不安障害があり「就職が怖い」「できない」と思う方へ|就活準備のヒント集
不安障害がある方が就職を目指すにあたっては、さまざまな心配が頭をよぎることもあるでしょう。特定のシーンでひどい苦痛を感じたり、人前でうまく話せなかったりすることで、仕事や就職すること自体に恐怖感を覚え「はたらけないのではないか」と自信を失いかけている方もいるかもしれません。
この記事では、不安障害のある方の就職活動を成功へ導くポイントを、障害特性や当事者の体験談を踏まえて解説します。
目次
不安障害とは
まず、新卒就活の基本ステップを確認しましょう。
ステップ1.自己分析
「不安障害」とは、日常生活や社会生活に支障をきたすほど強く、長く続く不安感を特性とする精神障害の総称です。具体的には、次のような障害が不安障害に該当します。
- 社会不安障害
- 全般性不安障害
- 強迫障害
- パニック障害
- PTSD
不安障害の症状は、不快感や発汗、動悸といった身体症状のほか、特定の状況・行動を避ける回避行動、逆にやらずにはいられなくなる強迫行為など、多岐に渡ります。特定の環境・状況や行動に強い不安を感じ、心身に不調をきたしやすいといわれています。
不安障害のある方が就職を目指すにあたって取り組みたい6つのこと
不安障害のある方が就職活動を進める際には、次の6つのポイントを意識してみてください。
通院・治療を継続する
不安障害は、適切な治療を受けることにより、日常生活に支障がない状態まで回復できる可能性があるといわれています。症状がひどいときは、就職活動より、まず治療と休養に専念することが大切です。症状が落ち着けば、失いかけていた自信を取り戻し、就職活動へのやる気や活力が湧いてくるかもしれません。就職活動中も、主治医の指示に従って定期的に通院し、服薬や心理療法、カウンセリングなどの治療を継続することが推奨されます。
通院・治療と就職活動を両立するうえで、経済的な不安がある場合は「自立支援医療(精神通院医療)」や「障害年金」などの公的扶助が受けられる可能性があります。詳しくは自治体の障害福祉窓口に問い合わせてみてください。
障害理解を深める
不安障害のある方の就職活動の第一歩となるのは、障害への自己理解を深めることだといえます。一口に不安障害といっても、その特性は人それぞれです。できること・できないことを踏まえ、自らに合った環境や働き方を考えてみましょう。
また、障害理解を深めることは、職場での適切な合理的配慮を得るためのプロセスでもあります。はたらくうえで必要とする配慮事項を、周囲にも分かりやすく整理し、言語化しておくことで、職場での誤解や過度・不要な配慮を避けられることにもつながります。
実際に、パーソルダイバースの調査では、障害への理解度が高く、配慮事項が明確化しているほど就職後の満足度が高いことが分かりました(出典:「dodaチャレンジ」障害者の転職・就職後の安定就業に関する調査|パーソルダイバース)。理想の就職や、安定就労を実現させるためにも、まずは自分や障害特性のことを正しく理解することから始めてみてください。
生活習慣を見直す
学生生活を送っていると、学業やアルバイト、就職活動など何かと忙しく、生活習慣が乱れがちです。一般的に、不安障害の症状の程度は、身体状態にリンクしやすいといわれています。学業や就職活動に忙しいからといって、昼夜逆転の生活や睡眠不足、偏った食事、過度な飲酒などを続けると、脳機能の低下や栄養不足を招き、不安感がより強くなってしまうかもしれません。
これまで不規則な生活を送っていたなら、就活を始める前に、まず生活習慣を見直すことから始めてみましょう。就寝・起床の時間を一定させる、適度な運動を取り入れるなど、簡単なことから取り組んでみてください。
生活習慣の改善に一人で取り組むのが難しい場合は「就労移行支援事業所」への通所をおすすめします。専門家のサポートを受けながら、就労に適した生活習慣が学べます。ただし、学生が就労移行支援事業所を利用できるかどうかは自治体によって異なる場合もあるため、事前にお住まいの地域の障害福祉窓口に相談してみるとよいでしょう。
向いている仕事を知る
不安障害のある方が就職するにあたっては、自分にはどのような仕事や働き方が合っているのかを知ることが大切です。一般的に、不安障害のある方には、心身への負担の大きな仕事はあまり向かない傾向にあります。絶対にできないわけではないものの、過度な負担やストレスがかかると、症状が悪化するかもしれません。
