今、私は、家族とともに毎日を過ごせていることや、やりがいを感じながら仕事に取り組めていることに感謝し毎日を送っています。このような日常は、1年半前までの私にとって、当たり前のことでした。
私の人生は、突然の事故で、大きく変わりました。当時、私は林業の会社で家具デザイナーとしてはたらいていました。ある日、木の伐採作業の際、同僚が重機で伐倒した木が私の後頭部を直撃したのです。一時的に気を失い、その後同僚が運転する車で病院に向かいました。MRI検査の結果、医師から告げられたことは、「神経が傷ついている可能性があり、今後、症状が出てくることもある。今の医学で検査できるのはここまでです。」という内容でした。
事故から3ヶ月後に後遺症が出て、障害認定へ
仕事は休職しました。これから先、自分の体に何か起こるかも知れないといった不安がとても大きかったです。予防できることがあれば対策するのですが、それもないので、不安は募るばかり。気持ちを切り替えるために、事故から1~2ヶ月後、日課として散歩を始めました。外の景色を見たり、毎日30分ほど歩くだけで気持ちがすっきりしました。後遺症への恐怖がなくなることはありませんでしたが、日々を過ごすために気持ちをリセットできる散歩は、私にとって欠かせないものになりました。
3ヶ月ほど経ち、握力が弱くなっていることに気づきました。指の力が入らず、物を握れないのです。握力は徐々に弱くなっていきます。この先どうなってしまうのかと考えるだけで恐ろしく、何かやっていないと心がどうにかなりそうでした。毎日、ペットボトルを15分間持ってみたり、パソコンのタイピングの練習を長時間続けてみたりしました。それでも、握力は弱くなっていき、事故から半年後、左手の握力は、障害認定4級(5kg以下)、右手は7級(15kg以下)となりました。そして現在、両手の握力が低下し2kg~3kgと弱くなってきています。
厳しかった群馬県内での転職活動。障害者専門の転職エージェントに期待
休職中に、転職活動を始めました。上肢に後遺症が残った体では、前職の林業に復職することはできないと考えたからです。最初は、ハローワークへ相談に行きましたが、労災保険を受給中の私は、求職中とはみなされず、取り次いでもらえませんでした。群馬県内で求職活動することも視野に入れましたが、地元企業も限られていますし、特に私が住むエリアからは通勤可能エリア内で転職先を見つけるのは難しかったです。
そこで、障害者雇用で転職すると決め、障害者専門の転職エージェントに数社登録しました。転職エージェントに登録した理由は、求人数が多く、選択肢が広がると期待したからです。また、障害者雇用であれば、大手の求人で、群馬にいながらフル在宅勤務できる職場が見つかるのではないかと思いました。