上肢障害/20代/営業事務への転職ストーリー

上肢障害の方の転職体験談上肢障害の方の転職体験談

週4日勤務で身体の負担を減らす。あと40年、長くはたらき続けるための時短勤務を選択

S.H.さん 20代 上肢障害(大阪)

転職活動期間
2ヶ月
前職
運搬会社 技術職
現職
電機メーカー 営業事務

交通事故で障害者になった22歳

上肢障害の方の転職体験談上肢障害の方の転職体験談

機械系のエンジニアとしてはたらいていた22歳の私は、その頃、残業が多く疲労していました。そして、バイクでの通勤途中、交差点で左折車と接触する巻き込み事故に遭ってしまいました。事故から1週間後に目を覚ましたときは、「どうして自分は病院にいるんだろう?」と、自分の身に起きた出来事が理解できませんでした。体の左半分を骨折し1ヶ月半は全く体を動かせない状態で、その後、リハビリと手術で入退院を繰り返し、1年間の休職を経て、元の会社に事務職で復職しました。

事故後、左上肢の機能が全廃したほか、湾曲した背骨のせいで、長時間座っていることも、同じ姿勢で居続けることも困難になってしまいました。ですので、復職後に配属された事務の仕事も私にとっては、身体的負担になりました。また、会社の繁忙期には、土日出勤をすることもあり、障害のある体で、このままこの会社ではたらき続けられるだろうか、と不安を感じるようになりました。

そして、その頃、コロナウィルスの感染拡大により、テレワークが社会的に広がったことから、会社でもテレワークが推進され、週3日の出勤となりました。出勤日数が減ったことで、体への負担が小さくなったことを実感しました。これがきっかけとなり、コロナ禍に関係なく、これから先も時間を短縮して就労できる会社に転職しようと思ったんです。

人生の長きにわたって相談ができると考え、dodaチャレンジに登録

転職を考えた当時はまだ障害者手帳は取得していませんでした。しかし障害者雇用枠での転職を視野に入れ、主治医に相談して、手帳を取得することにしました。ですが、障害者手帳に記載されている上肢障害の他にも、就労に影響があると感じる障害が複数あることや、障害の状態が年を重ねるごとに悪くなっていくかもしれないという不安も大きくなっていました。そこで、一時的な転職活動ではなく、長い人生を信頼して細かく相談できる就職エージェントで転職活動を支援してもらいたいと考えました。インターネットで調べると、障害者支援専門のエージェントとして評判が良かったので、dodaチャレンジに登録しました。

この先40年、はたらき続けるために選択した「時短というはたらき方」

上肢障害の方の転職体験談上肢障害の方の転職体験談

キャリアアドバイザーには、希望条件をはっきり伝えました。週3日か4日の時短勤務ができることです。私が、時短勤務を希望した理由は、体に無理をさせることなく、この先も長く仕事を続けていくためでした。私はまだ20代なので、これからも仕事を続けていかなければなりません。60歳、65歳まで後40年近く、仕事を続けていくために、障害を負った私の体では、週4日の時短勤務が限界だと思いました。

私の不安を理解してくださったキャリアアドバイザーは、時短勤務が可能な企業を数社紹介してくれ、内定を頂いたのが、現職の電機メーカーでした。応募段階では、配属先は未定で私の適性を見て判断してくださるということで、1回目の面接には人事だけでなく、様々な部署の現場課長が入れ替わり立ち替わり同席してくれました。配属の可能性を広げて検討してくれる対応が嬉しかったですね。2回目の面接では、配属予定の上長との面談で、配慮事項や業務内容のすり合わせが中心でした。私が面接で心掛けたことは、嘘をつかないことです。少し我慢すればできるかもしれないとか、障害があると、そんな思いになりがちです。しかし、できないものはできないんです。無理をして体を壊し、取り返しがつかなくなっては意味がありません。自分の障害に正直に向き合って嘘をつくのはやめよう、そんな心持ちで面接に臨みました。

フルタイムではたらきたい気持ちもあったが、時短勤務の選択で正解だった

入社してもうすぐ1年ですが、時短勤務で転職して良かったと感じています。日々のルーティン業務は、注文書の処理や見積書作成、そのほか工場とのやりとりで発生する軽作業や郵便物を各部署に届けたりと、同じ姿勢で座りっぱなしもまた負担となる私にとってはちょうどいい環境です。上司も私の状態を理解してくれますし、私も相談がしやすいです。「しんどいときは体を休めていいよ」と言葉にしてくれるので、私も気持ちが楽なんですね。だからといって、その状況に甘んじることなく、上司や周りの人の役に立ちたいと気持ちが自然と沸いてきて、仕事へのやる気が出てきます。それでも、家に帰ると、ぐったりしますし、体は痛いですね。交通事故前の体であれば何でもなかったようなことでも、今の私の体には負担となり、週4日勤務が限界なんだと改めて実感します。たとえフルタイムではたらきたい気持ちはあっても、少しでも長く社会ではたらいていたいと思う私には、時短勤務という選択は最善でした。

上肢障害の方からのメッセージ上肢障害の方からのメッセージ

メッセージ

時短勤務はメリットも大きいはたらき方ですが、収入面においては勤務時間に応じて減りますし、仕事の領域が狭まることもあったりと、デメリットがないわけではありません。20代で障害を負った私は、老後までの長い人生をどのように自立して生きていくかを考え、これから結婚や生活ステージが変化していくことも想定して、「はたらける寿命」を少しでも長くしたいとよく考えての選択でした。障害年金の制度を活用したり、生活面で判断に迷うことがあればdodaチャレンジに相談されてもいいでしょう。信頼できるキャリアアドバイザーとともに、自分にとってはたらきやすい環境を見つけてください。

障害者採用求人専門のキャリア
アドバイザーに転職・就職活動を相談する

会員登録(無料)

まずは就労準備トレーニング。実際の
仕事と同程度の実習で「はたらく力」を。

就労移行支援
「ミラトレ」について

TOPへ