障害者雇用の企業事例
「本田技研工業株式会社」

本田技研工業株式会社本田技研工業株式会社

Hondaの根底に流れる「人間尊重」の理念。すべての社員に夢と想いを!

「夢・想いを行動にできる人」に期待しています

当社は、「人間尊重」を基本理念の一つに掲げています。平等で自由で、信頼し合える関係性を重んじ、障害の有無、国籍、年齢、性別あらゆる多様性を尊重し合える組織であると自負しています。「世のため、人のため」に何ができるのかを追求し、そこに馳せる夢・想いを実現するために、自ら手を挙げ行動できること、これが創業から変わらぬHonda社員に求められるものです。

最近、中途入社した社員の言葉が印象に深く残っているので、ご紹介いたします。彼はバイクの事故で足を負傷し、障害を負ったのですが、「Hondaは倒れないバイクをつくっていると知った。だから私は、私のように事故で足を失うようなことがないバイクをつくりたい」そう言って入社してくれました。障害がある方の採用においても、「夢・想いを実現させるために行動を起こすHondaの一員」としてお迎えしています。当社を志望する方には、夢・想いを形にするんだ!そのような意欲・チャレンジ精神を持っていただきたいですね。

あらゆる人がはたらきやすい設備の整備と啓蒙活動を!

私たちは、あらゆる事業所で障害のある方を受け入れられるHondaになるビジョンを描きました。これまでも、特例子会社をつくり障害のある方の採用を促進してきました。加えて、約2年前からは、オフィスのバリアフリー化や視覚障害のある方向けの音声読み上げソフトの導入など、設備面の整備にも取り組み始めています。

社員教育にも力を入れ、管理職を中心に、障害のある方と一緒にはたらくにあたって必要となる知識や心得を啓蒙しています。もともと「人間尊重」の理念が根付いた風土なので、管理職への浸透も円滑に行えていると感じます。

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本田技研工業株式会社
人事部 採用グループ
小野塚 優さん

転職活動者へのメッセージ

採用した障害のある社員の成長も目覚ましく、本人との合意の上、配置換えも積極的に行い、仕事領域を広げる社員も多くいます。

採用は、全国の各事業所で、その方に合った職種やポジションを考慮して行っています。当社ではたらきたいと希望する方、お一人お一人の障害の状態や一緒にはたらくにあたって大事なことなど、きめ細かにヒアリングのうえ、当社にてご活躍の幅を広げていただくことを期待しています。

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指定難病を抱えて。Hondaの職場は、処方薬以上の力を私にくれました。

二十歳のときに指定難病を発症~Honda入社まで

4年前Hondaに転職し、物流部門、試作技術推進の補佐を経験し、今はリース契約担当を任せてもらっています。
私は、二十歳のときに膠原病の全身性エリトマトーデスを発症しました。当時、仕事をしていて、レストランのコックになる夢も持っていましたが、徐々に体が動かせなくなりました。入退院を繰り返すなかで、誰にも迷惑をかけず生活できたらどんなに楽か、「自分が行きたい場所へ行きたいときに自分の力で行けたらどんなに幸せか、風を頬で感じて髪をなびかせ前に前にどこまでも進んでいきたい」それが私の秘かな夢であり、夢を持つことで苦悩を乗り越えられてきました。

医師から仕事はデスクワークという許可をもらい、国立職業リハビリテーションセンターでオフィスワークを学び、自分自身が達成できる目標を作りました。そのひとつにパソコンのスキルアップがあり、自信が持てる自己PRのために、勉強してMOS(パソコンソフトの利用技術を証明する資格)を取得しました。そしてHondaに出会うことになります。

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株式会社本田技術研究所
購買調達室 高橋 美保さん

あたたかく迎えてもらえた感動と驚きの出社日

出社した初日。「ここが高橋さんの机だよ」と案内してくれ、引き出しを開けると、ボールペン、蛍光ペン、メモ帳、クリップ、文具などが、綺麗に整理されていました。あたたかく迎えてもらったあの感動と驚きは、今でも忘れられません。
Hondaの社員は好奇心をもって接してくれる人がとても多く、周りには、微妙な表現や複雑な事情も瞬時に察して一緒に可能性を見出してくれる上司や先輩がいます。そのような中で仕事をしていると、力が湧いて元気になっていくのが自分自身で分かります。Hondaの職場は処方箋以上の効果があるのか、持病の処方薬は少しずつ減量できています。仕事が任されることが嬉しいし、光栄に思うし、この転職は人生の転機になりました。

新しい夢を持つことができました!

今、私には新しい夢があります。車いすマラソンのアスリートが風になって走り抜けるその姿を間近で見ることがあり「この競技にいつか関わりたい!」と思うようになったのです。仕事においては、後進の育成もしていきたいです。夢・想いを持ってはたらけることに、心からの感謝をしています。