パニック障害のある人がはたらきやすい仕事とは?症状に合わせた適職探しのコツ

悩みがある女性のイメージ

パニック障害は、ご自身でコントロールできない不安や恐怖に、突然襲われてしまう精神疾患です。パニック障害のある方は、発作が起きることが心配で「はたらくことが難しい」と悩むケースが多く見られます。

しかし、症状に合わせた仕事選びを意識することで、パニック障害のある方もはたらくことが可能です。本記事では、パニック障害のある方が長期就労を実現するために大切な、仕事選びのポイントについて分かりやすく解説します。

パニック障害がある人もはたらける!

パニック障害は、突然の強い不安や動悸などの症状が特徴的な疾患です。しかし、ご自身の症状に合った仕事を選ぶことで、はたらき続けられるようになります。そのために、次の3つのポイントを意識することが特に重要です。

  • 症状に合わせて仕事や職場を選ぶ
  • 無理をせず自分のペースではたらく
  • 発作時に対応できる環境を整える

パニック障害の症状と仕事への影響

パニック障害のある人がご自身の働き方を考えるために、まずは次のポイントを理解しておきましょう。

パニック障害の主な症状

パニック障害の代表的な症状として、次のようなものが挙げられます。

パニック発作 不安・恐怖・動悸・息苦しさ・めまい・吐き気など
予期不安 「また発作が起きてしまうのではないか」という恐怖心
広場恐怖 不安に襲われたときに逃げられない環境が恐ろしい
非発作性不定愁訴 不整脈・食欲減退・情緒不安定・不眠など

満員電車やエレベーターなどの閉鎖空間や、会議・人前での発表などの状況下でパニック発作が起きやすいです。

仕事への影響と避けるべき環境

パニック発作のある方は、仕事上で次のような出来事が起きると、パニック発作のきっかけになるため注意が必要です。

  • 強いプレッシャーや時間的制約
  • 人間関係やコミュニケーションの課題
  • イレギュラーや急な予定変更
  • 長時間の通勤や混雑

これらを避けることができる仕事や働き方を選べば、パニック障害の症状とうまく付き合いながら、安定してはたらき続けられる可能性が高まります。

パニック障害の症状に合わせた仕事選びのコツ

デスクワークをする女性のイメージ

パニック障害のある方が仕事を選ぶ際は、前述したような「パニック発作の原因となる環境」を避ける必要があります。しかし、パニック障害の主な症状は人それぞれで、なおかつ複数の症状が重なっていることが多いため、次のようなポイントを意識しましょう。

発作時に休める環境を選ぶ

動悸・息苦しさ・めまいなどのパニック発作が起きやすいので、「発作が出たときすぐに休める環境」が必要です。一人もしくは静かな場所で作業しやすく、一時的に離席しても問題ない仕事を選びましょう。また、あらかじめ「パニック発作が起きる可能性がある」ことを上司や同僚に伝えておくことで、万が一のときも安心して休みやすくなります。

通勤の負担を減らせる働き方を選ぶ

電車やエレベーターの混雑などや、外出時に恐怖を感じやすいため、通勤や環境の変化によるストレスを最小限にできる働き方が向いています。例えば「移動や出張の必要性が少ない」「時差出勤や在宅勤務を選べる」など、柔軟な働き方に対応している職場であれば、通勤の負担を大幅に減らせるでしょう。

対人業務の少ない職種を選ぶ

他人の視線が気になりやすいため、会議やプレゼンのような、人前で話すシチュエーションに強い不安や恐怖を感じることが多いです。そのため、対人業務やコミュニケーションの機会が少なく、一人でタスクに取り組む仕事が適しています。

例えばIT系やクリエイティブ系の職種は、成果物や作業の結果で評価されやすく、人前に出る機会もほとんどありません。事務職を目指すのであれば、電話対応業務のない仕事を選ぶといいでしょう。いずれの職種でも、チャットツールで業務のやり取りができれば、対面コミュニケーションのストレスを減らせるので理想的です。

定型業務が多い仕事を選ぶ

パニック発作が起きていないときでも、「また発作が出てしまったらどうしよう」という不安に襲われやすいです。不安感は集中力の低下につながり、プレッシャーは症状を悪化させるため、一定のリズムで作業できるルーチンワークが向いています。

基本的にマニュアル化された定型業務を繰り返す仕事であれば、イレギュラーの発生も少ないため、不安感を軽減してはたらきやすいです。

勤務時間を調整しやすい職場を選ぶ

パニック障害の慢性期には、疲れやすさ・眠気・だるさなどの体調不良が出やすいです。体調に大きな波があるため、フルタイム勤務ではなく柔軟な働き方が選べる仕事を選ぶと、症状と付き合いながらはたらきやすくなります。必要に応じて在宅勤務や時短勤務など、勤務時間を調整できる職場なら安心です。

