障害者雇用の企業事例
「野村かがやき株式会社」

野村かがやき株式会社の障害者雇用事例野村かがやき株式会社の障害者雇用事例

「障がいのある社員一人ひとりがいつまでも輝き続けてほしい」-自分の居場所があるという安心感をもってはたらける会社です。

だれもが輝き続ける「共生社会」の実現を目指して

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代表取締役社長
田中 康晶さん

 当社は野村ホールディングスの特例子会社として、2019年10月に設立されました。「いつまでも輝き続ける会社でありたい」「そこではたらく障がいのある社員一人ひとりがいつまでも輝き続けてほしい」という願いを込め、そして共生社会の実現を目指して、社名は「野村かがやき株式会社」にしました。現在は豊洲、大手町、高輪、横浜、大阪の5拠点で展開し、今後も拠点を増やしていければと考えています。また、転勤はありませんので、ご希望の拠点ではたらくことが可能です。

 当社ではたらく社員のおよそ9割が精神障害(発達障害も含みます)のある方で、そのほか身体障害や知的障害のある方を含め、合計106名がはたらいています(2024年9月1日現在)。この数年、精神障害や発達障害のある方からの応募が増えており、結果的に精神障害のある方の比率が高くなっている状況です。当社は、障害の種別による採用はしていませんので、ご興味をお持ちになってくださった方はぜひご応募いただきたいです。

入社後の定着支援と、充実した福利厚生が特徴

 当社の特徴は、採用後の社員の定着支援・サポート体制に力を入れていることです。縁があって入社してくれた社員に、「いつまでも輝き続けてほしい」からです。社内の専門スタッフや、パーソルダイバースと共に定着支援の取り組みを行っており、毎月支援員との面談を行うなど、第3者に相談できる機会を大切にしています。社内や上司には話しづらいことでも、支援員には相談しやすいこともあるでしょう。悩みや不安が小さなうちに誰かに話せる体制を整え、安心してはたらける環境整備を心掛けています。

 もう一つの特徴は、休日休暇制度が充実していることです。年次有給休暇は入社時から付与されますし、通院休暇、傷病休暇、人間ドック休暇、生理休暇等はすべて有給休暇です。入社した社員がよく驚くのは、風邪や体調不良などでも傷病休暇を申請できることでしょうか。医師の診断書なしでも、朝起きてちょっとつらいな、通勤できそうにないな、と感じたときは無理に出社せず、傷病休暇を利用することができます。

「自分の居場所がある」という安心感をもってはたらいて欲しい

 私がもっとも大切にしていることは、社員の心身の健康です。そのため、必要以上にがんばることはしなくていいと伝えています。出社できた、それだけで十分だと私は思っています。「会社に自分の居場所がある」そう思ってもらえているから出社できる、と考えていますし、オフィスで社員と顔を合わせて挨拶できると嬉しいものです。私は会社説明会や採用面接に立ち合っていますから、入社した社員一人ひとりの成長、変化が分かります。そんな社員の成長する姿をみることは、私の喜びのひとつです。

転職活動者へのメッセージ

 仕事についてですが、事業所によって業務内容は異なり、当社は、郵便物取扱業務、備蓄品実査業務、電子化関連業務、研修センター運営業務を主業務にしています。一人ひとりのご希望と特性に合わせて、業務を担当いただけるよう配慮しています。

 当社には、就労移行支援事業所に通所して職業準備性を整えてから入社いただく方が多くいます。最初は意欲がありすぎなくてもいいのでちょっとずつ頑張れる人、そして会社説明会でもお伝えしていることなのですが、チームの和を大切にできる方と一緒にはたらきたいと考えています。人の話を聞くことができる、挨拶ができるといった人と人との和を大切にできる方のご応募をお待ちしております。


自分の居場所がこの会社にはある、安心できる環境ではたらいています

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豊洲グループ
渡邉 亮さん(精神障害)

 現在私は、豊洲グループに所属し、さまざまな業務を担当させてもらっています。自分なりに仕事がうまくできたときは、メンバーや会社、社会に貢献できた実感が得られ嬉しく思います。当社は特例子会社ですので、管理部門以外の社員はみな障害者です。それぞれの特性に合わせた配慮があり、またお互いを思いやる風土なので、はたらきやすいです。

 入社したころは自分のことだけでいっぱいいっぱいでしたが、入社から3年たった今は、周りからの見え方や関わり方が意識できるようになり、自分なりに成長したと思っています。これまで社長や上司にサポートしてもらったように、これからは私が新しく入社する社員の力に少しでもなることができればと思っています。

パニック障害からうつ病発症へ。就労移行支援事業所に通所し、やっと自分を受け入れられるように

 私は前々職でパニック障害になり、退職した経験があります。相手の期待に応えなければならない、迷惑をかけてはいけない、といった観念が頭から離れず、どんどん自分を追い込んでいました。その後転職した前職でも無理が続き、うつ病を発症しました。仕事ができなくなり、ここで初めて、自分の障害に向き合うことになりました。精神障害があることを受け入れて、障害とともに生きていく道を探してみようと考えたのが、30代半ばを過ぎたころです。

 主治医に相談して障害者手帳を取得し、就労移行支援事業所に通所し始めました。最初は、安定した通所ができず、3ヶ月してようやく週5日通えるようになりました。障害への理解を進め、心身のバイオリズムを紙に書いて可視化することで、だんだんと自分自身を受容できるようになってきました。

 野村かがやきとの出会いは、就労移行支援に通所して1年8ヶ月経った頃です。会社説明会に参加して、早く社会の一員になってはたらきたいという思いが強くなりました。

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今、輝き続ける自分にー

 面接練習も何度も行いました。当時撮影した動画を見ると、表情は硬直し、唇をはぎゅっと固く緊張している様子でした。しかし、徐々に練習の成果も上がり、内定をもらうことができ、本当に良かったと思っています。つらく長い時間を過ごしてきましたが、いま、野村かがやきで、はたらき続けられていることに心から感謝しています。

転職活動者へのメッセージ

 私のようにパニック障害やうつ病などの精神障害がある方は、真面目でがんばりすぎてしまうことがありませんか?以前の私は、自分自身にムチを打ってがんばらないといけないと思い込んで生きていました。その結果、自分自身の精神状態をギリギリまで追い込んでしまったわけです。
 今、自分の居場所を見つけることができて、無理をしてがんばらなくてもいいということに気がつきました。当社には、さまざまな障害のある社員がいます。ご自身に合った働き方がきっとありますので、ご興味を持ってくださった方は、どうぞ会社説明会にいらしてください。