障害者雇用に積極的なホワイト企業とは?見極めるポイントや受かるコツを解説
障害者の方が就職先・転職先を探す際は、「はたらきやすさ」が気になることでしょう。近年では「ホワイト企業」という言葉が注目されていますが、障害者雇用に積極的なホワイト企業も存在します。
しかし、ホワイト企業をどうやって探すべきか、分からないという方も多いでしょう。そこで本記事では、障害者雇用におけるホワイト企業の見極め方や受かるコツについて、詳しく解説します。
目次
障害者雇用のホワイト企業を見極めるポイント
「ホワイト企業」とは、従業員がはたらきやすい優良企業を指します。ホワイト企業はCSR(企業の社会的責任)や多様性に注力している企業が多く、各種制度やサポートが整っていることが特徴です。
また、従業員への教育が進んでいて障害への理解も高い傾向があり、障害者雇用も推進していて障害者がはたらきやすい環境や体制が整っているケースが多いです。障害者雇用に積極的で、なおかつホワイト企業であるかどうかを見極めるポイントとして、次のようなものが挙げられます。
条件を満たして「認証」を取得している
優良企業を評価するための「認証」を取得している場合は、ホワイト企業である可能性が高いと考えられます。例えば「ホワイトマーク(安全衛生優良企業)」は、労働安全衛生に関して積極的な取り組みを行っている企業を認定するための制度です。言い換えれば、従業員が働きやすいホワイト企業が取得できる認証であり、こうした企業では障害者雇用も積極的に行っている傾向があります。
はたらきやすさが評判で離職率が低い
はたらきやすい環境が整っており、離職率が低いこともホワイト企業の大きな特徴です。こうした企業は従業員を大切にするため、障害者への理解や合理的配慮も丁寧に行われている可能性が高いと考えられます。一方で、離職率が高い企業は労働環境に問題がある可能性が高いため、インターネット上のクチコミや評判を確認することが大切です。また、離職率について知りたい場合は、東洋経済新報社の「就職四季報」も参考になるでしょう。
残業時間が少なく有休取得率が高い
ホワイト企業の大きな特徴が、残業時間が少なくて有給休暇の取得率が高いなど、「健全な労働環境」が整備されていることです。一般的には、ホワイト企業の残業時間は1ヶ月あたり10~15時間以内であることが多いです。労働時間は1日8時間もしくは1週間40時間以内で、休日は1週間に2日もしくは4週間で8日以上あることが理想的だと考えられています。有給休暇については、平均10日以上取得できていればホワイト企業の可能性が高いです。
基本給や福利厚生が充実している
ホワイト企業は「基本給」が高く、福利厚生も充実している傾向があります。一見すると年収が高いように見えても、実は各種インセンティブやボーナス込みとなっており、基本給は低いというケースは少なくありません。ホワイト企業の場合は、もともとの基本給が高いうえにボーナスなどが加わるため、高い年収が期待できます。
また、ホワイト企業は福利厚生も充実しており、住宅手当や社内食堂などのサービス・設備があるなど、経済的にも精神的にも快適にはたらきやすいのです。
従業員のキャリアパスをサポートしている
ホワイト企業は「人材育成」に労力とコストをかけるため、従業員のキャリアパスも丁寧にサポートされています。例えば、従業員の誰もがセミナーや講座を利用できたり、定期的な勉強会に参加できたりするなどです。障害者のキャリアパスについても、一人ひとりの適性に合わせた丁寧なサポートが得られる可能性が高いでしょう。
障害者雇用枠を目指すなら「特例子会社」も検討しよう
障害者雇用枠での就職・転職を目指すのであれば、「特例子会社」も検討してみるのもよいでしょう。特例子会社の概要やメリットについて、次のポイントから解説します。
- 障害者雇用の促進を目的とした企業
- はたらきやすい職場環境が魅力
障害者雇用の促進を目的とした企業
「特例子会社」は、障害者の雇用促進を目的として、主に大手企業が設立した子会社のことです。障害者雇用促進法により、企業は一定数以上の障害者を雇用する義務がありますが、企業規模や業種などによってはそれを満たせないことがあります。
障害者がはたらきやすい環境を整備して厚生労働大臣の認定を受けることで、特例子会社として子会社を設立・運営でき、企業は障害者の雇用を増やせます。「法定雇用率」の引き上げにより、特例子会社の数は毎年増加しているのです。
はたらきやすい職場環境が魅力
特例子会社では、障害者に合わせて労働環境が整備されているため、安心してはたらくことができます。障害特性に配慮した業務内容や手順などが設計されており、相談員も配置されているため困ったときも相談しやすいです。
体調の変化や通院などに対応しやすく、短時間勤務制度・フレックスタイム・半休制度といった多様な働き方に対応していることが魅力です。また特例子会社では、部門内やチーム内に自身と同じように障害がある人がいるため、精神的な心強さもあります。