パニック障害のある人が長期就労するためのポイント

パニック障害のある人が就職・転職して長期就労するためには、仕事の選び方に加えて、次のポイントも意識して就労のための準備を進めることが大切です。

発作時の対応をあらかじめ考えておく

ご自身のパニック障害の症状を見つめ直して、どんなことが「不安の引き金」になるかを理解する必要があります。そのうえで、仕事中にパニック発作が起きたとき、どう対応するかを事前に決めておきましょう。

  • 上司や同僚にパニック障害について伝えておく
  • 発作が出たときは一人で休める休憩室などに移動する
  • 深呼吸や頓服薬など発作の対処法を身に付ける

パニック発作は時間が経てば必ず収まるため、「もし発作が起きても大丈夫」と思える環境を作っておくことで、安心してはたらきやすくなります。

生活リズムを整えて体調管理を行う

パニック障害は、生活習慣の乱れや睡眠不足などで自律神経が乱れると、発作が起きやすくなると考えられています。そのため、次のポイントを意識して生活習慣を整えることが大切です。

  • 同じ時間に起床・就寝する
  • カフェインやアルコールの摂取を控える
  • 散歩やヨガなど適度な運動をする

体調管理は安定就労のために欠かせないので、少しずつ健康的な生活習慣を整えていきましょう。

障害者専門の就労支援サービスを活用する

現在の職場で「理解や配慮が得られない」「職場がストレス原因になる」「休職から復職が見込めない」などの場合は、転職を検討してみるのも効果的です。パニック障害の症状により、日常生活や社会生活に制限が生じている場合は、「精神障害者保健福祉手帳」の交付対象となり、手帳を取得することで障害者雇用枠で就労できるようになります。

パニック障害に合わせた配慮を受けながらはたらけるので、選択肢のひとつとして検討してみましょう。障害者雇用枠での就職・転職を検討される場合は、障害者専門の就労支援サービスを活用することで、支援経験が豊富なプロのサポートを得ながら、ご自身の症状や適性に合った仕事を探しやすくなります。

パニック障害のある方が転職に成功した事例

パニック障害のある人が、障害者専門の転職・就職支援サービス「dodaチャレンジ」で、転職に成功した事例をご紹介します。

Kさんは大学卒業後に法務の仕事に就きましたが、次第に業務の負担が大きくなり、抑うつ状態からパニック障害を発症しました。それから、就労移行支援事業所に1年半ほど通所したあと、障害者手帳を取得して障害者雇用で就労することを決心します。

ハローワークでの転職活動では、書類選考は通過できても面接でうまく行かないことが多くありました。そこでdodaチャレンジに登録し、社風や企業文化が自分に合った、コンサルティングファームへの転職を実現。LGBTQであることにも理解が得られ、自分らしくはたらくことができています。

この事例のように、パニック障害を発症して「就労は難しい」と思い悩んでいた方でも、治療を続けてはたらく準備を整えることで、転職に成功する方は多いです。

パニック障害がある人の就職・転職は「dodaチャレンジ」にご相談ください

キャリアアドバイザー女性のイメージ

パニック障害のある方も、発作の原因となる環境やストレスを避けてはたらける仕事を選ぶことで、安定就労を実現しやすくなります。生活リズムを整えて体調管理を行い、はたらける状態にしたうえで、障害者専門の就労支援サービスを活用しましょう。

パニック障害のある方が転職するとき、「職場で理解が得られるか」「発作が起きたときどうすればいいか」「症状と付き合いながらはたらけるか」など、さまざまな不安があるものです。障害者専門の転職・就職支援サービス「dodaチャレンジ」では、プロのキャリアアドバイザーがあなたの不安と向き合い、安心してはたらくためのサポートをいたします。

公開日:2026/1/23

監修者:戸田 幸裕(とだ ゆきひろ)
パーソルダイバース株式会社 人材ソリューション本部 事業戦略部 ゼネラルマネジャー
上智大学総合人間科学部社会学科卒業後、損害保険会社にて法人営業、官公庁向け営業に従事。2012年、インテリジェンス(現パーソルキャリア)へ入社し、障害者専門のキャリアアドバイザーとして求職者の転職・就職支援に携わったのち、パーソルチャレンジ(現パーソルダイバース)へ。2017年より法人営業部門のマネジャーとして約500社の採用支援に従事。その後インサイドセールス、障害のある新卒学生向けの就職支援の責任者を経て、2024年より現職。
【保有資格】
  • ■国家資格キャリアコンサルタント
  • ■障害者職業生活相談員
  • dodaチャレンジで、専任のキャリア
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