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本田直之氏インタビューVOL.2 成果をあげる仕事術

レバレッジコンサルティング株式会社 代表取締役 本田直之氏 interview  ビジネス界のカリスマが語る「これからのビジネスパーソンに求められること

「レバレッジシリーズ」をはじめ、著書累計250万部を超えるベストセラー作家であり、ベンチャー投資家や経営者でもある本田直之氏は、一年の半々をハワイと東京で過ごすデュアルライフを実現し、サーフィンを楽しみ、アイアンマンレースに挑戦する。まさに仕事と遊びの達人と言えるだろう。そんな本田氏に、自らの仕事論やこれからの時代に求められる人材像、転職について語っていただいた。

Vol.2 成果をあげる仕事術

本田氏が提唱しているのは、小さな労力で最大の効果を出す「レバレッジ思考」。VOL.2ではこの「レバレッジ思考」を中心に、本田氏の効率重視の仕事観に迫る。

単純に努力してもだめ。努力しないのもだめ。成果をあげる努力が必要

 一生懸命に働いているのに成績が伸びない人がいる一方で、はた目には決してがんばっているようには見えないのに、なぜか成果をあげる人がいる。

 その違いが何なのか考えた結果「レバレッジ」という概念にたどり着いたと本田氏は言う。
「てこは支点をどこに置くかによって、持ちあげられる重さが変わるんですよ。努力しているのはみな同じだと思うのですが、力の入れどころを間違っている人と、そうじゃない人では、成果の大きさが違ってくるんです。
何も努力しないで成果があがるわけではない。ただ、同じ努力をするなら、無駄なく効率のよいやり方がある。それがレバレッジという考え方です」。

ビジネススクールに入った時もレバレッジの重要性を体感したという。
 MBAはとにかく課題が山ほど出る。明日までに読まなければならない課題の量が尋常ではない。やみくもに1ページ目から読み始めても埒があかない。
 そこで本田氏はこの本を読むことによって、何をしなければいけないか。目標設定を明確にすることにより、知らない単語を読み飛ばしても、意外と読めるものだということがわかり、後の「レバレッジリーディング」という著書が生まれた。

また、1社目で本田氏は営業の仕事に就いたが、最初は全く成果があがらなかったという。その時は、営業とは『売り込むことだ』と考えて、とにかく説明しなければいけないと考えていた。しかし上司の営業に同行すると、お客さんの話を聞くだけでまったく説明をしない。なのに契約が取れる。
 ある日、その上司からカーネギーの『人を動かす』という本を薦められ、営業の極意を学んだという。
 それまであまり本など読んでこなかった本田氏が、この本をきっかけに、本を読めば先人の知恵を取り入れ、少ない時間で効率良くノウハウを学ぶことができることに気づいた。
 ビジネス書を読んだり、先輩を手本にしながら、本田氏の営業力は徐々にあがって行った。

ビジネスパーソンにも「練習時間」と「コーチ」が必要 自分を動かす仕組みを作らなければならない

 本田氏はその著書や発言からセルフマネジメントの達人のように思われがちだが、意外にも几帳面な性格ではないという。
「自分はムダなことをするのが嫌いなんです。怠け者だし、めんどくさがり屋なので、下手をすると何もやらないで終わってしまう。そこで『自分を動かす仕組みづくり』を考える必要があった」。

 本田氏はビジネスパーソンをスポーツ選手と比較し、「トレーニングしないで試合だけ出るスポーツ選手などあり得ない。ビジネスパーソンも同じ。業務時間以外に、本を読んだり、いろんな人に会ったり、うまく仕事をしている人のやり方を観察してまねしたり、自己投資をしなければ、先細りしてしまう。スポーツ選手にはコーチがいてプランをつくったり、管理やアドバイスをしてもらえるが、ビジネスパーソンにはコーチがいないから、自分自身がコーチになるしかない」。

時間を使わないと、時間はできない

 お金だけではなく、時間も投資しなければリターンを得ることができない。
「忙しい、時間ができたらやる」と言っている人は、いつまでも現状のまま進歩しない。
 1時間の読書という投資で、10時間かかっていた仕事が2時間でできるようになるかもしれない。「忙しい」からこそ「時間への投資をするべきだ」ということに、気づいている人は少ない。
「僕は忙しいっていう言葉が嫌いなんです。絶対に使わない。ビジネスパーソンであれば、やるべきことがたくさんあって当たり前。いくら忙しいといっても、アメリカ大統領のオバマ氏より忙しい人はいないでしょう。オバマは『最近、忙しくて大変なんだ』なんて愚痴をこぼす暇もないと思いますよ(笑)」

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