うつ病・ADHD/30代/法務への転職ストーリー

うつ病、ADHDの方の転職体験談うつ病、ADHDの方の転職体験談

年収はダウンしても、前向きな転職をー。ADHDをオープンにして「心理的安全性」の高い職場ではたらくことを選択

A.D.さん 30代 うつ病、ADHD

転職活動期間
3ヶ月
前職
メーカー 法務
現職
IT商社 法務

自分が「本当にやりたいこと」との違いに悩んだ20代

うつ病、ADHDの方の転職体験談うつ病、ADHDの方の転職体験談

私は大学~大学院で法律を学び、地方銀行に入行しました。銀行の法務部で3年勤めたのですが、少しずつ金融業務は自分には合わないと戸惑いを感じることが多くなりました。将来的に、より法律に深く携わるキャリアを形成したいという思いが高まったタイミングで、思い切って転職することにしました。

幸いにも、すぐに地元の市役所に転職することができ、新たなキャリアのスタートを切りました。法律に加えて、行政の経験も積めると考えていたのですが、この転職が、思っていた通りには進まない。

市役所での勤務も3年目となったころ、私の業務は徐々に多岐にわたるようになり、量も増えていきました。私は、仕事を覚えるのに時間がかかり、マルチタスクはうまく進められず、気持ちにゆとりがなくなっていきました。寝ているときも歯を食いしばるようになっていたようです。顎に痛みが出るようになり、歯医者に行くと、「歯を食いしばるのは、精神的なものが背景にあるかもしれない」と言われ、精神科の受診をすすめられました。

大人の「発達障害」の診断で納得

精神科ではうつ病と、合わせて発達障害(ADHD)の診断も受けました。主治医からADHDの特性を聞くと、自分に当てはまることが多かったので、これまでなんとなく感じていた周りとの違和感は、「そういうことだったのか」と納得したことを覚えています。

1ヶ月休職してうつ病の症状は落ち着いたので、市役所に復職しました。職場には、うつ病の診断を受けたことは伝えましたが、発達障害については伏せました。その時は、ADHDについては、特性を自分自身で理解していれば対処できると考えていたからです。しかし、復職後の配置換えもうまくはいきませんでした。税金の徴収や生活保護の不正受給者対応などの業務担当となり、いっそうストレスを感じることも多くなりました。そして、改めて転職を考えるようになりました。

心配する家族のため、市役所に勤務しながら転職活動を始める

市役所を辞めることについて、最初は家族から反対されました。特に母は心配しましたね。次の会社が決まれば、家族も安心すると思っていましたし、このときはまだ、「法務系の仕事であれば、今より問題なくはたらける、そつなくこなせるだろう」と考えていました。縁があって、大手メーカーの法務系の部署に転職をしたのが、30代前半のころです。

「スキルが足りない」入社前とのイメージのギャップに自信を喪失…

念願叶って、企業法務に就いた私ですが、入社して早々、周りの社員のレベルの高さに圧倒されてしまいました。学生時代や金融時代に築いた法務関連の土台はあると思っていましたが、やはり、マルチタスクをこなすビジネススキルは周囲に大きく及びません。それまでも、複数業務を並行することや、新しいことの習得に、人よりも苦手意識はありましたが、ここまでギャップを感じたのは初めてでした。私の業務に対する上司のフォローは、明らかに他の社員よりも多く、私は自信をなくし自己肯定感も下がっていきました。そしてそれに伴い、うつ症状が再発してしまいました。服薬により症状を抑えながら仕事をしていましたが、仕事の成果を出すことができず、だんだんと会社に居づらくなっていきました。

障害をオープンにして転職することを決意

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ADHDの特性で、私はマルチタスクや時間管理が苦手で、好きなことには過集中するが、興味のないことは後回しにする傾向があります。仕事に支障が出ることもあります。それを自分ではうまく補えずにストレス過多となり、うつ症状が悪化する、という悪循環サイクルなんですね。もうこれ以上、障害をクローズにしてはたらくことは困難だと思いました。

主治医に障害者枠で就業することについて相談すると、前向きな言葉をかけてくれ、後押ししてもらったように感じました。さっそく障害者手帳を取得して、いくつか障害者専門の転職エージェントに登録しましたが、dodaチャレンジのキャリアアドバイザーが、私の話を一番聴いてくれ、求人数も多かったので、dodaチャレンジのみで転職活動することにしました。

希望の法務職、かつ収入面も納得できる条件で内定

希望は法務職で、さまざまな業界の求人紹介をしてもらいました。収入については、当時の年収維持は難しいと理解していたので、半分になっても良いから、特性への理解と配慮がある職場ではたらくことを望みました。

求人にエントリーする前や面接では、特に転職者の受け入れ態勢や組織へスムーズに合流できるための取り組みについて注目して、質問するようにしていました。そうすることで、採用への温度感などもわかりやすいですし、自身が組織に定着して戦力になれるかイメージしやすいと思います。

現職への決め手は、入社後のきめ細やかなフォロー体制

化粧品メーカーや自動車メーカーなど、複数の大手企業の法務で選考がすすみました。いずれの会社も良い職場環境が得られたと思いますが、現職であるIT商社への決め手は、入社後のフォローの厚さでした。社員ひとり一人に合った配慮もきめ細やかで、社内に精神保健福祉士が在籍していることも魅力に感じました。年収は下がりましたが、長くはたらくわけですから、入社後の受け入れ体制まで、しっかり見極めて判断しました。

現在私は、法務職として契約審査や機密保持契約書の作成、下請法に関わる業務や電子契約書の内容精査などを任され、やりがいを感じています。そして、上司や部署の同僚たちも、障害や特性への知識と理解があるので、居心地がとても良いです。心理的に安心してはたらけることで、自分が持てる力を存分に発揮し、仕事の成果も出せていると思います。入社して1年ですが、IT商社ならではの法務エキスパートを目指し、基本情報技術者の資格勉強を始めるなど、日々充実感を味わっています。

うつ病、ADHDの方からのメッセージうつ病、ADHDの方からのメッセージ

メッセージ

dodaチャレンジの魅力は求人数の豊富さでしょう。大手企業も業界さまざまにあり、驚きました。もちろん、企業規模が大きければ良いのではなく、職場の環境についてもdodaチャレンジのキャリアアドバイザーは、紹介した企業について詳しく説明してくれますし、わからないことがあれば企業に確認してくれます。最終的に、入社後の体制に安心できた現職への入社を迷いなく決めることができたのも、キャリアアドバイザーのおかげです。転職をお考えの皆さんにお伝えしたいのは、信頼できるキャリアアドバイザーとの出会いが大事だということ。最初のコンタクトから、真摯に私のキャリア形成を考えていただいていると感じ取れたので、不安なくdodaチャレンジ1社に絞って活動できましたし、転職して本当に良かったと思います。

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