委託型募集人は、企業と従業員がお互いに縛られない自由度の高い就業形態でした。個人にとっては、営業成績がそのまま自分に返ってきますし、企業にとっては雇用していない分リスクが小さい。金融庁はここに切り込んできたわけですが、確かに中にはお客さまのためにはならない営業活動をしている保険代理店の存在もあったと思います。私は、保険代理店業界の地位を上げていきたいと考えました。委託型で、営業の仕方を個人の裁量に委ねるスタイルではなく、組織力のある保険代理店を目指すことにしました。保険営業で最も辛いのは、訪問先がない、手帳にアポイントの予定がない、行き場がないことです。ならば、会社が営業先を開拓すればいいと考え、見込み顧客を会社が用意する専門部隊をつくりました。例えば、通販会社とタッグを組んで、マネープランに関心がある方に向けてマネーセミナーを開催。2015年度は合計1200回に上るマネーセミナーを全国で実施し、保険コンサルタントとして商品の紹介を行い、新規加入者を増やしてきました。その結果、社員一人ひとりの生産性が156％増。逆風と思えた金融庁の通告は、グッドウインにとって成長の追い風になりました。今後の目標は、2018年に1000名体制、売上100億円へ。総合保険代理店のリーディングカンパニーとして、業界の模範となる会社へと成長していくことです。