非公開求人とは?障害者雇用枠の非公開求人に応募するメリット・デメリット

非公開求人のイメージイラスト

転職活動中に、「非公開求人」という文字を見たことがある方も多いかと思います。「非公開」という言葉のイメージから、「特別な求人」という印象がある一方で、「どうして非公開なのか分からず怪しい」「気になるけどちょっと怖い」といったようにネガティブな意味にとらえてしまい、不安や疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
今回は、転職活動をするならぜひ知っておきたい「非公開求人」の概要や非公開にする理由、非公開求人に応募するメリットなどをご紹介します。

非公開求人とは

非公開求人とは、企業から依頼を受けた一部の転職エージェントのみが求人情報を保有していて、一般の求人サイトや企業ホームページで公開されていない求人のことです。つまり、Webなどで公開されていないため、簡単には閲覧することができない求人情報を指します。

公開求人と非公開求人の違い

非公開求人に対して「公開求人」もあります。公開求人とは、検索などで誰もがチェックできる求人のことです。公開求人は、求人サイトや企業のホームページ、ハローワークなどにアクセスすれば、誰でも情報を得ることができます。
しかし非公開求人の場合、求人サイトなどでは確認できず、特定の方宛てにメールやメッセージなどで情報が提供されるなど、限られた方だけがチェックできる仕組みとなっています。

なぜ求人情報を非公開にしているのか

頭の上にクエスチョンマークを浮かべるビジネスパーソン

非公開求人は、なぜ情報を非公開としているのでしょうか。「非公開という響きがなんとなく怪しい…」「ブラックな業務内容だから公表できないのでは?」などと思い、警戒して問い合わせを控えている方も中にはいらっしゃるかもしれません。
そこでここでは、非公開求人が情報を一般に公開しない理由について解説します。

応募の殺到を避けたい

非公開求人の中には、大手企業や、好条件・好待遇の優良求人が数多くあります。それらの情報を公開すると、応募が殺到してしまう可能性があります。このため、求人企業の採用担当が対応に追われることのないよう、非公開として限られた範囲内にのみ情報を知らせているケースがあります。

事業戦略や社外秘情報に関わる人材採用のため

求人の内容面を考慮して非公開としているケースもあります。例えば、今後の事業戦略や社外秘情報・機密情報に直接関わる仕事内容を含んだ求人の場合です。それらの業務で人材を募る場合、不用意にそれを周知しないために求人そのものを非公開としているケースがあります。
このように、非公開求人を公開しない理由に何らかの不透明性は別段ないため、転職エージェントなどのサービスで取り扱われている非公開求人については警戒する必要はありません。
ただし、SNSで個人アカウントが発信している「詳細非公開の闇バイト・裏バイト」は、詐欺や強盗といった犯罪行為への勧誘が多く、絶対に連絡はしないでください。

障害者向けの非公開求人はある?

転職活動をしている方の中には、障害者向けの非公開求人はあるのかどうか気になっている方も多いかと思います。非公開求人は、一般採用枠や特定の採用枠や業種だけに限らず、障害者雇用枠の求人にも多くあります。

障害者雇用枠の非公開求人に応募するメリット

非公開求人には、障害者雇用枠向けのものも数多くあることを先に述べました。障害のある方が障害者雇用枠で非公開求人に応募することのメリットについても、ここで見ていきましょう。

障害に対する配慮を受けやすい

障害者雇用枠での非公開求人では、障害がある方への配慮がされているケースが多くなっています。企業は、障害があることを理解して採用を行うため、障害のある方が安心・安全にはたらける就労環境や業務内容が準備されることとなります。
また就職・転職エージェントが応募を仲介する形となるため、エージェントが間に入って企業と応募者をつないでくれます。ご自身では説明が難しい障害特性への配慮事項なども、キャリアアドバイザー(エージェント担当者)が適切に伝えてくれることで応募先の理解がスムーズになる可能性もあります。キャリアアドバイザーが転職希望者の希望を丁寧にヒアリングし、障害の度合いや特性などを考慮して企業とのマッチングをおこなってから正式な紹介となる流れです。このため双方のミスマッチが防げ、最適な求人へと辿り着きやすくなります。

大手企業の求人情報が多い

大手企業の求人には、時に応募が殺到してしまうこともあります。このため、大手の求人は非公開で募集するケースも多くなります。「大手企業はハードルが高い」と思うかもしれませんが、従業員数に応じて雇用する障害者の数も多くなるのが一般的なので、障害者への配慮や制度が充実している可能性も高いといえます。転職エージェントから紹介される非公開求人には、そのような大手企業の求人も多く含まれます。
もちろん柔軟な対応をしてくれる中小企業もたくさんありますので、企業規模を問わず求人情報をチェックすることをおすすめします。