障害の種類によっても異なりますが、一般的に、不安障害のある方には次のような仕事や働き方が向いています。
- 対人折衝・対人コミュニケーションが少ない
- イレギュラーな対応がほとんどない
- 時間の融通が利きやすい
障害特性やこれまでの経験、適性、やってみたいことなども踏まえ、自分が無理なくはたらける働き方を探してみるとよいでしょう。
やりたい仕事が分からない、実感が湧かないという学生は「オープン・カンパニー」に参加することから始めるのも一つの方法です。オープン・カンパニーとは、学生の企業・業界理解を深めることを目的として開催される就職活動イベントを指します。単日・資格不問で参加できるものも多く、採用選考には関係ないため、気軽に参加してみてください。
障害者手帳の取得を検討する
不安障害は、全3種類ある障害者手帳のうち「精神障害者保健福祉手帳」の交付対象です。障害者手帳を取得することで「障害者雇用枠」の仕事に応募できるようになります。
障害者雇用枠とは、障害を開示し、合理的配慮を受けながらはたらくことを前提とした採用枠です。業務内容や配置、勤務時間など、個々の特性に応じた配慮や環境調整が受けられるため、無理なくはたらける可能性が高まります。
また、障害者手帳を取得することで、障害者雇用に特化した就活支援サービスの利用も可能になります。その代表例が「障害者専門の就活エージェント」です。
障害者専門の就活エージェントでは、一般には公開されない「非公開求人」を含む、個々の特性に応じた求人の紹介が受けられるため、就職の選択肢が広がります。併せて、障害者雇用の知識・経験豊富なキャリアアドバイザーから、自己分析や応募書類の作成、面接対策など、手厚いサポートが受けられるのもメリットです。
障害者手帳を取得したからといって、就職先が障害者雇用枠に限定されるわけではありません。自分から申告しない限り、応募先や周囲にバレることもないため、選択肢の一つとして取得を検討してみてはいかがでしょうか。
障害福祉サービスや就労支援を活用する
はたらくことへの不安感が強いときは、一人で抱え込まず、誰かに相談してください。通学中の大学のキャリアセンターのほか、主治医や自治体の障害福祉課、精神保健福祉センター(保健所)、ハローワークの障害者窓口などでも、不安障害がある方の相談を受け付けています。
そのほか、職業訓練やビジネスマナー、生活習慣に関するトレーニングが受けられる「就労移行支援事業所」や、専門的な職業リハビリテーションを提供する「地域障害者職業センター」など、障害者手帳の有無を問わない障害福祉サービスも多いため、必要に応じて活用することで、就労の選択肢が広がるはずです。
先輩の体験談から学ぶ!不安障害のある方が自分に合った仕事や働き方を見つけるコツ
不安障害などさまざまな障害がありながらも、就職活動に成功している先輩は大勢います。ここからは、障害がある方のための転職・就職支援サービス「dodaチャレンジ」が実施したアンケートを基に、就職活動成功のコツを探っていきましょう。
参考:dodaチャレンジ「新卒就活白書2025」
就活は早めにスタートする
「dodaチャレンジ」を利用して就職活動した方の過半数が、大学3年生の夏前から秋にかけて就職活動をスタートしています。「大学1年生からインターンシップに参加した」という先輩もいるようです。長期休みの前後を利用し、インターンシップやオープン・カンパニーなどを通して、情報収集を始める方が多い傾向にあります。
障害のある方がはたらきやすい業界・企業に関する情報を集めたり、自分にとっての就活の軸を考えてみたりなど、取り組みやすそうなことから準備を始めてみてください。
一般枠と障害者雇用枠で迷ったときは無理に決める必要はない
「dodaチャレンジ」を利用して就職活動を進めた方の過半数が、一般枠・障害者雇用枠の就職活動を並行しています。もちろん、最初から障害者雇用枠に絞っても構いませんが、迷ったときは無理にどちらか一方に決めるのではなく、一般枠も並行して就活を行い、選考が進む中で自分に合った働き方を探してみてはいかがでしょうか。
就活や事前準備をスムーズに進めたいなら就活エージェントの活用がおすすめ
