睡眠障害・不眠症で休職できる?休職理由の伝え方や注意点・復職後のキャリア

悩みを抱える人のイメージ

睡眠障害は、夜間に十分な睡眠が取れなくなる疾患で、不眠症はその一種です。日中の強い眠気や集中力低下で仕事に支障が出てしまうことがあります。それでも「休職するほどではないのでは」「会社に迷惑をかけるのでは」と悩み、無理を重ねてしまう人は少なくありません。

睡眠障害は放置すれば心身の不調を悪化させるため、無理をすると長期間就労できなくなるリスクがあります。本記事では、睡眠障害や不眠症で休職すべきかお悩みの方を対象に、休職を検討する判断基準や具体的な手続き方法と、復職後のキャリア形成のポイントまで分かりやすく解説します。

睡眠障害・不眠症で休職できる?

睡眠障害・不眠症とは、睡眠の質や量に問題が生じ、十分な休息が取れなくなる疾患です。悪化すると日常生活や就労に支障をきたし、うつ病や不安障害などの精神疾患につながる可能性があり、本人の努力だけで改善することは容易ではありません。

休職が認められる理由は会社の就業規則によって異なりますが、基本的には健康上の理由があり、なおかつ医師の診断書があれば認められるケースが多いです。そのため、睡眠障害で休職を検討することは決して過剰な判断ではなく、医師の適切な診断書があれば休職が認められる可能性は高いと考えられます。

睡眠障害・不眠症で休職したほうがいい理由

睡眠障害や不眠症により、日中の倦怠感や眠気が仕事に悪影響を及ぼしている、睡眠薬の使用だけで改善しないなどの場合は、次のような理由から休職を検討することをおすすめします。

就労継続が症状悪化の引き金になりやすい

睡眠障害・不眠症は一時的な寝不足とは異なり、ストレスや生活習慣、脳機能の変調など複数の要因が絡み合って慢性化しやすい疾患です。不眠症の状態で無理にはたらき続けると、十分な治療効果が得られにくいうえに、疲労の蓄積で症状が悪化する可能性があります。この悪循環が続くと、うつ病や不安障害など精神疾患を併発するリスクもあります。休職して治療と休養に専念することが回復への近道です。

判断力・集中力低下による業務リスクが大きい

睡眠障害・不眠症の状態では、身体はもちろん脳の疲労が回復しないため、業務に必要な判断力や注意力が著しく低下します。

そのため、業務のパフォーマンスへの悪影響が大きく、ミスやトラブルが発生するリスクが高まります。特に責任の重い業務や対人対応が多い職種では、自身の評価が低下するだけでなくキャリアへの悪影響も懸念されるため、リスク管理の観点からも休職は合理的な選択です。

早期に対処するほうがキャリア形成に有効

睡眠障害・不眠症を抱えながらはたらき続ける人の多くは、「まだ動ける」「気力で何とかなる」と無理を重ねがちです。しかし、限界を超えると精神疾患につながり、長期間の離職や退職を余儀なくされるケースも少なくありません。

比較的早い段階で休職することで、心身の状態を立て直して復職までの期間を短縮できる可能性があり、今後の働き方について考えるきっかけにもなります。休職は決して消極的な選択ではなく、適切な治療と就労準備を整えて復職することで再発リスクを抑え、持続的なキャリア形成につなげるための手段でもあるのです。

睡眠障害・不眠症で休職する際の手順・流れ

クリニックでの診断のイメージ

前述した理由から、睡眠障害・不眠症で仕事が辛いと感じたときは、早い段階で休職を検討することが大切です。実際に休職する際は次の手順で進めてください。

ステップ1:主治医に診断書を作成してもらう

まずは心療内科・精神科・睡眠外来などの専門医に相談して、睡眠障害・不眠症であることを診断してもらいましょう。ご自身の症状や日常生活・仕事での困り事と、休職を検討していることについて正確に伝えることが重要です。医師が休職の必要性を認めた場合は、診断書が発行されます。

ステップ2:職場に休職の意思を伝える

会社の上司もしくは人事部に、休職の意向を伝えましょう。このとき、睡眠障害・不眠症であることを伝え診断書を提出することで、休職の正当性をアピールでき認められやすくなります。そのうえで、就業規則に基づいて後任者に引き継ぎ手続きを行い、休職期間中の連絡手段を決めるなど休職準備を進めてください。

ステップ3:「傷病手当金」を申請する

休職中の経済的な不安を和らげるために、「傷病手当金(健康保険傷病手当金)」を申請してみるのがおすすめです。病気や怪我が原因ではたらくことができず、休職を始めてから4日目以降の休みについて、一定額が支給される健康保険の制度です。支給額は休業前までの1年間の平均月給額の3分の2となるため、休職中の経済面での心強いサポートになります。以上の手順で進めて休職期間に移りましょう。

睡眠障害・不眠症での休職時に意識すべきポイント

症状の回復後にスムーズに復職するために、次のポイントを意識してください。

休職中は治療と療養に専念する

休職中は無理することなく、治療に専念することが重要です。特に、生活習慣の乱れは睡眠障害・不眠症の悪化につながるため、毎日できるだけ同じ時間帯に就寝・起床する習慣をつけましょう。

