大卒の障害者の進路とは?学歴・卒業時期による違いと就活前に知っておきたい豆知識
障害のある大学生や大学既卒の方が就職活動を始める際「うまくいかないのではないか」と不安を感じることも多いのではないでしょうか。この記事では、障害がある方の就職の選択肢と、新卒・既卒での就職活動に役立つ情報を紹介します。
目次
大卒の障害者が選択できる進路
障害がある大学生は、大きく分けて「障害者雇用枠」と「一般枠」の2つの仕事が選べます。まず、それぞれの求人枠の概要と、新卒就活における特徴を見ていきましょう。
障害者雇用枠
障害者雇用枠とは、障害者手帳の取得者を対象とし、障害を開示してはたらくことが前提となる求人枠です。障害とうまく付き合いながらはたらき続けられるように、個々の特性に応じた合理的配慮を得てはたらけます。
一般的に、障害者雇用枠の求人数は一般枠と比べ多くありません。とはいえ、現在は国を挙げて障害者雇用の拡充が進められており、大企業や有名企業が障害者雇用枠を設けているケースもあるため、就職活動の進め方次第でチャンスが広がる可能性があります。
一般枠
一般枠で就職する場合、障害を「開示する」「開示しない」という2通りの選択肢があります。一般的に、障害開示の有無にかかわらず、給与をはじめとする雇用条件は健常者と同様です。就職するタイミングや企業にもよりますが、一般的な大卒の給与・福利厚生と同等の待遇が受けられるので、経済的に安定しやすいといえます。また、配属される部署や業務内容、昇給・昇進の基準も健常者と同じ条件です。
ただし、一般枠での就労は、障害のある方にとって大きな負担となることがあります。企業や事業所の状態・環境によっては、合理的配慮の徹底が難しいこともあるからです。特に、心身の負担が大きい労働環境や条件が課せられると、安定就労に結びつきにくい傾向にあります。
大卒の障害者の就活に卒業時期による違いはある?
続いて、新卒と第二新卒・既卒では、就職活動の進め方にどのような違いがあるのかを確認しましょう。
新卒・第二新卒の場合
現在大学生の方は、基本的に、新卒の区分で就職活動を進めます。なお、卒業からおおむね3年以内の方は第二新卒として扱われ、採用時期は任意のタイミングとなりますが、新卒とほぼ同じ条件・待遇の仕事に就職できる可能性があります。
企業によっても異なりますが、新卒・第二新卒での就職活動の一般的なスケジュールは以下の通りです。
- 大学3年生の3月頃:説明会への参加やエントリーシート・履歴書の送付
- 大学4年生の6月頃:面接
- 大学4年生の10月以降:内定
直前になって動き始めるのではなく、一般的なスケジュールを踏まえて前もって準備しておくことで、落ち着いて本番に挑めるでしょう。
既卒の場合
大学を卒業してからおおむね3年を超えている方は、就活市場では「既卒」として扱われます。一般的に、既卒の場合、一般枠だと即戦力となることが求められ、スキルや経験が重視されるケースが多いです。
そのため、大学を卒業してから就労経験があまりない、まったくないという障害者の方は、学歴や経歴が重視されにくい障害者雇用枠で就職活動を進めるほうが仕事が見つかりやすい傾向にあります。また、卒業からブランクのある場合は、パートやアルバイトなど労働時間を調整しやすい働き方から始める方も少なくありません。
そのほか、就労移行支援事業所へ通所し、就労に関するスキルやはたらくための土台となる職業準備性を身につけるのも選択肢の一つです。
大卒の障害者が求人を探す方法
障害のある方が大学の在学中に就職活動を始める場合、求人の探し方として、主に次の5つの方法が挙げられます。
- 大学の就職支援課やキャリアセンターに相談する
- 就職情報サイトを利用する
- 企業の採用サイトをチェックする
- ハローワークを利用する
- 障害者専門の就職・転職エージェントに登録する
大学の就職支援課やキャリアセンターに相談する
障害のある在学中の方が 就職活動を始めるときは、まず所属する大学の就職支援課やキャリアセンターに相談してみましょう。さまざまな企業からの求人や、合同説明会・面接会などの情報が集まっているため、比較・検討しながら自分に合った仕事が探せます。また、障害のある学生に対しては、専門の就労支援機関・サービスを紹介するケースもあります。
就職情報サイトを利用する
最もポピュラーな仕事探しの方法といえば、就職情報サイトを利用することです。一般枠の求人を主に取り扱うサイトのほか、障害者雇用を専門とするサービスもあります。大半の就職情報サイトが登録料無料で、指定条件での求人検索や資料請求、会社説明会の申し込み、エントリーなどができるため、就職活動のファーストステップとして登録する方が多いです。
企業の採用サイトをチェックする
企業によっては、独自に採用サイトを公開し、応募を受け付けていることがあります。応募方法は、任意形式の履歴書を送付するほか、指定のエントリーシートが用意されているケースもあるため、事前に要項を確認してください。新卒採用期間以外にも、随時募集していることがあるので、気になる企業があれば定期的にチェックしてみるとよいでしょう。
