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職場の人間関係がストレス…気にしない方法や転職も視野に入れた解消方法とは

多くの人は多少なりとも職場の人間関係に悩みを抱えているのではないでしょうか。一人で抱え込んで我慢をしすぎると心身に負担をかけてしまうケースも。本記事では、職場の人間関係に悩んでしまう理由や具体的な解消方法、職場の人間関係を理由に転職活動するときのポイントについて解説します。

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仕事や職場の人間関係に多くの人が悩んでいる

多くの人が仕事や職場の人間関係に悩んでいることが予測されますが、一体どのくらいの人が悩みを抱いているのか、調査データをもとに読み解いてみましょう。

約3割の会社員は人間関係に悩みやストレスを抱えている

約3割の会社員が人間関係に悩みやストレスを抱えているグラフ

(出典:日本労働調査組合「職場の人間関係に関するアンケート」)

良好 32.1%
特に気にしていない 38.7%
職場の人間関係に疲れている、悩んでいる 16.5%
職場の人間関係にストレスを感じている 12.7%

日本労働調査組合が2021年6月に全国20~49歳の会社員520人を対象に調査した「職場の人間関係に関するアンケート」によると、「職場の人間関係に疲れている、悩んでいる」16.5%と「職場の人間関係にストレスを感じている」12.7%と合わせた29.2%、つまり約3割の会社員が人間関係に悩みやストレスを抱えていることが分かりました。

約6割の人は職場の人間関係を理由に退職、転職を検討したことがある

約6割の人が職場の人間関係を理由に退職、転職を検討した経験があることが分かるグラフ

(出典:日本労働調査組合「職場の人間関係に関するアンケート」)

はい 58.5%
いいえ 41.5%

また同じ日本労働調査組合のアンケート結果から、約6割の人が職場の人間関係を理由に退職、転職を検討した経験があることが分かりました。前節の、現在進行形で人間関係に悩みやストレスを抱えている約3割の人と比べると2倍ほど大きい結果です。

この差は、おそらく過去に職場の人間関係を理由に退職、転職を検討したことがある人の約半数が、実際に退職や転職をしたか、その他の方法で解決したものと考えられます。

人間関係に関する不満は転職につながりやすい

ひと口に不満といっても①一般的に抱きやすい不満②転職につながりやすい不満の2つに分けることができます。立教大学経営学部の中原淳教授と株式会社パーソル総合研究所が行った調査をもとに「一般的に抱きやすい不満」と「転職につながりやすい不満」の上位10項目が書籍『転職学』の中で紹介されています。

「一般的に抱きやすい不満」では、給与・昇進・休暇といった評価や働き方に関する不満が上位になっています。これに対して「転職につながりやすい不満」では、「直属の上司からのハラスメントがある」「メンバー間でハラスメントがある」「直属の上司の態度が高圧的だ」が1~3位に挙がり、何らかの人間関係に関する不満が転職のきっかけになりやすいことを示しています。

一般的に抱きやすい不満

順位 重視する項目
1位 給与・報酬が低い
2位 給与・報酬が上がらない
3位 休暇がとりにくい
4位 昇進・昇格しない
5位 仕事をしていて成長を感じない
6位 育成・教育の体制が十分でない
7位 直属の上司が頼りにならない
8位 仕事内容に飽きてきた
9位 受けている評価に納得できない
10位 メンバー間で仲が悪い人がいる

転職につながりやすい不満

順位 重視する項目
1位 直属の上司からのハラスメントがある
2位 メンバー間でハラスメントがある
3位 直属の上司の態度が高圧的だ
4位 サービス残業が多い
5位 組織全体の雰囲気が悪い
6位 やりたい仕事やアイデアがあるが、実現できない
7位 直属の上司が信頼できない
8位 労働時間が長い
9位 他のメンバーの考え方についていけない
10位 直属の上司の指示や考えに納得できない

(出典:『転職学』中原淳、小林祐児、パーソル総合研究所著 KADOKAWA)

職場の人間関係に悩む6つの原因

職場での良好な人間関係は、毎日気持ちよく働くために必要不可欠な要素です。ここでは、職場の人間関係で悩みやすい原因について紹介していきます。

1.相手の意見を尊重しすぎてしまう

職場で人とやりとりする際、自分を後回しにして相手を優先してしまう人がいます。例えば、何か頼まれたときに、すでにある仕事で手いっぱいでも引き受けてしまったり、プロジェクトで自分の意見を求められた際に、周囲との対立を恐れて相手の意見に同調してしまうなどが挙げられます。

