今から2年ほど前、私は病に倒れ、進行した大腸がんと診断されました。コロナ禍でしたが幸いにもすぐに手術することができ、人工肛門となりましたが、一命を取り留めました。前職は退職し、リハビリと抗がん剤治療をしてから、家族の元へ帰りました。
自宅でリハビリを続けながら、少しずつ「はたらくことで社会とかかわっていきたい」という気持ちが戻り、家族と復職について相談しました。家族からは心配されましたが、最後には、「仕事をしていたお母さんは楽しそうだったから、応援するよ」と言ってくれ、今後の治療のことも考え、夫の扶養内で短時間だけ勤務できる仕事を探すことにしました。
50代で障害配慮が必要、時短勤務希望…きびしい条件だと思いました
就活を始めて、まずハローワークに相談しました。障害があって、50代という年齢で、簡単に就職できるとは考えていなかったものの、面接に進んだ会社の人事担当から言われた「(障害について)大丈夫なの?」の一言で、自分を否定されたように感じ、正直、傷つきました。そこで、「身体障害者 就活」でインターネット検索したところ、評判も良かったdodaチャレンジが目に止まりました。私を受け入れてくれる会社なんてきっとないだろうと思っていましたが、どうせダメで元々なんだから、と思い切って登録したんです。こういうときは勢いが大事ですね。
何度も面接練習をしてくれたキャリアアドバイザー。未経験から弁護士法人へ
登録してすぐに、キャリアアドバイザーからご連絡を頂けて、とても嬉しかったです。オンラインでじっくりお話を聞いてくださり、はたらくことを諦めかけていた私をキャリアアドバイザーが引っ張ってくれました。担当の方は、とても穏やかで、物腰が柔らかく、すごく温かい印象で、勇気をもらいましたね。身体に障害があり、50代という年齢、さらに扶養の範囲内で時短勤務希望を受け入れてくれる会社なんてないだろうと期待していませんでした。どこか「申し訳ないな」という気持ちも抱えながら希望条件を伝えたのですが、そんな中で現職である弁護士法人を紹介していただきました。最初に思ったことは、「え、私で本当にいいの?」でした。
応募することが決まってからは、職務経歴書の書き方に始まり面接対策まで、親身にサポートしてもらいました。例えば、結論から話す、PRする実績は数字を具体的に伝える、志望動機では活かせる経験を伝えるなどはとても勉強になりましたし、何度も面接の練習をしていただいたので、本番は落ち着いて面接に臨むことができました。