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プラント・エネルギー業界で転職をお考えの方を担当する、キャリアコンサルタントの佐藤郁夫です。
第7回目は環境プラントについてお伝えします。いわゆるごみ処理プラント、廃棄物を処理するプラントのことですね。
まず、廃棄物について簡単に説明します。廃棄物は一般廃棄物と産業廃棄物に大別されますが、日本においては一般廃棄物が年間約5000万トンに対して産業廃棄物が年間約4億トンと産業廃棄物が廃棄物全体の約9割を占めています。企業から出るごみのほうが、一般家庭から出るごみよりも圧倒的に多い状況です。一般廃棄物と産業廃棄物が大きく違うのは、一般廃棄物は市町村に処理責任があるのに対し、産業廃棄物は排出事業者に処理責任があるという点です。
廃棄物についてよく取り上げられる問題としては、最終処分場(ごみ埋立地)の慢性的な不足の問題、産業廃棄物の不法投棄とそれに伴う環境汚染の問題があります。皆さんもニュースやワイドショーでご覧になったことがあるのではないでしょうか。しかしながら、リサイクル技術の進歩や企業・消費者の意識の高まりから、ここ数年で総廃棄物量は減少に転じ、廃棄物の再利用率も年々向上して現在では50%を超えています。また、法律(廃棄物処理法)の改正・厳格化といった背景もあり、不法投棄はここ数年で劇的に減少しています。廃棄物を取り巻く状況は、予断は許さないものの改善傾向にあると言っていいでしょう。
さて、それを支える環境プラント業界ですが、国内の環境プラントについては、上下水道プラントと同様で大規模な処理設備の新設ニーズは年々減少し、ほぼ飽和状態と言えます。上述の通り廃棄物自体の発生量は減っており、(地域間の格差や、一般廃棄物と産業廃棄物で状況に違いはありますが)国内においては発生する廃棄物を処理するのに十分な処理能力が確保されているためです。事実、1990年代後半から2000年代初頭にかけては、当時顕在化したダイオキシン問題から環境プラント業界は特需といっていいほど活況となりましたが、その需要が一段落した以降、業界自体は厳しい状況に置かれており、この分野から撤退するメーカーも少なくありません。
一方で、処理技術の向上は日々進んでいます。よりリサイクル効率の高い設備や、より環境負荷の少ない設備がどんどん生まれているため、既存のプラント設備をリプレイスするというニーズは常に発生している、安定性の高い業界とも言えます。ただ、一般廃棄物の処理場については自治体の財政難から設備のリニューアルをしたくてもできないというケースも見られるようです。
では、この業界のエンジニアに対する採用ニーズはどうなっているのでしょうか。
まず、環境プラントメーカーにおけるプラントの設計・施工管理(エンジニアリング)職については、手堅いニーズがあります。また最近では、メーカー自体が自社工場から排出する廃棄物の処理についてより積極的に取り組むべきという気運が高まる中で、自社に環境プラントや廃棄物に詳しい人材を採用するという動きも出てきています。また、環境プラントで培った技術を、発電プラントなど他の分野で活用するというような転職の事例も出ております。
環境プラント自体が積極的に人を採用しているという状況ではありませんが、高い技術力を持って積極的に海外進出している企業もあり、ごみ問題に直面している新興国は市場として大きな可能性があるとも言われているため、今後の可能性に期待が持てそうです。
最近話題の自然エネルギーなど、マスコミなどではどちらかというと目新しいものを取り上げがちですが、過去あれだけ騒がれたごみ問題の報道が下火になっている背景には、環境プラント業界の努力・技術の進歩があるのです。縁の下の力持ちである環境プラント業界にご興味をお持ちになられた方、今、環境プラント業界にいて今後のキャリアについてお悩みの方は、ぜひDODAキャリアコンサルタントにご相談ください。
建設およびプラント・エネルギー業界専任 キャリアコンサルタント 佐藤 郁夫
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