就職活動では、多くの企業に応募することとなります。調査によると、エントリーシート提出数は平均20.2社、面接数は平均8.9社、内定(内々定)取得企業数は平均2.1社であることが分かりました。
とはいえ、自分の力だけで自分に合った応募先を選んだり、応募書類を何通も作成したりするのは容易ではありません。そんなとき、多くの先輩が「dodaチャレンジ」を利用し、希望に満ちたキャリアを切り開いています。
dodaチャレンジは、一人ひとりに合った求人の紹介だけでなく、就職活動のスケジュール管理や応募書類の添削、面接対策、企業の日程調整など、納得のいく就職先が決まるまで全面的にバックアップします。就職活動で困ったときは、一人で悩まず、気軽に就活支援のプロに相談してみてください。
将来に悩んだらインターンシップやオープン・カンパニーに参加してみる
はじめから将来やりたいことや、入りたい企業が明確になっている学生は少数です。自分に向いている仕事や、将来のキャリアに悩んだら、インターンシップやオープン・カンパニーへの参加をおすすめします。
多くの先輩が、インターンシップやオープン・カンパニーを通し、仕事や企業、業界への理解を深めてモチベーションを高めるとともに、将来のビジョンを明確にしています。実際に「対面なので気になったことが聞きやすい」「書面では分からない職場の雰囲気や社員の人柄などが体感できる」「障害者雇用枠に決めたきっかけになった」「もっと意欲的に参加すればよかった」といった好意的な意見が多く寄せられました。
就職活動の行動指針となる「就活の軸」を固める場として、インターンシップやオープン・カンパニーをぜひ活用してみてはいかがでしょうか。
就職の意思決定は面接がポイントとなる
就職活動を進めるうち、複数の企業で同時に選考が進むことはよくあることです。どの企業を志望するか迷ったとき、多くの先輩が面接で感じた印象を基準に、就職の意思を決めています。
面接は、障害がある社員への向き合い方や障害配慮への考え方、入社後の上司となる方の人柄、自分の就活の軸とのマッチングが図れる場です。当初の志望とは異なる業界でも、思いがけないところで、自分に合った仕事と出会えることもあります。場数を踏むほど自信もついてくるので、選考の機会が得られたら、ぜひ積極的に面接に進んでみてください。
ただし、面接は就職活動で苦労しやすいポイントでもあります。「面接に進めない」「通過できない」と悩んだときはぜひ「dodaチャレンジ」にご相談ください。
障害者雇用枠での就活は「dodaチャレンジ」に相談を!
不安障害があっても、自分の特性を理解し、適切な配慮を得ながら無理なくはたらける職場を見つけることで、社会で活躍できます。まずは体調や生活習慣を整えたうえ、早めの準備を心がけることで、落ち着いて就職活動に臨めるはずです。「何から始めれば良いかわからない」というときは、インターンシップのほか、もっと気軽に参加しやすいオープン・カンパニーにエントリーすることから始めてみてはいかがでしょうか。
就活に関する悩みや困りごとがあるなら、一人で抱え込まず、障害がある新卒学生向け就活エージェント「dodaチャレンジ」にご相談ください。あなた専任のキャリアアドバイザーと一緒に、理想の就職先を探しましょう。
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就職について不安なことも
障害者雇用の知りたいことも
キャリアドバイザーが親身にお話をうかがいます
公開日:2026/5/12
- 監修者:戸田 幸裕(とだ ゆきひろ)
- パーソルダイバース株式会社 人材ソリューション本部 事業戦略部 ゼネラルマネジャー
- 上智大学総合人間科学部社会学科卒業後、損害保険会社にて法人営業、官公庁向け営業に従事。2012年、インテリジェンス(現パーソルキャリア)へ入社し、障害者専門のキャリアアドバイザーとして求職者の転職・就職支援に携わったのち、パーソルチャレンジ(現パーソルダイバース)へ。2017年より法人営業部門のマネジャーとして約500社の採用支援に従事。その後インサイドセールス、障害のある新卒学生向けの就職支援の責任者を経て、2024年より現職。
【保有資格】- ■国家資格キャリアコンサルタント
- ■障害者職業生活相談員
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