持続性気分障害/30代/軽作業への転職ストーリー

持続性気分障害の方の転職体験談持続性気分障害の方の転職体験談

1日4時間勤務からステップアップ。時短転職に成功し、無理のない就労継続を叶える

K.S.さん 30代 持続性気分障害

転職活動期間
2ヶ月
前職
飲食業界 運搬・清掃・惣菜盛り付け
現職
建設業界 総務部(軽作業)

主治医と相談しながら選択した、障害者雇用枠で時短勤務というはたらき方

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飲食会社の前職を退職した理由は、コロナの感染拡大による業績不振です。パートタイム社員として従事していましたが、仕事が減り新しい仕事を探し始めました。私には持続性気分障害があり、疲れやすいということもあって、主治医と相談して、当時は週20時間(1日4時間、週5日勤務)の時短で勤務していました。前職での主な仕事は、ビールケースの運搬や店内清掃で、6年間、継続して休まず勤務できたことは、大きな自信になりました。

時短勤務のメリットのひとつは「段階を踏める」ということ

今回の転職で、私は勤務時間を週20時間から週30時間に伸ばしてみようと考えました。前職で安定して勤務できたという実績が自信となり、1日6時間勤務もできるんじゃないかなと思ったんです。主治医に相談し、承諾を得られたときは、自分が成長できたようで嬉しかったですね。

私は、大切なのは「無理なく続ける」ことだと考えています。自分に無理をしてすぐに辞めるようなことはしたくないですし、周りからの信用・信頼をなくすことは自分にとっても大きな負担になります。今回の転職活動では、無理なく、自分にできる範囲で、少し勤務時間をのばすというチャレンジをしました。

就労移行支援事業所への通所でストレスの要因や障害理解を深める

私は学生時代に持続性気分障害を発症し、大学院を休学・中退してからは何をするわけではなく自宅で療養して時間を過ごしていました。数年後、精神科に通院してからも、それほど障害についての自認をしていませんでした。それから、就労移行支援事業所に通所し、自分が抱える持続性気分障害やストレスの要因について理解を深めました。その結果、就労訓練でも障害が要因での欠勤なく、週3日、一日数時間の軽作業の仕事を続けることができるようになりました。少しずつ自立への道が開けてきたと感じ、主治医と相談して、障害者手帳を取得し障害者雇用枠ではたらくことにしました。そうやって就職したのが前職の飲食会社です。

ハローワークで仕事を探したのですが、あの頃は本当に苦労しました。通所2年のうち1年は就職活動をしていたのですが、思うようにいきませんでした。当時は、精神障害への理解も今ほど進んではおらず、かつ就労経験もない状態でしたので厳しい就活だったと思います。なんとか前職に就職できて、そこで安定継続してはたらけたことが、現職への転職につながったことは間違いありません。

週20時間から、週30時間の勤務へ

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今回の転職でも、最初はハローワークから紹介された仕事など検討していました。しかし、雇用契約上のトラブルがあり、困った状況の中でdodaチャレンジのことを思い出しました。以前から、障害者雇用専門の就職支援サービスとしてdodaチャレンジを知っていて、さっそくコンタクトをとることにしました。

キャリアアドバイザーには、率直に時短勤務ではたらきたいこと、土日休みであることを希望条件として伝えました。そして、これまでに私が経験した職種は運搬、清掃だったので、清掃業務を希望しましたが、事務系もやってみたいとキャリアアドバイザーに伝えました。少しですが、パソコンに関する勉強をしたり資格も取っていたので、できることなら活かしたいと思ったからです。

前職の就活とは違い、dodaチャレンジで相談してからは流れるように話がすすみました。私の話をキャリアアドバイザーはちゃんと受け止めてくださり、紹介していただいた10社は、週30時間の時短勤務、土日休み、軽作業や事務でした。企業のホームページを見ると、紹介された募集職種は掲載されておらず、私にはまだ難しい仕事内容ばかりが並んでいて心配になったりもしましたが、キャリアアドバイザーに聞くと、「一般に公開されていないdodaチャレンジだけの求人だったり、またSさんに合うポジションはないかと、直接、企業に相談しているので、大丈夫ですよ」とのことでした。障害者雇用のエージェントに依頼して良かったと感じた点のひとつです。

はたらき続けられた前職の経験は、のちに仕事が評価され「自信」に変わった

私は5社にエントリーし、そのうち2社と面接しました。面接では、とても緊張していました。元々緊張しやすい上に、金銭面でも不安定な状況もあり、焦りや不安があったからです。前職の就活時の経験や、服薬の工夫でなんとか乗り切り、今回の転職では、dodaチャレンジで活動を始めてから2ヶ月で内定をいただきました。

現職の建設会社に、準社員として採用されました。総務部に所属し、今は主に清掃業務を行っています。現職に採用されたことや、職場での人間関係をうまく構築できていたり、本採用となった際に昇給したことで、前職での経験は自分の「自信」に昇華したなと感じています。また最近、上司から事務の仕事もやってみたいか?と声を掛けてもらいました。私も仕事の幅を広げていきたいので、できることから始めていこうと思います。私が大切にすることは、「続ける」ことなので、これからも「自分にできることを続ける」をモットーにはたらいていきたいと思います。

持続性気分障害の方からのメッセージ持続性気分障害の方からのメッセージ

メッセージ

これまで私の人生には、目的がありませんでした。やりたいことがなかったんです。大学に進学したのも、大学院に進学したのも、「はたらきたくないから」という思いが根底にありました。結局、学業では挫折し、本当に辛く出口が見えない数年間を経験しているからこそ、私は、社会の中ではたらき続けられることに人一倍喜びを感じることができるのだと思います。
今ここに、ご自身の障害と社会的な自立の狭間で悩んでいる方がいらっしゃるなら、自分に無理をすることなくはたらくことを大事にして欲しいと思います。1日数時間からスタートしてもいいんです。その先が、きっとある!と私は思っています。私がそうだったように。どうぞ、一歩一歩を大事にしてください。そして、思ったようにうまくいかないときは、修正しながら、あなた自身が無理をしないではたらき続けられる選択をしてください。

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