仕事を進める上で相手への気遣いや意見を尊重することはもちろん大切ですが、必要な場合には断ったり、自分の意見をしっかり伝えたりしましょう。

2.コミュニケーションが不足している

職場はさまざまなバックグラウンドを持つ人が集まる場所です。人によって経験や、それに伴う感じ方・考え方は異なり、自分にとっての当たり前がほかの人にとっての当たり前とは限りません。「言わなくても分かるだろう」「言ったはず・聞いたはず」など、あいまいなまま自分だけで納得するのは危ないことといえます。

また、テレワークやフレックスタイム制など働き方の多様化に伴い、そもそもコミュニケーション量が減っていることも、やりとりに齟齬が生まれて困る原因になります。

3.職場に苦手な人がいる

どうしても職場の人とうまくかかわれない、苦手な人が職場にいるなどの悩みを抱えている人も多いでしょう。特に同じ部署やプロジェクトチームのメンバー内に苦手な人がいる場合、毎日密にコミュニケーションを取らなければいけないため、日常的にストレスがたまってしまうでしょう。

「上司が嫌いでストレスが限界…」よくある理由や上司とうまく付き合うため対処法はこちら

4.メンバー間の競争意識が強い職場風土である

営業成績を職場のメンバー間で競っていたり、日常的に各従業員の成績を見せられたりするような、競争意識の強い風土の職場では、おのずとピリピリした空気になりやすいものです。人にもよりますが、そうした環境の中でうまく活躍できていないことで、自信を喪失したり自責の念を感じたりしてしまい、ストレスが蓄積して働きづらくなってしまうのです。

5.労働環境やノルマがきつい

残業や休日出勤が恒常的に多い、非現実的なノルマを課せられる、といった強いストレスがある環境だと人間関係にも悪影響が出るケースがあります。特に営業職などは売り上げのノルマがある会社も多いでしょう。そのような労働環境やノルマによって、つらく感じてしまう人は多くいます。

「営業に向いていないかも?」辞めたいと思ったときの対処法はこちら

6.職場にパワハラやいじめ、嫌がらせがある

職場にパワハラやいじめ、嫌がらせがあると、自分が被害者である場合はもちろんのこと、ほかの人が標的にされている場合でもストレスにつながりやすいでしょう。パワハラやいじめ、嫌がらせが職場で起きている、または自身が受けている場合は人事や社内・社外窓口など、信頼できる第三者に相談しましょう。それでも改善されない場合は転職するのも一つの手です。

職場の人間関係がストレスにつながっているサイン

具体的に下記のような気持ちや体調のサインが出たら、職場の人間関係に対してストレスに感じている可能性があります。

  • ・仕事へのモチベーションの低下
  • ・仕事でのパフォーマンスの低下
  • ・職場で孤立していると感じる
  • ・職場で不快感が生じるときがある
  • ・勤務時間外にも職場の人間関係について考えてしまう
  • ・身体的な症状が現れる

など

もし放置してしまうと、さらに心身の健康状態が悪化する恐れもあるため、このようなサインに気づいたらそのままにせずに、次章にあるような解消方法を試してみるとよいでしょう。また、身体的な症状が深刻な場合には早めに産業医や病院を受診しましょう。

職場の人間関係の悩みに対する解消方法

職場の人間関係によるストレスを放置すると、心身のバランスを崩しかねません。そこで本章では、職場で実践できる人間関係の悩みを解消する方法をご紹介します。

相手に対する自分の本音に気づく

職場の人間関係がストレスである場合、その原因は必ずしも相手だけにあるとは限りません。自分が相手に対して対抗心を燃やして嫉妬してしまっていたり、性格の違いから無意識に嫌いと思ってしまっていたりすることもあるでしょう。

そんな自分の感情をまずは認めて、相手を手本にして自分を成長させる考え方をしたり、あえて距離を取るように行動するなど自分から変わっていくことでポジティブな結果を期待できるでしょう。

「仕事だけの関係」と割り切って付き合う

職場にはさまざまな人が集まるため、どうしても苦手な人や性格が合わない人は出てくるものです。そんな中で、上司や同僚と良い関係を築こうと頑張りすぎると疲れてしまうでしょう。無理して仲良くなろうとせず、仕事だけの関係と割り切り、必要以上に気を使わないように心がけるのも一つの選択肢です。

