50代で障害者雇用枠の転職活動を行う際のポイントと成功事例
仕事内容や職場環境、ご自身の障害の特性を考慮して、現在50代で障害者雇用枠での転職を検討するケースは少なくありません。しかし、年齢を考えると「転職を成功させることは難しいのではないか」と、不安に感じてしまう方もいらっしゃるでしょう。
この記事では、障害者雇用の現状を踏まえて、50代で障害者雇用枠の転職を目指す際のポイントをご紹介します。当社での50代の障害者雇用枠の転職成功事例についてもご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
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目次
障害者雇用の現状
厚生労働省が発表している「令和5年 障害者雇用状況の集計結果」によると、民間企業では雇用障害者数・実雇用率ともに過去最高数値を更新しています。公的機関や独立行政法人においても、雇用障害者数・実雇用率ともに対前年で上回っています。法定雇用率を達成できていない企業はまだまだ多い状況ですが、令和6年4月以降障害者の法定雇用率が段階的に引き上げられることから、障害者雇用はさらに進んでいくことが予想されるでしょう。
50代の障害者雇用実績について
厚生労働省が発表している「平成30年度障害者雇用実態調査結果」によると、企業にとって障害者のニーズは高く、かつ50代の障害者雇用実績は比較的高めです。障害種類別でみると、とりわけ身体障害者は50代で雇用されている障害者が多く、全年代の中で55~59歳が15.0%と最も多いことが分かります。
法定雇用率の引き上げに伴い、大手企業を中心に多くの企業で障害者雇用を計画的に進めている企業は増加傾向にあり、50代でも積極的に雇用したいと考える企業が多数あります。
年齢が高いことは転職では不利になる
50代の障害者雇用実績は比較的高いとされていますが、一般職と同様に、年齢が上がれば上がるほど転職は厳しいのも現実です。体力面や定年退職までの期間など挙げられる問題はさまざまですが、50代での転職が不利になるのは主に以下の理由が考えられます。
- 新しい環境や仕事に慣れるのに時間がかかるため
- 体力の低下や健康面への不安があるため
- 若い層を積極採用している企業が多いため
- 年下の上司や同僚がほとんどで付き合い方に困るため
- 定年退職までの期間が短いため
世間一般的にも、年齢で不利になる可能性があると言われているため、50代でこれから転職を検討している方の中には転職に関して不安や悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。そのようなときは一人ひとりの障害の特性や状況に合わせた支援・アドバイスを受けられる障害者向けの転職エージェントを利用するのがおすすめです。「これまでの転職回数が多い」「自身の強みや得意分野を活かせる仕事が見つからない」という場合も、仕事事情に詳しいキャリアアドバイザーがキャリアの棚卸しから最適な求人紹介、面接対策まで手厚くサポートしてくれるため、一人で転職活動を行うよりも効率的に進められるでしょう。
50代の障害者雇用枠の転職でも企業側のニーズはある
採用ニーズは若年層に集中しています。しかし減少する若年層の採用はなかなか難しく、多くの企業において、若年層の採用が難航しています。
そのため、企業は「業務経験や知識を習得している中高年層の方に業務をお任せしたい」と考えているケースが増え、即戦力として専門性の高い人材の採用を積極的に取り組む企業も増えています。特に身体障害者を雇用する場合は中高年層の雇用に取り組んでいる企業が増加していることから、50代の転職でも企業側にとって採用メリットがあるということです。
50代の求職者側は処遇や条件面よりも「はたらくこと」「安定した環境」に重きを置いている方が多いため、求職者・企業の双方が納得できる転職は十分に可能です。
50代で障害者雇用枠の転職を行う際のポイント
ここでは、50代で障害者雇用枠の転職活動を行う際に伝えたいポイントをご紹介します。
同一職種・業界内で転職をする
現状の仕事で一定のスキル・キャリアを積んでおり、かつ仕事内容が合っていると感じている場合は、同一職種・業界内での転職をおすすめします。企業側からすると、障害者雇用枠では「問題なく業務を遂行できるか」という点が判断材料の一つとなります。特に50代の転職では、即戦力となれる人材を求められるケースがほとんどでしょう。前職が同じ職種・業界であれば業務経験があるとみなされ、転職を成功させられる可能性が高いです。
向いていない仕事や環境を避ける