ハローワークを利用する
ハローワークには、新卒・既卒問わずさまざまな求人情報が寄せられます。障害のある方の仕事探しに特化した障害者専門窓口もあり、障害者雇用枠の求人紹介や、個々の特性を踏まえた就職活動の支援が提供されます。
特に、大卒からおおむね3年以内の方は、対象各都道府県に1ヶ所 ずつ設置されている「新卒応援ハローワーク」の利用が可能です。新卒向け求人の紹介や、担当ナビゲーターによる就職活動の個別支援、大学と連携した各種説明会・セミナーの開催、就職後の定着支援などが受けられます。
障害者専門の就職・転職エージェントに登録する
「就職・転職エージェント」とは、民間の職業紹介・就職活動支援サービスを指します。障害者雇用に特化したサービスもあり、これから就職活動を始める方の心強い味方になるはずです。
例えば、一般公開されない非公開求人を含む求人の中から、個々の障害特性や希望を踏まえた仕事の紹介が受けられます。そのほか、履歴書やエントリーシートの作成、面接対策など、一人ひとりの状況に合わせて最適化したサポートやアドバイスが受けられるのもメリットです。
大卒で就職を目指す障害者が学生時代や就活前にやっておくべき3つのこと
ここでは、就職活動を控えている障害のある大学生が、学生のうちに進めておくべき3つのタスクを見ていきましょう。
障害理解と配慮事項の明確化
一般的に、障害者雇用枠を設けている企業は、障害に対する理解があると想定されます。しかし、一口に障害といっても、その種類や特性は人それぞれです。
個々の障害特性に応じた配慮やサポートを得るためには、事前に配慮事項を明確化・整理し、それを事前に伝えておくことが欠かせません。就職活動の支援機関・サービスやキャリアアドバイザー、主治医の意見も参考にしつつ、自己理解や障害理解を深めるよう努めてみてください。
職業準備性の向上
「職業準備性」とは、基本的なビジネスマナーや対人コミュニケーションの習得、健康・スケジュール・時間を適切に管理できるといった基礎的な生活習慣を指します。職業準備性は、心身を就労に適した状態に整えるという位置付けであると同時に、企業にとって、障害のある応募者が長く安定してはたらける人材かどうかを見極める重要なポイントです。
専門の就労支援機関やサービスなども活用すれば、自己分析や企業分析、職業準備性を身につけるサポートなどが得られるため、長期的な安定就労の実現の第一歩となるでしょう。
就活スケジュールの確認と早めの事前準備
新卒で就職を目指す場合は、事前に就活スケジュールの全体像を把握し、準備しておくことで、焦らず計画的に進められます。「dodaチャレンジ」が実施したアンケート調査によると、過半数の方が大学3年生の夏前もしくは秋に就活をスタートしていることが分かりました。
エントリー直前に準備を始めると、学業との両立や、複数社への応募などで、手一杯になってしまいかねません。就活を本格的にスタートする前に、オープンカンパニーやインターンシップへの参加を通して企業・業界への理解を深め、エントリーが始まる1〜2ヶ月前頃までを目安に準備を完了させておけば、落ち着いてスタートが切れるはずです。
障害者雇用枠で就活するなら「dodaチャレンジ」
個々の特性への合理的配慮を得ながら、スキルを発揮して自分らしくはたらきたいなら、障害者雇用枠での就職が有力な選択肢です。希望の就職や働き方を実現するためには、事前に自己理解と障害理解を深め、就労に必要な基礎スキルを身につけたうえ、余裕を持ったスケジュールで就活を進めることが大切です。初めての就職活動に不安がある方は、障害者専門の就職エージェントを活用してみませんか。
障害のある新卒学生向け就活エージェント「dodaチャレンジ」では、障害者雇用での就職を目指す大学生を二人三脚でサポートします。非公開求人を含む新卒向け求人の紹介はもちろん、自己分析や企業研究、応募書類・面接対策、就活の日程調整までカバー。希望の就職先が決まるまで、全面的にバックアップします。この機会にぜひご登録ください。
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公開日:2026/1/23
- 監修者:戸田 幸裕(とだ ゆきひろ)
- パーソルダイバース株式会社 人材ソリューション本部 事業戦略部 ゼネラルマネジャー
- 上智大学総合人間科学部社会学科卒業後、損害保険会社にて法人営業、官公庁向け営業に従事。2012年、インテリジェンス(現パーソルキャリア)へ入社し、障害者専門のキャリアアドバイザーとして求職者の転職・就職支援に携わったのち、パーソルチャレンジ(現パーソルダイバース)へ。2017年より法人営業部門のマネジャーとして約500社の採用支援に従事。その後インサイドセールス、障害のある新卒学生向けの就職支援の責任者を経て、2024年より現職。
【保有資格】- ■国家資格キャリアコンサルタント
- ■障害者職業生活相談員
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