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化学業界専任キャリアコンサルタントの乾 敬太です。
先日、キャリアカウンセリングの中でこのような質問をいただきました。
「今の会社で研究開発ができなくなり、ただ開発がしたいということが転職理由です。このような安易な理由で転職することは良くないことなのでしょうか。企業から甘いと思われることが心配です」
以前から同様の質問をいただくことは多かったのですが、その度に「そんなことはありませんよ」と断言してきました。確かにご心配されるとおり、企業に属する以上、異動などの理由でやりたい仕事ができなくなることはもしかしたら当たり前のことかもしれません。ただ、「仕方がない」とあきらめなければいけないことかというと、そうではないと私は思っています。
以下は、私がカウンセリングを行った化学系エンジニアの転職理由の分類です。
おそらく皆さんが考えられている以上に、「開発がしたい」という理由で転職される方が多いことがわかります。その背景は、任期満了や開発部門の縮小などさまざまですが、開発から離れる、あるいは満足できる開発ができないことが転職活動を始めた理由になっている方が大半です。これは、化学系エンジニアに特有のもので、今の職種に愛着を持たれている方が多いことの表れだと思います。同じ技術職でも機械や電気の領域ではこのような結果にはなりません。
ですから、「開発がしたい」という理由で転職してもいいのか、転職できるのかと悩まれている方がもしいらっしゃいましたら、安心してください。あなたと同じ理由で転職をかなえている方は非常に多いのです。
ただ、もちろん、そういう人が多いから、その理由が正解ですということではありません。冒頭の質問をされた方も心配されていたとおり、「甘い」と考える面接官もいるでしょう。そこで、「開発がしたい」という理由に加えて伝えるべき大切なことは二つあります。
(1)いかに状況を変えようとしてきたのかという具体例
(2)今後、状況が改善する可能性が低いことを裏付ける理由
これらをお話しすることです。
もちろん人によっては(2)がよくわからない方や、(2)はわかっているが(1)をしておらず、ただすぐにでも転職をしたい方もいるかもしれません。ここでポイントなのは(1)と(2)の両方を話せなくてもいいと言うことです。無理に両方を話そうとすると抽象的な転職理由になってしまい、説得力がなくなります。大切なのは具体的に状況を伝えることです。
化学系エンジニアの方々が「開発がしたい」と考えることは自然なことですので、それを無理に変える必要は一切ありません。しかし、それだけを理由として伝えるのではなく、より具体的な背景説明を加えることで、面接官も納得する転職理由となるのではないでしょうか。
転職活動について勉強をされ、「前向きな転職理由を伝えなければ」とプレッシャーを感じられている方は多いですが、大切なことは面接官が納得できる理由かどうかです。いくら前向きであったとしても抽象的な内容では納得することはできません。素直に自分の心と向き合ってみましょう。
キャリアカウンセリングでは求人の紹介だけでなく、転職理由の伝え方や技術のアピールの仕方に関してもご相談を受け付けております。また、転職活動を始めようか迷っている方もぜひ一度ご相談ください。皆さんの状況に合わせた転職活動を提案させていただきます。
化学業界専任キャリアコンサルタント 乾 敬太
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