相手に期待しすぎない

上司や同僚に対し、「きっと●●してくれるだろう」という期待が高すぎると、想定していた成果が得られなかったときにストレスに変わってしまいます。仕事へのスタンスや業務の進め方が自分と違っていても、成果が出ているなら気にしすぎないことです。相手に期待しすぎない意識が大切です。

組織のために改善提案をしてみる

人間関係に対する問題について「これはチームや部署のミッションにも影響してしまいそう」と感じる場合は、改善提案してみるとよいでしょう。例えば、上司であれば「部門間の調整をしてほしい」「目標設定や評価を合理的にしてほしい」など、同僚であれば「業務改善のためにこの点に協力してほしい」など、あくまでも組織の成果のために提案することが大切です。

パワハラなど、相手に非がある場合は人事・総務など第三者に相談をする

パワハラやセクハラなど、職場におけるハラスメントは社会問題であり、法律でも事業者に対し、防止措置を講じることを義務付けています。明らかに相手に非があり自分だけでは手に負えないような状況の場合、一人で悩まずに人事や総務などの第三者に必ず相談してください。会社に相談することに抵抗がある場合は、まずは家族や友人など、会社と直接関係がなく信頼できる人に打ち明けてみましょう。

(参照:厚生労働省「あかるい職場応援団」)

転職して環境を変える

職場の人間関係の悩みを解消するために、転職で環境をリセットするのも選択肢の一つです。人間関係の悩みを解消するために環境をリセットする場合は、現在の人間関係のどこに不満を抱いているか原因を明確化し、次に転職をした会社で同じ原因で辞めないようにしましょう。

ただし当然ながら転職先でも新しい人間関係が発生します。「今と違って人間関係に煩わされない環境だったらどんな働き方をしたいのか」もあわせて転職活動の前に整理しておくのがおすすめです。

人間関係の悪化を理由に転職活動をするときのポイント

職場の人間関係によるストレスが大きく、改善の見込みもない場合、転職を視野に入れましょう。その際に、また同じような職場環境を選んでしまわないように意識したいポイントがあります。

自分が仕事に求めているものを分析・整理・言語化する

たとえ転職のきっかけが上司や同僚との人間関係であったとしても「転職を通して何を実現させたいのか」を分析・整理・言語化するのが転職活動のスタートです。「自分にとって何がいちばん大事なのか」「働く上での心の支えが何なのか」をしっかり深掘りしましょう。

また、転職しても新しい場所には別の人間関係があります。自分が大事にしたいことや心の支えが明確になっていれば、人間関係の優先度を下げられるでしょう。

人間関係が原因で転職したいという理由を肯定的に言い換える

職場の人間関係を理由に転職活動をする際は、肯定的に考えるようにすると転職理由が考えやすくなります。もし面接で「上司が嫌いで転職したい」とストレートに言ってしまうと、選考が通りづらいでしょう。だからといって、無理に前向きなことばかり話しても不整合が出てしまいます。

ポイントは「人」ではなく「考え方」にフォーカスすることです。例えば「上司の〇〇〇という考え方が納得できなかった。自分は△△△な姿勢で働きたい」というように、肯定的な考え方を示すようにしましょう。

肯定的に言い換える例

  • ・「人間関係がつらい」→「本当は○○のような働き方をしたい」
  • ・「上司が合わない」→「もっと○○の部分を大切にできる環境で働きたい」
  • ・「上司の評価に納得がいかない」→「より○○な点を評価してもらえる会社で働きたい」

職場の人間関係に原因がある場合の転職理由の伝え方はこちら

職場の人間関係がつらくて転職するなら第三者のキャリアアドバイザーに相談を

本記事の冒頭でも示したように、職場の人間関係が原因で転職を検討する人は少なくありません。それだけ、人付き合いの円滑さは働きやすさに直結する要素といえるのです。人間関係が原因で転職する際は、次の転職先に求める条件を洗い出し、同じような事態にならないよう慎重に志望企業を決める必要があります。また、転職先で何をしたいか、どう働きたいかを思い描いて新たな活躍の場を求めましょう。

中には人間関係が原因で転職すると相談しにくいと感じる方もいるでしょう。しかし、dodaのキャリアアドバイザーは、職場の人間関係の悩みについて、転職する・しないにかかわらず相談できます。中には人間関係が原因での転職は相談しにくいと感じる方もいると思いますが、第三者のキャリアアドバイザーなら割り切って話しやすいという人も多いのでぜひお気軽にご相談ください。

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