条件が明確になっている求人が多い

非公開求人では、ピンポイントで特定の業務内容を対象に募集しているケースもあります。求人情報を見ればどんな人材を募っているかがひと目で分かることも少なくなく、自分のスキルや経験に合った求人を見つけやすいこともメリットです。
企業の求める人材像があいまいだと、実際にどのような業務に就くのかが分からず不安になりますよね。条件が明確な非公開求人は、得意分野のある障害者の方にとってはマッチングの可能性が高まります。自身で検索していては出会わなかった、思わぬ人気求人に出会う可能性もあるかもしれません。

非公開求人にはデメリット・注意点もある

転職エージェントを利用し非公開求人へ応募するには注意すべき点もあります。以下のような点は事前に内容を押さえておき、一般公開されている求人とは異なる注意点として生かすと良いでしょう。

内定者がすぐに決まってしまうこともある

ビジネスパーソンが徒競走をするイラスト

非公開求人は「採用人数:若干名」など、募集人数が少ない傾向があります。そのため、すぐに内定者が決まってしまい、応募の機会を逃してしまうこともあるでしょう。求人情報をエージェントから紹介されたら、すぐ応募を検討することが大切です。
また、求人への応募を打診されたら迅速に判断できるよう、日ごろからキャリアアドバイザーとのカウンセリングなどを通じて希望条件や障害配慮をよく検討し、しっかりまとめて準備しておきましょう。

採用のハードルが高いケースもある

非公開求人は採用のハードルを上げている場合があります。特定のスキルを必要とする求人なども多く、就職までの難易度が高いことを念頭に置いて、転職活動を進めていくことをおすすめします。

非公開求人には向き・不向きがある

非公開求人にはメリットもデメリットもありますが、応募する方によっては向き・不向きもあります。ここでは、非公開求人への応募が向いている方と不向きな方について解説します。

非公開求人の利用が向いている方

非公開求人は、応募条件や職種などが明確にされている場合が一般的です。業務の方向性や条件など、求職の軸が定まっている方は、キャリアアドバイザーに条件を伝えて紹介してもらった、非公開求人を含む具体的求人を見比べるとよいでしょう。

非公開求人の利用が不向きな方

就職にあたって希望する職種や、就職してやりたいことなどが明確になっていない場合は、幅広い求人を見比べて選ぶほうが適職を見つけやすいでしょう。まずは公開求人でさまざまな業種・職種を見比べ、やりたいことや方向性を定めつつ、キャリアアドバイザーに相談するのがおすすめです。

非公開求人情報の探し方

非公開求人は、転職エージェントから情報を得るケースが一般的です。転職エージェントは数多くありますが、特に非公開求人の数や質が安定して充実したエージェントに登録することをおすすめします。

パーソルグループの特例子会社・パーソルダイバースが運営する「dodaチャレンジ」は、優良な非公開求人を多数ご紹介している障害者向け転職エージェントです。障害者手帳をお持ちで、障害者雇用枠で条件の良い求人を見つけたい方や、希望する職種に就きたい方はぜひdodaチャレンジまでお気軽にご相談ください。
障害者求人・障害者雇用を熟知したプロのキャリアアドバイザーが、あなたのご希望や障害特性を丁寧にヒアリングし、転職成功まで納得の行く就職先へおつなぎします。

まとめ

障害者雇用枠の一般求人をチェックしているけれど、希望の職種や応募先がなかなか見つからないというお悩みはありませんか。そのような場合は、非公開求人もチェックしてみてはいかがでしょうか。
求人サイトに掲載されている求人情報は実はほんの一部です。非公開求人を確認するためには、障害者の就職をサポートする転職エージェントへ登録してみましょう。障害者のための転職・就職支援サービスdodaチャレンジは、ご自身にぴったりの就職先を探しているみなさんのご相談をお待ちしております。ぜひ、お気軽にお問い合わせください。

公開日:2023/1/30

監修者:木田 正輝(きだ まさき)
パーソルダイバース株式会社 人材ソリューション本部 キャリア支援事業部 担当総責任者
旧インテリジェンス(現パーソルキャリア)に入社後、特例子会社・旧インテリジェンス・ベネフィクス(現パーソルダイバース)に出向。採用・定着支援・労務・職域開拓などに従事しながら、心理カウンセラーとしても社員の就労を支援。その後、dodaチャレンジに異動し、キャリアアドバイザー・臨床心理カウンセラーとして個人のお客様の就職・転職支援に従事。キャリアアドバイザー個人としても、200名以上の精神障害者の就職転職支援の実績を有し、精神障害者の採用や雇用をテーマにした講演・研修・大学講義など多数。
  • ■国家資格キャリアコンサルタント
  • ■日本臨床心理カウンセリング協会認定臨床心理カウンセラー/臨床心理療法士
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