特に、不眠症の要因が心的なストレスの場合は、症状悪化につながらないように、リラックスして趣味を楽しめる時間を作ってストレスを解消したり、適度な運動をしたりすることも効果的です。症状が改善してきても、自己判断で治療を止めず医師の指示に従ってください。

月に1回は主治医の診断を受ける

休職中は毎月1回は主治医の診断を受けましょう。これは症状悪化のリスクを防ぐと同時に、前述した「傷病手当金」を受給するために必要な手続きです。傷病手当金は一度申請したら長期間もらえるわけではなく、1ヶ月ごとに申請して受診日を健康保険組合に示すことが求められます。

スキルアップや資格取得を目指す

睡眠障害・不眠症の症状が改善してきたら、無理のない範囲でスキルアップや資格取得を目指すのも効果的です。復職後のキャリアが心配で、休職をためらってしまう方は多いでしょう。

しかし、休職したからといってキャリアが閉ざされるわけではありません。むしろ休職時の時間を活用して、新たなスキルや資格の取得を目指すことで、復職後のキャリア形成をスムーズに進めやすくなるのです。

睡眠障害・不眠症で休職後に復職を成功させるコツ

不眠症・睡眠障害で休職後に復職を成功させるために、次のポイントを意識しましょう。

短時間勤務から段階的に復帰する

睡眠障害・不眠症からの復職では、いきなり通常勤務に戻るのではなく、まずは短時間勤務から段階的に就業時間を延ばしていくことで、悪化や再発リスクを防ぎやすくなります。短時間勤務は決して「甘え」や「特別扱い」などではなく、心身を職場環境に再適応させるための調整ですので、復職時に職場に相談してみましょう。以前のように業務に十分適用できるようになった段階で、労働時間も元に戻していくことをおすすめします。

セルフケアを身に付ける

復職後も医師の経過観察を受ける必要がありますが、それと合わせてセルフケアを身に付けることも重要です。特に重要なのが、睡眠障害・不眠症の悪化要因であるストレスへの対処法になります。ストレス要因を把握し、それを解消するためのリラクゼーションやストレス発散、規則正しい生活習慣の維持などが効果的です。

リワークプログラムを活用する

リワークは、精神的な不調で休職した人の復職支援のためのプログラムです。精神科やクリニックで受けられる「医療リワーク」や、地域障害者職業センターで実施される「職リハリワーク」など複数の種類があります。リワークを受けることで、体調と生活リズムを整えながら、スムーズに復職しやすくなるでしょう。リワークについては、次の記事も合わせてご参照ください。

復職が難しい場合は転職を検討する

睡眠障害・不眠症の原因が現在の職場にある場合は、復職が難しい可能性もあります。その場合は転職して職場環境を改めることで、ストレス要因を減らしてはたらくことができ、睡眠障害・不眠症の症状改善につながるかもしれません。

症状が悪化し、うつ病や不安障害などの精神疾患を発症した場合は、障害者手帳を取得して「障害者雇用枠で就労する」ことも検討してみてください。障害者専門の転職エージェントを活用することで、症状に合った仕事を探しやすくなるでしょう。

障害者雇用での転職をご検討の方は「dodaチャレンジ」にお任せください

カーテンを開ける女性のイメージ

睡眠障害のある人は、判断力や集中力の低下などで就労が難しくなり、無理をすると症状が悪化するリスクがあります。まずは休職して療養に専念し、回復してきた段階で医師に相談して復職を検討してみましょう。現職での復職が難しく、なおかつ障害者手帳をお持ちの場合は、障害者雇用での再就職も選択肢のひとつです。

障害者雇用専門の転職エージェント「dodaチャレンジ」では、キャリアアドバイザーがあなたの悩みや希望に寄り添い、納得のいく転職が実現するまで一緒に伴走します。求人の紹介だけではなく、どのような職種・環境でどんな配慮を得ることで、睡眠障害の症状と付き合いながら安心してはたらくことができるか、最適な提案をいたします。この機会にぜひdodaチャレンジにご相談ください。

公開日:2026/4/2

監修者:戸田 幸裕(とだ ゆきひろ)
パーソルダイバース株式会社 人材ソリューション本部 事業戦略部 ゼネラルマネジャー
上智大学総合人間科学部社会学科卒業後、損害保険会社にて法人営業、官公庁向け営業に従事。2012年、インテリジェンス(現パーソルキャリア)へ入社し、障害者専門のキャリアアドバイザーとして求職者の転職・就職支援に携わったのち、パーソルチャレンジ(現パーソルダイバース)へ。2017年より法人営業部門のマネジャーとして約500社の採用支援に従事。その後インサイドセールス、障害のある新卒学生向けの就職支援の責任者を経て、2024年より現職。
【保有資格】
  • ■国家資格キャリアコンサルタント
  • ■障害者職業生活相談員
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