先述したように、企業側は求職者が問題なく業務を遂行できるかを検討します。自身に合わない環境では長くはたらき続けることも難しいので、向いていないと感じる仕事・職場環境は避けましょう。自身の障害の特性をしっかりと理解した上で、強みを活かせる仕事やなじめる環境を探すことが大切です。
転職活動は一人で行わず、支援機関を活用する
50代で障害者雇用枠の転職を目指す場合は、障害の特性や業界事情に詳しい支援機関を活用するのがおすすめです。支援機関では、転職に関する悩みや困りごとを解決できるよう、幅広い観点からアドバイス・支援を受けることができます。利用できる支援機関は以下のような場所があります。
- ハローワーク
- 地域障害者職業センター
- 障害者就業・生活支援センター
- 難病相談・支援センター
- 就労移行支援事業所
- 障害者向け転職エージェント
50代の障害者雇用枠の転職成功事例
障害者雇用枠での転職を成功させ、安定した環境でご自身の能力を発揮し、はたらき続けている50代の方は多くいらっしゃいます。ここでは実際に、当社の転職エージェントサービス「dodaチャレンジ」を利用して、50代で障害者雇用枠での転職に成功した方の事例をご紹介します。
うつ病/50代/特例子会社への転職ストーリー
過労・寝不足によるストレスが原因で、50代でうつ病を発症。半年間の休職を経て警備会社へ転職したが再発してしまいました。障害者雇用という制度があることを知り、自身の障害の特性についてしっかりと理解した上で転職活動を開始し、dodaチャレンジに登録。エージェントサービスを通して第一希望だった特例子会社への転職を成功させています。
LGBTQ当事者/免疫機能障害/50代/事務への転職ストーリー
高校卒業後にアメリカへ留学し、帰国後は英語力を活かした仕事に就いていました。HIV感染による免疫機能の障害者である不安を抱えながら就労を継続。しかし、将来のキャリアを考えてdodaチャレンジに登録しました。キャリアアドバイザーによる支援を受け、自身の能力や強みを活かせる業界への転職に成功させています。
LGBTQ当事者/免疫機能障害/50代/事務への転職ストーリーの詳細はこちら
上肢下肢障害/50代男性/事務職での転職ストーリー
バイク事故によって、上肢・下肢に障害が残ったことで障害認定を受け、コロナ禍での転職を決意したケースです。50代で転職回数9回目、キャリアも一貫していないなどさまざまな不安を抱えられていましたが、dodaチャレンジに思い切って登録。現在勤務している事務職では障害者雇用枠で初めて採用され、幅広い仕事をこなして社員からの信頼も得ています。
50代の障害者雇用枠の転職はdodaチャレンジにおまかせください
50代での転職は無理なのではないか、と思い不安を抱えている方は多いかもしれません。しかし、50代で障害のある方でも転職を成功させることは不可能ではなく、新しいキャリアへ挑戦するケースもたくさんあります。
dodaチャレンジは障害者雇用を専門としている転職エージェントです。障害に詳しいキャリアアドバイザーが、求職者に最適な求人をご提案するだけでなく、面接対策や応募書類の作成など就職・転職全般をサポートいたします。
転職回数が多く、「自分の職歴には一貫性がない」と思われる方も、キャリアアドバイザーがキャリアの棚卸をお手伝いすることが可能です。また、キャリアアドバイザーに相談することで、客観的な自己理解が進み、面接での自己PRに繋げることもできます。50代の障害者雇用枠の転職で不安があるという方や、現状に悩んでいるという方は、ぜひdodaチャレンジまでご相談ください。
まとめ
50代でも障害者雇用枠で転職できるのかといった不安があったかもしれません。しかし50代での転職は企業にとってもメリットがあるため、積極的に採用しているケースもあります。自身の障害の特性や能力に合った求人を探して、納得のいく転職活動を行いましょう。
「50代の転職活動は難しい」と感じている方は一度、転職エージェントに相談してみてはいかがでしょうか。
公開日:2024/3/4
- 監修者:木田 正輝(きだ まさき)
- パーソルダイバース株式会社 人材ソリューション本部 キャリア支援事業部 担当総責任者
- 旧インテリジェンス(現パーソルキャリア)に入社後、特例子会社・旧インテリジェンス・ベネフィクス(現パーソルダイバース)に出向。採用・定着支援・労務・職域開拓などに従事しながら、心理カウンセラーとしても社員の就労を支援。その後、dodaチャレンジに異動し、キャリアアドバイザー・臨床心理カウンセラーとして個人のお客様の就職・転職支援に従事。キャリアアドバイザー個人としても、200名以上の精神障害者の就職転職支援の実績を有し、精神障害者の採用や雇用をテーマにした講演・研修・大学講義など多数。
- ■国家資格キャリアコンサルタント
- ■日本臨床心理カウンセリング協会認定臨床心理カウンセラー/臨床心理療法士