飲食会社の前職を退職した理由は、コロナの感染拡大による業績不振です。パートタイム社員として従事していましたが、仕事が減り新しい仕事を探し始めました。私には持続性気分障害があり、疲れやすいということもあって、主治医と相談して、当時は週20時間(1日4時間、週5日勤務)の時短で勤務していました。前職での主な仕事は、ビールケースの運搬や店内清掃で、6年間、継続して休まず勤務できたことは、大きな自信になりました。
時短勤務のメリットのひとつは「段階を踏める」ということ
今回の転職で、私は勤務時間を週20時間から週30時間に伸ばしてみようと考えました。前職で安定して勤務できたという実績が自信となり、1日6時間勤務もできるんじゃないかなと思ったんです。主治医に相談し、承諾を得られたときは、自分が成長できたようで嬉しかったですね。
私は、大切なのは「無理なく続ける」ことだと考えています。自分に無理をしてすぐに辞めるようなことはしたくないですし、周りからの信用・信頼をなくすことは自分にとっても大きな負担になります。今回の転職活動では、無理なく、自分にできる範囲で、少し勤務時間をのばすというチャレンジをしました。
就労移行支援事業所への通所でストレスの要因や障害理解を深める
私は学生時代に持続性気分障害を発症し、大学院を休学・中退してからは何をするわけではなく自宅で療養して時間を過ごしていました。数年後、精神科に通院してからも、それほど障害についての自認をしていませんでした。それから、就労移行支援事業所に通所し、自分が抱える持続性気分障害やストレスの要因について理解を深めました。その結果、就労訓練でも障害が要因での欠勤なく、週3日、一日数時間の軽作業の仕事を続けることができるようになりました。少しずつ自立への道が開けてきたと感じ、主治医と相談して、障害者手帳を取得し障害者雇用枠ではたらくことにしました。そうやって就職したのが前職の飲食会社です。
ハローワークで仕事を探したのですが、あの頃は本当に苦労しました。通所2年のうち1年は就職活動をしていたのですが、思うようにいきませんでした。当時は、精神障害への理解も今ほど進んではおらず、かつ就労経験もない状態でしたので厳しい就活だったと思います。なんとか前職に就職できて、そこで安定継続してはたらけたことが、現職への転職につながったことは間違いありません。