大学卒業後、私はアパレル会社に就職したのですが、入社直前に家族が亡くなり、とても不安な気持ちで社会人生活をスタートさせました。販売員としてお客様にしっかりと対応しなければならないと、頭では分かっていても、心や体がついていきませんでした。精神的に辛い状態が続き、入社1ヶ月で出社できなくなってしまいました。人事からは落ち着くまで休職しても良いと言われたのですが、当時の私は、1ヶ月で仕事ができなくなってしまったことで会社に申し訳ない気持ちが強く、退職することにしました。
退職後も、心身の状態はあまり落ち着くことはありませんでした。その後はうつ病を繰り返し、また短期間の派遣社員として就業しては退職を繰り返すようになりました。当時の私は、正社員より派遣社員で仕事をする方が安心だと感じていました。職場に馴染めなければ別の会社ではたらけるので好都合だったんです。そんな生活を20年ほど続けていました。
ADHDと診断されて初めて自分が障害者だと認識し、障害者手帳を取得
3度目のうつ病を発症したとき、うつ病以外に、発達障害の可能性があると言われました。検査してもらったところ、ADHD(注意欠如・多動症)と診断されました。これまで思い当たるような違和感もなかったため、最初はすぐに受け入れることはできなかったものの、軽度とのことだったので、私のようなケースもあるのかなと思いました。そして、発達障害と診断されたことで、これから先、私はどのように生きていけば良いのかという不安が大きくなりました。私には、頼れる家族がいなかったため、市の専門機関に相談に行くことにしました。
市の担当の方は、とても優しく話を聞いてくれて、そこでかなり気持ちが楽になりました。障害者手帳の取得や障害者年金の申請など懇切丁寧にサポートしてくれましたし、障害者雇用制度についても教えてくれました。就労移行支援事業所についても教えてもらい、当時離職中だった私は今後の就職準備のため通所することにしました。
就労移行支援事業所に1年半通所後、dodaチャレンジに登録
就労移行支援事業所には、会社に通うような気持ちで毎日通所しました。そこで出会う仲間も私と同じように悩んでいたり、不安に思っていたり、共感し合えることが多かったので、少しずつ私の心が落ち着いてきました。時には落ち込むこともありましたが、支援スタッフの方に支えられながら、仲間と励まし合いながら、1年半通うことができました。
就職活動は、dodaチャレンジを始め、いくつかの障害者専門の転職エージェントに登録しました。私にとって、一番信頼できるキャリアアドバイザーはdodaチャレンジの方で、前回も今回も、2回の転職はdodaチャレンジにサポートしてもらいました。