない」という採用担当者が最も多かったです。また、単に「転職回数で合否を判断している」ということはなく、年代別の転職回数により、選考で見るポイントも異なってくることが分かりました。各年代に対する採用担当者の確認ポイントを踏まえて、20代、30代、40代の年代別にアドバイスをお伝えします。

【20代】 「勤続年数に比例して得られる経験」が「経験・スキル」の一つと捉えられることも

年代別にみると、20代の転職希望者に対して「転職回数が選考に影響」するのは、最も多かった回答は「3回目から」で28.2%、次いで「2回目から」の22.3%、「転職回数は選考に影響しない」の18.4%の順になりました。

20代の転職希望者に対して「3回目から」と答えた採用担当者は、「3年続けられるかが一つの目安と考える。辞めぐせがついていないか確認したい」(会社規模:1001人~/採用担当者の年代:40代)、「転職回数よりは、1社で平均3年程度は経験してもらいたい」(11~100人/50代)という理由をあげています。ここから、「3年以上勤めることで得られる経験」に注目していることがうかがえます。「2回目から」と答えた採用担当者は、「(20代で)1回はやむを得ない」(1001人~/50代)、「就活の失敗以外の場合、基本的には1社につき3年は勤めていてほしいと考えるため」(1001人~/30代)という理由をあげており、ここでも「1社で3年勤めた経験」がチェックポイントにあがりました。

一方で、6人に1人の採用担当者は20代の転職希望者に対して「転職回数は選考に影響しない」と答えています。その理由として、「やりたい仕事を見つける段階だから」(101~300人/30代)、「納得する理由があれば問題はない」(1001人~/30代)、「人物を重視するので」(101~300人/40代)、「むしろさまざまな『社風』に触れてほしい」(301~1000人/40代)といった声がありました。

これらの結果から、単に「転職回数で合否を判断している」ということはないことが分かります。「1社での勤続年数に比例して得られる経験」を「経験・スキル」の一つと捉えて高く評価する採用担当者と、「それ以外の経験・スキル」や「人物」を高く評価する採用担当者がいることが明らかになりました。

20代の方へのアドバイス:

「転職回数は選考に影響しない」と回答した採用担当者のように「やりたい仕事があること」や「人物」をより重視して採用活動をしている会社はたくさんあります。転職回数が多いことを気にしてまったく動かなければチャンスを逃してしまう可能性もあります。あなたのこれまでの経験やこれからの可能性を評価してくれる会社と出会えるように、できるだけ今の仕事を続けながら、数多くの求人に応募することをおすすめします。

なお、関連会社やグループ会社への出向や転籍、会社の合併などで履歴書に複数の社名を書くことになり、「転職回数が多い」と心配する人もいます。そうした会社都合の場合、採用担当者は「同じ会社で働き続けている(=1社経験)」とみなすことが一般的で、その間の転職は回数にカウントされません。

【30代】 「仕事の経験」を重視。プライベートを理由にした転職は問題ないとする傾向も

30代の転職希望者に対しては「転職回数は選考に影響しない」が20.4%で最も多く、次いで「3回目から」が19.4%、「4回目から」が18.4%でした。

30代の転職希望者に対して「転職回数は選考に影響しない」と答えた採用担当者は、「プライベートな状況の変化に合わせて転職してもいいと思うから」(会社規模:101~300人/採用担当者の年代:30代)、「回数というよりは中身をみたい」(11~100人/40代)、「即戦力を見ているので」(1001人~/40代)という理由をあげています。
次いで回答が多かった「3回目から」と答えた採用担当者は、「ある程度の経験を積み、社会において中堅であるため、3回くらいの転職は許容範囲」(101~300人/40代)、「転職の動機による」(101~300人/30代)。「4回目から」と答えた採用担当者は、「求めるスキルとして5年程度同一企業で勤めた経験も欲しいので」(101~300人/30代)、「回数だけでなく在職期間も判断する」(101~300人/60代)という理由をあげました。

30代になると結婚や出産、親の介護や配偶者の転勤などを経験する人が増えるため、プライベートの変化を理由に転職することは問題にならないと考える採用担当者もいることが分かりました。また、ビジネスパーソンとしての期間が10年前後になるため、選考では仕事の経験をより重視する傾向が高まるようです。

30代の方へのアドバイス:

