あおき・ゆたか。1954年、東京都出身。大学卒業後、レディスファッションブランドの会社に入社。3年間バイヤーとして活躍。25歳のとき一念発起してエンジニアを目指してシステム会社へ転職。29歳のときに、基幹システムの設計・開発・運用コンサルティングを行う株式会社システムクォートを設立。現在は「次世代の経営者を育てることも経営者の役割」という考え方のもと、事業を運営している。
おすすめの本
「道をひらく」(松下幸之助 著/PHP研究所)
松下幸之助の書籍はどれも多くの学びがありますが、あえてひとつ挙げるとすればこの本です。私が目にした松下幸之助の話で印象的だった内容は、「モノの価格」について。「仕入先をむやみに値切るべきではない」という考えを持っていて、逆に仕入先の利益をきちんと確保することが、仕入先の安定雇用と発展を支え、ひいては業界や社会全体の発展につながると語っていました。デフレが進む今の日本に必要な考え方ではないかと感じています。
成功と失敗の先に見えた「自主独立」への思い
1984年、私が29歳のときシステムクォートを立ち上げました。当時、日本は活況に沸いており、事業はスタート直後から順調でした。数年であっという間に従業員は50人を超え、今後も順風満帆にいくものだと勝手に思い込んでいたんですね。ところが、そんな矢先に起こったのがバブル崩壊。事業縮小やリストラを余儀なくされ、言葉では言い表せないぐらい本当に大変な苦汁を味わいました。辛い状況の中で、何度も「会社とは何か」について自問自答を繰り返し、たどり着いたのが「自主独立の精神で、社員と共に経営し繁栄する会社にしたい」という思いです。会社は社会の公器。繁栄・存続し続けるために会社は存在するのだと強く感じています。
「自主独立」の経営視点をもった次世代リーダーを育てる環境
システムクォートでは、社員の独立を推奨しています。実際、4名の社員が分社独立しました。分社独立する際には会社の資産である、社員、資金、顧客をも譲渡しています。「なぜ手塩にかけて育てた優秀な社員を手放すのか?」という声が聞こえてきそうですが、根底には「自主独立の精神で、社員と共に経営し繁栄する会社にしたい」という思いがあります。まず、経営視点をもった次世代リーダーを育てることで創業者一代で終わってしまうリスクを回避できます。また、新規顧客の開拓が効率的に行えるというメリットもあります。過去の苦汁を味わった経験をしっかりと活かして、一人でも多く分社独立する人材を輩出し続ける会社にしていきたいですね。
青木氏が考える“いい転職”とは?
「現在の自分」よりも「未来の自分」を評価してくれる会社と出会えることが“いい転職”なのではないでしょうか。近年、あちこちで「即戦力」という言葉を聞きますが、人は成長します。未来への可能性があります。だから、今のあなたより、未来のあなたのポテンシャルに目を向ける会社を探してください。面接では「結果」よりも「プロセス」を重視してアピールしたらよいと思います。あなたの今後の可能性が伝わると思いますよ。
COMPANY DATA
株式会社システムクォート
■ 設立 | 1984年10月 |
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■ 本社所在地 | 〒102-0071 東京都千代田区富士見1-1-8千代田富士見ビル4F |
■ 事業内容 |
基幹システムの設計・開発・運用コンサルティング 携帯電話組み込みソフトウェアの開発 業務アプリケーションの開発 特定労働者派遣事業(届出番号:特13-08-0558) |
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