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ゴルフの普及を通じて
かけがえのない体験を

ブリヂストンスポーツ トーナメント・プロ企画部小暮良輔さん

その他

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小暮良輔(こぐれ・りょうすけ)さん 36歳
ブリヂストンスポーツ株式会社
ブランド推進本部
トーナメント・プロ企画部
トーナメント企画ユニット 課長

大学入学と同時にゴルフを始め、卒業後はプロを目指してゴルフ場で住みこみの研修生に。3年でプロは断念したものの、競技愛が途切れることはなく、裏方として新たなルートに進んだ。大会運営のプロフェッショナルとして約10年、小暮良輔さんはゴルフ人気の向上、普及を目指して日本全国、そして世界を飛び回る。(2019年3月18日取材)

高校までは野球に打ちこみ、大学からゴルフを始めた[写真]兼子愼一郎

プロを目指し研修生に

まず、これまでどのようにゴルフと関わってこられたのかを教えてください。

ゴルフを始めたのは大学に入学してからで、高校までは野球をやっていました。体がそれほど大きくないので大学でも野球を続けるかどうか悩んだのですが、ゴルフのトップアマチュアだった母親の影響もあって大学ではゴルフ部に入りました。最初は周囲との実力差を感じましたが、徐々にレベルが上がり、またゴルフというスポーツにどんどん惹かれ、「プロとしてゴルフのステージで活躍したい」と思うようになったので、卒業後にプロを目指して研修生という道を選びました。

研修生とはどのようなシステムなのでしょうか?

ゴルフ場に住みこみで働きながら、お客さまのいない時間帯に練習させていただく形です。3年間やってプロになれなかったらあきらめようと自分で期限を設けて挑戦しました。毎年プロテストを受けたのですが、やはりプロへの道は厳しかったですね。年に1回しかないプロテストで結果を残すというのは、相当なレベルでないと難しいというのを痛感しました。

そこから就職先を探したんですか?

そうですね。東京の実家に戻り、近所のゴルフ場でキャディのアルバイトをやりつつ、就職活動について考えていたところ、大学の先輩が勤めていたブリヂストンスポーツから声を掛けていただき、面接をして入社が決まり、今の部署に配属されました。

プロゴルファーの研修生を経て、ゴルフ大会の運営側へ[写真]兼子愼一郎

大会全般を取り仕切る

どのような業務を担当されているのでしょうか?

「ブランド推進本部」の中にある「トーナメント・プロ企画部」という部署なんですけど、プロトーナメントの企画と試合の運営をする仕事です。選手、ギャラリー、大会主催者、スポンサーなどすべてに関わる調整役を、トーナメントディレクターという立場で行っています。

担当される試合は年間でどのぐらいあって、何人で受け持っているのでしょうか?

日本のプロゴルフトーナメントは男女合わせて年間64試合あり、我々ブリヂストンスポーツが大会運営をさせていただいているのがそのうち20試合強です。課のメンバーはぼくを含めて7人いるのですが、1人で3、4大会ずつを担当して、それぞれが企画を進めています。試合はだいたい木曜日から日曜日の4日間で実施されますが、大会週は準備も含めて10日間ほど会場に入ります。ただ大会の準備は半年以上前から実施しているため、打ち合わせを含め月に1回は会場へ足を運んでいます。

具体的にはどのような準備を進めていくのでしょうか?

前述の通り、大会を迎えるにあたり準備は半年以上前から実施します。競技に関する準備では、ゴルフ協会の方々とコースセッティングや芝のコンディション等、プロが最大限のパフォーマンスを発揮できるよう、細かな部分までコースの下見を重ねます。また多くのお客さまを迎え入れるため、会場外では駐車場準備やシャトルバスの運営プラン策定、地元官庁との打ち合わせを実施。会場内ではゴルフ観戦を存分に楽しんでいただけるよう、観戦エリアの設定や多くのイベント企画の準備をしています。ゴルフトーナメントの主催者、スポンサーさんにもゴルフトーナメントを開催して良かったと言っていただけるよう、多くの工夫をして準備しています。

トーナメント運営の準備から関わり、現場にも赴く[写真]ブリヂストンスポーツ株式会社

人気向上への工夫

ゴルフ業界全体についてうかがいます。今はどのような状況にあるのでしょうか?

1990年代半ばぐらいがゴルフ人口もトーナメントの数も多く、ピークでした。ゴルフ人口は約1200万人ほどいましたが、今は700万人から800万人と言われているので、市場としては3分の2程度になっています。ゴルフトーナメントの人気について、特に男子は圧倒的なスター選手の不在が懸念されていますね。石川遼選手がデビューしてからの2007年から2009年頃は、1試合の平均入場者数がそれまでの約1万5000人から約2万5000人に増えました。近年は日本人選手が海外ツアーに挑戦することが多くなり、うれしいことではありますが、国内ツアーからいなくなってしまうのは少し寂しいですね。ただゴルフ協会も選手育成にとても力を入れており、男子も女子もレベルの高い次世代の選手が続々と出てきていて、今後も非常に楽しみです。

ギャラリーを増やすために、競技以外のアクティベーションを充実させるなどの工夫はされているのでしょうか?