まず、家族の事情などプライベートの変化を理由に転職回数が増えている場合は、やむを得ないものと判断する会社があるので、転職理由を聞かれたときには可能な限り具体的に伝えるようにしましょう。また、もしその事情が解決している場合は、その情報も添えることをおすすめします。 例えば、「2社目で長く働くつもりだったのですが、転職直後に母の体調が悪くなり、実家の近くで働くために短期間で転職しました。しかし、兄夫婦が近くに住んで看病することになったので、再度転職活動を行っています」というように話すと納得してもらえるでしょう。

希望の就業環境で働くために何度か転職している場合は、これまでの「転職の動機」や転職を決意した背景など、どういう理由で転職先を選び、そこでどのような経験を積むことができたのかなど、自分のこれまでの職歴を振り返り、入社後すぐに転職先で発揮できるスキルがある場合はそれをアピールすることをおすすめします。

【40代】 仕事の経験値やスキルのレベルを重視。勤続年数への価値観が合うかの確認を

40代の転職希望者に対しては「転職回数は選考に影響しない」が24.3%で最も多く、「3回目から」19.4%、「6回目以上から」17.5%と続きました。

40代の転職希望者に対して「転職回数は選考に影響しない」と答えた採用担当者は、「この年代であれば経験値がプラスになることが多いと考え、回数は気にせず、経験値を聞いて判断する」(会社規模:1001人~/採用担当者の年代:40代)、「転職回数よりもスキルのレベルを重視する」(11~100人/50代)、「やりたい仕事を突き詰めてよいと思うから」(101~300人/30代)、「凝り固まった価値観を持った人は求めていないから」(301~1000人/40代)という理由をあげています。
次いで回答が多かった「3回目から」と答えた採用担当者は、「中間管理職になる人がコロコロ変わるようでは困るため」(1001人~/30代)、「本当に今回が最後の転職であり、定着するかどうか疑問に思えるから」(301~1000人/50代)。「6回目以上から」と答えた採用担当者は、「仕事でスキルが身についているか疑問に感じてしまう」(301~1000人/30代)、「転職回数が多いと長く勤める気がないと判断する」(301~1000人/50代)という理由をあげました。

40代になると仕事の経験やスキルのレベル、違う価値観を受け入れて協業できるか、を重視する傾向が高まるようです。

40代の方へのアドバイス:

40代の転職活動では、仕事の経験やスキルのレベルなど、これまでの仕事内容に注目されることが多いようです。また何度か転職を経験することでさまざまな価値観に触れることになるため、価値観が凝り固まっていないことを評価されることもあります。特に、これまでスキルや経験を十分に積んでおり、それを発揮して会社に貢献できる方の場合は、転職回数を気にする必要はないといえそうです。

一方で、管理職に定着を求める会社や、経験・スキル以上に勤続年数の長さを重視する会社もありますので、応募先の企業があなたの価値観と合っているか、転職回数による合否ではなく、会社の文化との合う・合わないであると考えたほうがよいでしょう。

【見本あり】転職回数の多い人が転職を成功させるためのポイント

次に、転職回数の多い人が転職活動を成功させるためのコツを、「応募書類の書き方」「面接での受け答えの仕方」のふたつの観点で紹介していきます。

転職回数の多い人の履歴書・職務経歴書の書き方のポイント

転職活動で用いる応募書類には、履歴書と職務経歴書がありますが、工夫が必要なのは職務経歴書です。
職務経歴書では、過去に在籍した企業で経験してきたことを、応募先の企業が求めているスキルを踏まえて、強調して伝えることが大切です。同じ職種で転職回数が増えている場合は、職務経歴書で理解してもらえることも多いのですが、これまで経験してきた職種がバラバラに見える人の場合、「一貫性のない人」と誤解されないように、どういう動機や考えをもとに経験を積んできたのか、一貫して高めてきたスキルなどがあれば、職務経歴書にしっかり盛り込みましょう。

<見本>職種経験がバラバラに見えるAさんが、「法人営業」の仕事に転職したい場合

このときAさんが職務経歴書で強調することは、「■■社での法人営業で培ったスキルや実績」だけではありません。●●社の事務職、▲▲社のWebディレクター職の経験から、法人営業で活かせる経験やスキルを洗い出し、それをしっかりと伝えることが大切です。この場合、コミュニケーションスキル、顧客管理能力、進行管理能力などがあげられるでしょう。

例えば、●●社の事務職で、「業務改善を行い、作業ミス発生率を20%低減させた」「問い合わせに対する一次対応のトークスクリプトを改善し、受注率を20%向上させた」という実績があったとします。どちらも転職活動の場でアピールできることですが、法人営業への転職を志しているなら後者を強調したほうがよいでしょう。自分のキャリアを、応募先の企業・職種で求められるスキルに合わせて組み直していくことが大切です。