障害者の方がホワイト企業に転職するためのポイント・コツ
障害者の方がホワイト企業に転職するためには、次のようなポイントを意識することが大切です。
- 障害特性や必要な配慮が明確
- 職業準備性が整っている
障害特性や必要な配慮が明確
自身の「障害特性」や「必要な合理的配慮」が明確化していることが重要です。企業は従業員が能力を最大限に発揮することを望みますが、障害者雇用においては適切な「合理的配慮」が欠かせません。
人員配置や業務の割り振りなどを最適化するために、企業側は求職者の障害特性を知る必要があるのです。歴書や自己PRなどに自身の障害特性について分かりやすく記載しておくと、企業側が適切な労働環境を提供しやすくなるうえに、「障害と前向きに向き合えている」というアピールにもなります。
職業準備性が整っている
「職業準備性」は、はたらくうえで必要とされる基礎的な能力が整っているかどうかを意味し、次の5つの要素で構成されています。
- 健康管理
- 日常生活管理
- 対人技能
- 基本労働習慣
- 職業適性
自身の障害特性や体調について理解し、自分に合う職業を探すためには、障害者向けの就労に関する支援機関・サービスや、キャリアアドバイザーへの相談が効果的です。
障害者雇用のホワイト企業を探す方法
障害者雇用のホワイト企業を探す方法として、次のようなものが挙げられます。
- ハローワークの障害者向け相談窓口
- 障害者雇用に特化した就職・転職サイト
- 障害者向けの転職エージェント
ハローワークの障害者向け相談窓口
全国のハローワークには、障害者向けの相談窓口が設けられており、自身の障害特性や体調に合う障害者雇用枠の求人紹介が受けられます。さまざまな障害について理解があり、障害者雇用に関する専門知識がある担当者が、履歴書作成や面接対策などについてもサポートしてくれるため、安心して転職活動ができるでしょう。
障害者雇用に特化した就職・転職サイト
障害者雇用に特化した就職・転職サイトでは、職種・収入・勤務地などさまざまな条件から絞り込み、自分に合う求人を探すことができます。ただし、ホワイト企業の求人が多いことをうたっている就職・転職サイトでも、その実態が不透明なケースは珍しくありません。そのため説明会などに参加し、求人内容を慎重に見極めることが大切です。
障害者向けの転職エージェント
障害者専門の転職エージェントは、障害者の就労に特化したサービスであり、自身の希望や適性に合う求人の紹介が受けられます。独力で探すことが難しい大企業の求人の取り扱いが、非公開求人も含めて多いため、自分に合うホワイト企業の転職先が見つかりやすいことが魅力です。
また、キャリアアドバイザーに無料で相談して、自身の障害特性に合わせた適切な職種や転職先について知ることができるうえに、履歴書作成や面接対策などのサポートも受けられます。さまざまなサポートを利用することで、安心して転職活動ができるでしょう。
障害者の方のホワイト企業への転職には「dodaチャレンジ」がおすすめ
障害者雇用に積極的なホワイト企業の見極めポイントは、ホワイトマークのような認証の有無や、基本給・有休取得率・福利厚生などの充実度です。ホワイト企業に転職するためには、自身の障害特性を把握したり、職業準備性を整えたりすることが大切になります。
障害者の方がホワイト企業での就労を目指すなら、パーソルダイバースの転職支援サービス「dodaチャレンジ」がおすすめです。dodaチャレンジは大手企業を中心に、さまざまな業界業種の障害者雇用求人を保有しているため、最適な求人の紹介が可能です。キャリアアドバイザーへの相談も無料で行えるので、この機会にぜひ「転職ご支援実績No1」のdodaチャレンジにご相談ください。
まずは、キャリアアドバイザーに転職相談を
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転職について不安なことも
障害者雇用の知りたいことも
キャリアドバイザーが親身にお話をうかがいます
公開日:2024/11/27
- 監修者:木田 正輝(きだ まさき)
- パーソルダイバース株式会社 人材ソリューション本部 キャリア支援事業部 担当総責任者
- 旧インテリジェンス(現パーソルキャリア)に入社後、特例子会社・旧インテリジェンス・ベネフィクス(現パーソルダイバース)に出向。採用・定着支援・労務・職域開拓などに従事しながら、心理カウンセラーとしても社員の就労を支援。その後、dodaチャレンジに異動し、キャリアアドバイザー・臨床心理カウンセラーとして個人のお客様の就職・転職支援に従事。キャリアアドバイザー個人としても、200名以上の精神障害者の就職転職支援の実績を有し、精神障害者の採用や雇用をテーマにした講演・研修・大学講義など多数。
- ■国家資格キャリアコンサルタント
- ■日本臨床心理カウンセリング協会認定臨床心理カウンセラー/臨床心理療法士