ブリヂストンオープンという冠大会が毎年10月にあるのですが、ご家族で来場して楽しんでいただけるよう、キッズエリアを設けたり、ゴルフに関心を持ってもらうきっかけとなるスナッグゴルフ体験、ブリヂストンの自転車の試乗会等、ブリヂストンとのつながりを感じながら、ご家族でゴルフ場を楽しんでいただけるような工夫をしています。ソフト面では、ブリヂストンオープンの大会公式アプリを作ってお客さま向けの飲食店情報や交通情報、グッズ情報などを発信し、観戦環境の向上を図っています。大会期間中はギャラリープラザに10店舗ぐらいのフードコートも設営していて、アルコールの販売もあるので、ギャラリーの方はマナーを守ればお酒を飲みながら観戦できます。また、『アンパンマン』を上映する「アンパンマンシアター」やエアドームなどがあるキッズエリアも設けています。

ご家族連れ、お子さん連れでも楽しめそうですね。

そうですね。それから、会場は千葉県の袖ヶ浦カンツリークラブ(袖ヶ浦コース)なんですが、大会期間中の平日には、近隣の小学生を6校約500人招待して社会科見学を実施しています。学んだことをクイズ形式で記入できるような社会科見学用の冊子を作り、約50人ずつの班になっていろいろなところを巡ってもらっています。普段見ることのできないTV局の放送センターや、メディアルーム等、働く大人の姿を見学し勉強してもらっています。また選手と触れ合う機会も設けており、参加してくれた子どもたちの記憶に残る思い出になっていると思います。その中でも実際に選手が登壇し、児童たちが記者役を務める模擬記者会見は好評で、記者さんが聞けないようなことを子どもがズバッと質問してくれて、メディアの方にも好評です(笑)。昨年は石川遼選手が登壇し、大いに盛りあがりました。

今の仕事で特に楽しさを感じる部分を教えてください。

目まぐるしく1年が過ぎていくんですけど、一つの大会が終わるごとに、苦労した分、ものすごい達成感がありますね。競技が終わって優勝者が決まり、お客さまたちが盛りあがって終わるので、仕事中なんですけどその瞬間は非日常を味わうことができますし、ファンの感覚になってしまいます。

大会のアクティベーションを充実させ、集客にも尽力[写真]兼子愼一郎

競技経験で学んだ仕事術

ゴルフ業界で働くことの魅力を教えてください。

ゴルフというスポーツの特性だと思うんですけど、老若男女を問わずにできる競技なので、あらゆる層の方と出会えます。他競技の場合は年配の方と一緒にプレーしたり、語ったりする機会はあまりないと思うんですけど、ゴルフならそれができますし、私自身もゴルフを通じて一流企業の上層部の方やスポーツ選手、著名人などいろいろな方々と会わせていただきました。一緒にプレーすると一日中、芝生の上を歩いて会話をするので、親交が深まるんですよね。

学生時代や研修生時代の経験で、今の業務に活かされていることはありますか?

野球は団体スポーツで、なかなか自分の実力の数値化、可視化ができなかったんですが、ゴルフは自分の成績がスコアで表れるので、スコアを上げるために自分の長所と短所を分析し、どう改善するかを日々、考えながら練習していました。今の仕事で自分の環境を把握し、それに対してどんなプロセスで取り組むか、いつまでやるか、どんな結果になるかなどを考えながら進めることは、ゴルフから学びました。

今後チャレンジしたいこと、取り組んでみたいことはありますか?

東京2020オリンピックでゴルフ関連の仕事に携わりたいですね。親会社である株式会社ブリヂストンが2024年までオリンピック・パラリンピックのワールドワイドパートナーになっており、ブリヂストングループ全体で「CHASE YOUR DREAM」というメッセージで、さまざまな困難を乗り越えながら、夢に向かって挑戦し続ける人を支えていくことを宣言し活動を行っています。大きなスポーツイベントにもっと関わり、若い子たちへのゴルフの普及を通じて夢を与え、かけがえのない体験をしてもらいたいと思っています。

ゴルフ業界に欲しい人材、一緒に働きたい人はどんな方でしょうか?

スポーツが好きな人ですね。「好きこそものの上手なれ」という言葉がすごく好きなんですが、好きじゃないと新しいアイデアは出ないでしょうし、時間を費やすことが苦になってしまうと思うので、やはりスポーツ好きな人と一緒に働きたいです。もう一つは、感受性の強い人。スポーツの素晴らしさを皆さんに伝える立場なので、日常のちょっとしたことでも感動して影響を受けるとか、多少の子ども心を持っているとか、感受性が強く、それを表現できる人と一緒に仕事をしていきたいと思っています。

「好きこそものの上手なれ」の言葉を胸に、日々の仕事に取り組む[写真]兼子愼一郎

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