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女性のモヤモヤを解消する100問100答

#044

2020.02.17

Q.上司をほめたたえる、後輩をほめて伸ばすムードが苦手。
ほめの強要に正直疲れた

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「課長さすがですね~!」
先輩や上司をつい大げさにほめたたえる文化にうんざり
どうしたらほめ疲れせずに本音と建前をうまく使い分けられる?

ほめ活ブームの裏側で「ほめ疲れ」している人が増えている

コンプライアンス的に叱ることや怒ることがタブー視されている昨今、「ほめ活」という言葉が生まれるなど、もっとみんなでほめ合っていこうという時流に変わりつつあります。

しかし一方で、そういったほめなきゃいけないムードに疲れている人も…。良好な関係性を保つために、先輩や上司をつい大げさにほめたたえることが日本では一種の文化になっています。

また最近では、 Z世代(1990年代後半から2000年代初めに生まれた世代)の後輩を教育する上で、「ほめて伸ばさなければいけない」という風潮があります。

今回は、そんなほめることに疲れた、またはほめることが苦手な人はどう対処すればいいのか、公認心理師の塚越友子さんにお聞きしました!

人をほめることが「苦痛じゃない人」と「身構えてしまう人」の違い

塚越さんによれば、ほめることに抵抗感があるのは人として当たり前のことなのだそう。
ではどうして、人をほめることが苦痛じゃない人と、思わず身構えてしまう人がいるのでしょうか。

ほめることに対して「ごまをする」「こびへつらう」「うそをつく」、そんなワードを思い浮かべた人も少なくないかもしれません。特に物事をまじめに考えてしまう人、自分のことを不器用だと思っている人はその印象を強く抱きやすく、ほめることへの苦手意識につながりやすいといいます。

反対に自然と人をほめることができる人は、「場が盛り上がった」「チームの士気が上がった」など、ほめた結果を重視しているため、ほめる行為そのものにマイナスな印象を抱きにくいのだとか。

いったいどうしたら、ほめることに対してフラットな気持ちになれるのでしょうか。

ほめられ下手にほめ疲れ…タイプ別対処法

ほめアラサー世代が陥りがちな4つのタイプのお悩みを例に、塚越さんに対処法をアドバイスしていただきました。

タイプ1:ほめられても素直に受け取れない。だから他人をほめることも苦手。自然にほめることができるようになるには?

まずは、自分で自分をほめることから慣れていきましょう。

毎晩、今日1日を振り返って「できたこと」と「感動したこと」をノートに書いてみてください。どんなことでもOK。

そして、1週間後にそのノートを見直してみてください。すると、過去の自分が今の自分をほめてくれます。その習慣を繰り返していくと、他人をほめることに対しても自然と抵抗感がなくなっていくはずです。

日々、ノートに自分の成果や感動したことを書いて言語化しているので、ほめ言葉のバリエーションも増えているはずですよ。

タイプ2:上司や先輩をほめたたえるムードが苦手。まるでほめることを強要されているようで…。
でも、自分だけほめないのは空気が読めないと思われそうで嫌…。

ほめたたえるムードに抵抗を感じたら、感謝やねぎらいの言葉に置き換えて伝えてみてください。

例えば、同僚が上司を「課長さすがですね~!」とほめそやしていたら、あなたはそれに同調するのではなく、「いつもありがとうございます」と、声を掛けてみましょう。感謝やねぎらいの言葉を言われて嫌な気持ちになる人はいません。

たとえ嫌いな上司や先輩でもお世話になっているのは事実。ほめずにやり過ごす方法として自分の気持ちに折り合いをつければ、いざというときにスッと言葉が出てくるはずです。

タイプ3:ほめると相手が喜ぶのは分かるけれど、喜ばせたくてほめるのはうそをついているように感じる。

相手を喜ばせたくてほめることは決して悪いことではありません。

もし罪悪感を抱くのであれば、何のためにその人をほめようとしているのか、自分の胸に聞いてみましょう。相手に日ごろの感謝を伝えるため、あるいは業務を円滑に進めるためかもしれません。

仕事では処世術として、時にほめ言葉が必要なこともあります。明確な理由があるのであれば自分を責めず、相手をほめるとどうなるのか、その結果に目を向けて考えてみましょう。

タイプ4:後輩のモチベーションを上げるために、ささいなことでもいちいちほめなくてはいけないのが苦痛。日ごろからほめていたら本当にほめたいときに伝わらない気がするし…。

厳しいことを言うようですが、まずは自分の指導法から見直してみましょう。

「自己効力感」という言葉をご存じでしょうか。人は自分が置かれた状況において必要な行動をうまく遂行できると、自分の可能性を認知できるとされています。つまり、後輩が自己効力感を感じられる指導ができていれば、モチベーションを上げるためのほめ言葉は必要ないのです。

具体的には、後輩に習得してほしいことをリスト化し、小さなステップに分けて仕事を任せてください。第1ステップをクリアできたら「ここはできたね」と事実をフィードバックすると、後輩はほめ言葉として受け取ります。

ステップアップするごとに結果を認めることになるので、ほめ言葉に効力がなくなることもありません。

また、できて当たり前のことをほめるのが苦痛な人は、教育担当としての自分のスキルを伸ばすためと割り切って考えてみてくださいね。

まとめ

ほめることに疲れた、苦手意識がある人は…

ほめることで起こる結果に焦点を当てる

自分に向けてほめる練習をしてみる

ほめ言葉を事実や成果に置き換える

塚越さんいわく「ほめることは自分と折り合いをつけること」なのだそう。相手にうそをついているようで忍びないと感じるかどうかは自分次第。まずはご紹介した対処法の実践からアクションを起こしてみませんか?

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Profile

識者プロフィール

塚越友子(つかこし・ともこ)
臨床心理士。公認心理師。東京中央カウンセリング代表。東北大学大学院教育学研究科博士課程後期修了(臨床心理学)。社会学修士号(専門は社会心理学)。編集プロダクションや大手企業の広報室長として働いていたが、過労からうつを発症。治療を受けながら続けられる仕事として銀座ホステスの仕事を選び、No.1ホステスの座を獲得。その後、カウンセラーとして、コミュニケーションの悩みを中心に孤独や孤立の問題に取り組む。
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