私には先天性の右上下肢機能障害があります。ですが、学校も普通級に通学し、40歳まで一般枠ではたらいていました。障害によりできないこともありましたが、特に不自由を感じず仕事もできていたので、障害者手帳は取得していませんでした。
しかし、30代後半から、握力の低下により鞄を持つことができなくなったり、歩行時もつまずきやすくなったりしたことから、この先、今までと同じようには仕事はできなくなるだろうと思い、障害者枠ではたらくことを考え始めました。
ところが、障害者手帳の申請がスムーズにいかず、取得まで2年もかかってしまいました。私の疾患は希少疾患で、診断できる医師が限られているようなんです。先天性の脳機能障害による右半身麻痺なのですが、なかなか診断できる病院と出会えず、仕事をしながら、毎週土曜は、何十という病院をまわる生活でした。ようやく障害者手帳を取得できたときは、ほっとしました。
PCスキルを武器に!転職活動から1ヶ月で内定
当時、私は、派遣会社の一般派遣社員として、通信会社の支払関係の仕事をしていました。入力業務が多い仕事なのですが、麻痺がある右手が使えず、左手にも負担を感じていました。障害者手帳を取得し、契約満了後すぐに、dodaチャレンジをはじめ、障害者専門の人材紹介会社にいくつか登録しました。
40歳になって初めて障害者枠での転職活動でしたので、どのような会社ではたらけるのか、どのような仕事があるのか、状況がよく分からずに最初は不安がありました。ただ、私は、専門学校で電子工学を学んでおり、いくつかの会社でパソコンを使用する仕事をしていて、PCスキルには自信がありました。Excel、Access、マクロを組むなどの業務は得意なので、PCを使う仕事ならできるのではないかと考えていました。そのため、スピードが求められるような入力業務ではなく、PCを使った業務改善などの仕事で転職できればと希望しました。
dodaチャレンジのキャリアアドバイザーも、私のPCスキルを認めてくれて、そのスキルを武器に転職活動しましょう、と多くの求人を紹介してくれました。最初は不安も大きかったのですが、転職活動から1ヶ月で保険会社から正社員として内定をいただくことができました。