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管理部門・企画職のキャリアアドバイザーが語る 転職最前線

「グローバル人事」にもさまざまな顔がある 〜企業と個人の認識のずれ〜

2012.09.03

こんにちは。dodaキャリアアドバイザーの加賀美 文久(かがみ ふみひさ)です。私は、人事、経理、法務、経営企画、物流購買など、管理部門・企画職の方の転職支援を担当しております。

近年、製造業やサービス業の積極的な海外進出に伴い、「グローバル人事」という言葉を耳にすることが増えてきました。転職を希望する方からは「国内の人事業務だけでなく、グローバル人事にチャレンジしたい」という希望を聞きますし、求人企業からは「海外展開を加速するため、グローバル人事の重要性が高まっている」というニーズをよく聞きます。

しかし個別のケースを客観的に見ていると、「グローバル人事」に対するイメージが一つではなく、人や企業によって異なることが分かります。

そもそも「グローバル人事」とは何でしょうか。Webサイト「日本の人事部」によると、『「グローバル人事」とは、海外事業を展開する企業がグローバル連結ベースでの業績、成果を最大化することを目的に導入する人材マネジメントの取り組みです。本社、エリア、現地がそれぞれの役割や人事機能を明確にし、国境を越えた人材の登用、交流、育成、処遇などのしくみを構築することが求められます』とあります。

この表現からもわかるように、「グローバル人事」という言葉が指す業務の範囲はかなり広範にわたります。また、企業の海外ビジネスのスタンスやフェーズ、本国と現地の関係性や組織のあり方、進出する国・地域の商慣習や課題などによって、「グローバル人事」の役割は大きく変わってきます。

例えば、主力事業を日本で展開し続けてきたメーカーが、内需の縮小を受け、新規事業を新興国で展開することを決断したとしましょう。初の海外進出ということもあり、現地の商慣習を知り、既に新規事業のマーケットも持つ現地企業との合弁会社を設立しました。現地の人をトップとして招き、現地のやり方を重視する形で事業をスタート、従業員も現地の人をメインで採用し、本国からは数名のみ赴任する形となりました。このケースでの「グローバル人事」の役割は何でしょうか。

この場合、海外で展開するのは新規事業のため、既存事業を営む本国とのビジネス的な連携も少なく、経営は現地に一任。人事制度を統合することやタレントマネジメントのようなニーズはまだありません。従ってこの場合の「グローバル人事」の役割は、本国で勤務し、赴任者向けの研修や赴任手続きをするような実務が主業務ではないでしょうか。

一方、別の企業の例を挙げると、海外に多くの支社を持ち、本国とビジネスとしても連携をしているケースでは、理念(ウェイやビジョン)の現地への浸透やグローバルでの教育・制度の共通化、タレントマネジメントなどが「グローバル人事」に求められる役割となるでしょう。

転職先を選ぶ際に注意しなくてはいけないのは、「グローバル人事」という言葉を表層的にとらえず、企業が「グローバル人事」にどういった役割を求めているかを正確に把握することです。その企業は海外展開において今どのようなフェーズにあるのか、ビジネスや組織の状態はどうか、海外事業のスタンス(本国からのコントロール型か現地に任せる形か)はどうか、など「募集の背景」や「企業の状態」を正しく知ることが、転職成功の鍵であり、転職前のイメージと転職後のギャップを埋めることにもつながると考えています。


加賀美 文久

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