医療機器業界の最近の流れの一つとして、メーカーが代理店とのパートナーシップに加え、自社の営業体制を強化していることが挙げられます。その理由は、これまでは病院の誰かが「買う」と言ってくれれば売れたところが、担当ドクター1人の一存では決められなくなってきている点にあります。つまり、メーカーとしても直接、病院と組織的につながっていく必要性が増しているのです。さらに医療機器の市場は、病気の治療・予防において薬剤よりも医療費が削減できるという理由から、国が成長を後押ししている分野でもあります。海外製品の国内承認がスピーディーになり、市場に出る新製品も増えています。こうした事情により、医療機器メーカーの営業職は、未経験者も含め募集が増えている状況です。

また別の動きとして、これまで医療機器の開発を行っていなかった、名だたる一般機器メーカーが続々と医療分野への参入を開始してきています。これらの企業は、まだ製品の企画開発段階のところが多いのですが、この先2～3年で営業を組織し、医療機器市場に製品を投入してくることでしょう。メーカーによる医療機器営業の積極的な募集は、今後しばらくは続くとみられます。