また、いくつかの職種を経験している場合には、「キャリア形式」で職務経歴書を作成することもおすすめです。キャリア形式とは、業務内容ごとにまとめて職務経歴を記載する方法のことです。身につけてきたスキルがクローズアップされるので、「あなたが、何ができる人なのか」を伝えやすくなります。

転職回数が多い人の面接での受け答えのポイント

面接に呼ばれるということは、書類選考の段階で転職回数に関する判断は済んでいます。採用担当者は、あなたの転職回数も確認した上で、これまでの経験やこれからの伸びしろに注目し、直接話を聞きたいと思って面接していることを念頭におきましょう。

転職で得たいものがあり、数回の転職でそれを着実に得てステップアップしている人は、面接では、それぞれの会社にどのような目的で入社したか、何度かの転職を通して積み上げてきた経験やスキルを伝え、その会社に入社したあとにそれらの経験やスキルを使ってどのように貢献したいのかを話すことをおすすめします。

一方で、意図せず転職回数が増えてしまった人が面接で注意したほうがよいこととして、転職回数の多さを「無理にプラスに見せようとしない」「他人や環境のせいにしない」の2点があげられます。

短期間での経験を無理にプラスに見せなくていい。失敗から学んだことを伝えるのが大事

面接では多くの人が自分の良い面を中心に伝えようとしてしまい、中には、「失敗経験としてマイナスの話をすると採用してもらえないのではないか」と思い込んでいる人もいます。「とにかく実績をアピールしなければならない」と思い込んで、例えば、半年しか在籍していなかったのに「プロジェクトにアサインされて●●●万円の利益を創出しました」「すぐに現場の業務につき▲▲のスキルを身につけました」などとチグハグなアピールをしてしまうのです。

しかし、面接官は「在籍期間の半年程度で実績を上げた」と聞くと、「それは前任者の仕事の成果であり、実績が出たのがたまたま引き継ぎを受けた後だったのではないか」と捉えることが一般的です。面接官は「成果」や「スキル」を聞きたいのではなく、その背景にある「どのような仮説を持って取り組み、なぜうまくいったのか、なぜうまくいかなかったのか、理由をきちんと振り返り、これからにどのように活かそうとしているのか」を聞きたい人がほとんどなのです。

そのため、もしあなたが、在籍期間が短いことや転職回数が多いことを「失敗」と捉えているのであれば、過去をしっかりと振り返り、「どのような前提で入社を決めたのか」「入社前と何が違ったのか、変わったのか」「応募先の会社に入社して同じことが起こったらどうするのか(同じことが起こらないために何をしているか)」を矛盾のないように説明できるようにしておくことが大切です。面接官はその説明に納得すればあなたのことを「チャレンジする人、失敗してもそこから学べる人」と評価してくれるでしょう。

転職回数が増えた要因を他人や環境のせいにしない。自分の原因を話せるようにしておくこと

面接で転職回数が増えた要因を聞かれたとき、「上司が厳しすぎた」「残業が多すぎた」「実績を上げたのに評価が上がらなかった」など、転職の原因を他人のせい、環境のせいにする人がいます。たまたま不運が続いたのかもしれませんが、意図せず転職回数が増えている人の多くは入社前の自己分析や会社・仕事選びの段階で残念ながら失敗している可能性があります。

まずは、入社前の転職活動や入社直後を振り返り、考えや行動に見直すべき点がないか、原因を明らかにしましょう。そのうえで、面接では、「いまの仕事は○○に惹かれて入社を決めてしまったのですが、私は働く上で○○をより大切にしていることに気づき、それを正しく認識できていなかったことが失敗の原因だと反省しています」と伝えることで、必要以上にネガティブに受け取られることを避けることができます。

そして、自分の原因を面接官に納得してもらうことができたら、「御社では○○なので、いまの職場と同じ事態は起こりにくいと考えているのですが、いかがでしょうか」と直接質問したり、面接で聞きにくい場合は、内定を承諾する前に質問したりして、入社前に確認しておくことをおすすめします。

もし「弊社でもいまの職場と同じ状況が起こる可能性が高いですよ」と言われてしまったら、その職場ではあなたが望む働き方ができない可能性があります。意図しない転職の回数を増やさないためにも、「入社すること」を目的にせず、あなたが大切にしている価値観を受け入れてくれる職場が見つかるまで探し続けることが何よりも大切です。

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