エグゼクティブ転職トップ > エグゼクティブ成功ガイド > エグゼクティブの行動転職理論 vol.04

十分な報酬を手にした、社内のポジションにも満足。仲間にも恵まれている。そんな、ある意味の安定を捨てて、転職を決断する人たちがいる。彼らの胸に去来する思いとは? dodaエグゼクティブ取材班が追った、ノンフィクション・ドキュメンタリー

エグゼクティブの行動転職理論 リスクを負えないと、ただのサラリーマンで、終わる。

Vol.04 自動車メーカー→自動車メーカー系商社 転職年齢:47歳 明知友宏(仮名)

いわゆる管理職には、睨まれやすい人材かもしれない。曖昧を良しとせず、年次や部署を越え、言うべきことは、言う。それが、たとえ相手が経営陣でも同じだ。「会社にとって不利益にならないと思えば、経営視点で発言をする。相手の立場を考慮して、筋を通して発言すれば、最終的には必ず納得してもらえる」。彼の突飛な発言や行動に、周囲にいるメンバーの多くが、はじめは不安、疑問を抱くかもしれない。しかし、一旦納得してもらえれば、確かな方向性を共有して一緒に突き進むことができる。そう彼は信じている。

会社の不利益にならないと信じるのであれば、言うべきことは、言う

学生時代、海外を放浪していた。ピラミッドの横で、薄汚れた自身の衣服が、高値で売れた。売るつもりもないのに、人だかりができた。初めて訪問した異国で、モノに対する価値観の違いに遭遇し、カルチャーショックを受けた。付加価値を付けてモノを売ることに、強い興味をもった。「海外に出て、ビジネスをしてみたい」。総合商社に入社し、鉄鉱石輸入、海外不動産開発、広報…と、分野を選ばず何でもやった。総額数百億円の投融資案件を担当したこともある。その後、自動車メーカーに転職。業界初のエジプト事業の立ち上げに参画し、潜在市場の礎を築く機会にも恵まれた。「会社の指示だからではなく、自身の眼で主体的にしっかり時間をかけて市場のリスクを見極めること。そして、会社の資金ではなく、自分の資金を使うつもりで投資事業を企画すること。この2つの重要性を学んだ」。多くの失敗も含めた経験は、現在さまざまな教訓となって、明知の考えを少しずつ熟成させてきた。

自らの性格を”天邪鬼”と言う。47歳にして、自動車メーカー系商社へ転職。明知は、他人に動じず、いまからでも何か新しい挑戦を試みたいと常に思っている。「上からの指示を従順にこなして、組織の中で出世するのを目指すのでなく、時に大きなリスクを背負ってでも、世の中に小さくても何か新しい付加価値を生み出せるような事業を生み出したい。でなければ、単なるサラリーマンで終わってしまう」。

営業一筋、自負がある。「金は天下の回り物。モノが売れなくなったとき、血液は還流しなくなる。経済は衰退し、社会は破綻する。そういう意味では、強力な売り子集団の存在があって、初めてサービスやモノに一定の付加価値が生まれる。売り子は、経済活性化のパイプ役なんです」。その一言に、生涯一商人としての哲学が集約されていた。

転職決断のプロセス

自動車メーカーから競合自動車メーカー系商社への転職。通常ではあまり想定しにくい転職ルート。しかし、明知には全く躊躇はなかった。「前例のない成果を追い求めたい」。“組織=自己成長を図る場所”と捉え、常に新しい環境を求めていた。海外での多彩なビジネス経験と、経営・事業家視点。この2つを兼ね備えた明知に、担当キャリアアドバイザーの中野は、あえてこれまでの規模とは異なる会社を紹介した。「任せたら、必ず結果を出す。新規事業立ち上げの話があり、明知氏しかいないと直感した」、そう振り返る。外部からの風を必要とする企業と、自らを活かしてさらなるキャリアを積みたい明知。双方のニーズが合致した。

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