仕事とプライベートを両立させる方法は？働くうえで意識すべきポイントはありますか？

仕事が楽しくて、やりがいも感じられる働き方はとてもすてきですね。しかし、残業が当たり前という状態がずっと続くようであればオーバーワークが心配です。仕事とプライベート、どちらかに偏りすぎず、うまく両立させる方法はあるのでしょうか。今回はワーク・ライフ・バランスの観点から、理想の働き方について考えてみたいと思います。

仕事とプライベート、自分にとってベストなバランスを見つけましょう

ワーク・ライフ・バランスとは、仕事とプライベートの時間配分を適切に行い、ストレスを軽減して健康的に生きることを指します。ただし、人によって趣味や嗜好が違うように、人生を豊かにするバランスも人それぞれ異なります。ですから、まずは自分にとって最適なワーク・ライフ・バランスを見つけることから始めてみましょう。

人生における優先順位を考えてみる

質問者の方のように仕事に夢中という人もいれば、趣味が「生きがい」という人もいます。人生において何を優先するかはその人の自由ですが、仕事とプライベートのどちらかだけを選んで、もう一方を切り捨てて生きていくことはなかなか難しいことです。どんなに仕事が好きでも休みなく働き続ければ、体を壊したり周囲に迷惑をかけたりして、いずれは破綻してしまいます。逆に、ずっと仕事をせずに趣味やプライベートが100％の状態であれば、たいてい生活が立ち行かなくなりますよね。つまり、自分がやりたいことや優先したいことを無理なく続けていくためには、もう一方との関わり方も慎重に考えなければならないということです。

「やりたくないこと」から考えてみる

「人生の優先順位がはっきりしない」「自分のやりたいことが分からない」という場合は、自分が「やりたくないこと」を取っ掛かりにして探していく方法もあります。例えば「残業が多い」「通勤時間が長い」など仕事の拘束時間にストレスを感じている人であれば、自分が求めている以上に、仕事側に比重をかけすぎているのかもしれません。その場合はキャリアや収入を最優先にするのではなく、プライベートに余裕を持たせた働き方にシフトしてみるのもよいでしょう。

定期的に働き方や職場環境を見直す習慣をつけましょう

自分にとってベストなワーク・ライフ・バランスが分かったら、現状の働き方に無理がないか、時々チェックする習慣をつけましょう。定期的に職場環境や仕事への向き合い方を顧みて、改善が難しければ転職も視野に入れ、自分にふさわしい働き方ができるといいですね。

オンとオフをうまく切り替える

仕事とプライベートのバランスを整えて両立させるには、自分の気持ちをオンとオフでうまく切り替えることが大切です。例えば、オフの日の過ごし方が充実しており、十分リラックスできていれば、オンの間には疲労を感じることなく集中できて、より効率よく仕事をこなすことができると思います。

オフからオンへ気持ちを切り替えるには、「目標やスケジュールをきちんと設定する」「タイムマネジメントを徹底する」などの対策がおすすめです。一方、オフへの切り替えには、「できるだけ仕事を家に持ち帰らない」「体調が悪いときはしっかり休む」などを心がけるとよいでしょう。

業務内容を見直してみる

忙しすぎて、周りが見えなくなったり、正しい判断ができなかったりした経験はないでしょうか。まじめで責任感が強い人ほど、仕事においてそのような状態に陥りやすいかもしれません。仕事が忙しいときこそ日ごろの業務の内容を顧みて、何か無駄がないか探してみましょう。修正すべき点があれば、作業手順を変えたり簡略化したり効率化して、仕事の成果を下げることなくワーク・ライフ・バランスを整えましょう。

職場環境を見直してみる

将来、結婚や出産にともなって今の働き方が難しくなると想定される場合は、今の会社にフレックスタイムや時短勤務制度などがあれば、そういった働き方を希望する旨を上司や人事に相談してみるとよいでしょう。また、テレワークやサテライトオフィスを活用して働く場所を変えることで、ワーク・ライフ・バランスの向上に取り組むのも一つの方法です。通勤時間が短縮できれば、子育てで忙しい時期であっても、少しは生活に余裕を持たせることができますね。

転職を選ぶ際はポイントを押さえることが大切です

ワーク・ライフ・バランスを考慮した結果、思い切って転職を選ぶ際は、自分が望む条件をきちんと整理し、これまでの経験を活かせるキャリアプランを立てるようにしましょう。

どんな仕事を選ぶか

例えば、今と同じ販売・サービスで現職よりも時間の融通が利く会社を探すのもよいですし、販売・サービスの経験を活かして営業職などにキャリアチェンジすることも可能です。営業職でも、法人営業であれば基本的には土日祝日は休みで、シフト制ではないことが多いでしょう。転職先を探す際は、職種にこだわりすぎず、広い視野で自分に合った職場を見つけることが大切です。

いつ転職活動をするか

また、将来のことを考えて転職するタイミングを見計らうことも、女性の長期キャリア形成には必要です。産休・育休中の方からよくご相談いただくのが、「育児と両立しながら現職に戻れる自信がないので、できれば育休期間を利用して転職活動を行い、新しい企業で再スタートしたい」というケースです。

専門的な職種であれば可能性はあるかもしれませんが、育休中は書類選考の通過率も低くなりがちで、どうしても厳しい転職活動になるのが実情です。採用側としては、復職後にどういった勤務体系や働き方になるか分からないという点が懸念材料になるからです。そのため、「長期的な視点で自身のキャリアを考え、将来訪れるであろうライフイベントを考えて今のうちに転職してその会社で基盤を作る」といった考えも一理あるといえるでしょう。

キャリアアドバイザーにご相談いただければ、ワーク・ライフ・バランスを保ちながら、大切にしたい「軸」をかなえる仕事を提案いたします。一人では自分に合いそうな仕事を探すのが難しいと感じたら、ぜひ一度ご相談ください。