障害者転職で応募する求人が決まったらやっておきたい準備・マナー【チェックリストつき】
転職サイトで見つけた求人や転職エージェントから紹介された求人に応募する際に、どのように応募すれば良いのか、気をつけておきたいマナーにはどんなものがあるのかなどが分からず、応募をためらってしまう方もいるのではないでしょうか。
このページでは転職活動中の障害者の方に向けて、応募する求人が決まったときに行いたい準備や気をつけたいマナーを解説します。要点をまとめたチェックリストもご用意していますのでご活用ください。
目次
障害者向け求人を探す前に!まずは「自己分析」をしよう
転職活動を効率良く進めていけるよう、求人を探す前にまずは自己分析を行いましょう。ここでは自己分析のポイントを解説します。
自身の長所短所・希望条件などを整理する
客観的な視点で自己分析を行い、自身にはどのような強みがあり、どんなことが苦手なのか、どんな仕事が向いているかなどを洗い出します。加えて、どのような障害があり、それによってできないことと、できないように思われがちだができることといった情報も整理しておきましょう。
たとえば、視覚障害があると聞くとパソコン操作ができないと思われることもあるため「補助ツールなどを活用してパソコン操作をすることができる」といったことを洗い出します。自身にとっては当たり前にやっていることも、第三者から見ると意外な情報だったりもするため、家族や友人、キャリアアドバイザーなどから意見をもらうこともひとつの手です。
自己分析の結果を整理しておくことで企業とのミスマッチを抑えられ、効率よく転職活動を進められます。また、応募書類や面接で自身がどのような人材なのかを企業に伝えやすくなるメリットもあります。
自身の障害に必要な配慮事項を整理する
応募する職場が自身の障害に対してどこまで配慮してくれるかは、仕事を続けていくために大切なことです。企業側に安心して採用してもらうためにも、自身の障害に必要な配慮事項をまとめ、しっかりと伝えられるようにしておきましょう。
具体的にどのような配慮があると良いのかが分からない場合は、その業務をしている自分の姿を想像してみたり、書籍やインターネットで障害者への合理的配慮の実例を調べてみたりすると参考になります。
応募する求人が決まったら行う準備・マナー
求人に応募するにはさまざまな準備が必要です。同時に企業担当者とやり取りしていく上で、最低限のマナーが求められるようになります。
ここでは応募する求人が決まったら早めに行いたい準備や、事前に知っておくと安心するマナーをご紹介します。
応募書類を準備する
応募する求人が決まったら、まずは応募書類の準備です。事前に行った自己分析の内容を含めつつ、履歴書・職務経歴書をていねいに作成しましょう。
また、履歴書に障害について記載する欄がない場合は、別に欄を設けるか、履歴書と同じサイズの用紙に別途記載することをおすすめします。最後に誤字脱字や記載内容の不備がないかを確認し、問題なければ書類を送付し、応募を済ませます。
メールの件名には「用件」「氏名」を入力する
求人応募がメールや応募フォームの場合は、メールの件名に「用件」と「氏名」を記載するようにしましょう。具体的には「〇〇への応募の件 (氏名)」などと入力します。件名だけを見て“誰からどのような連絡なのか”が分かるようすることが大切です。
メールは24時間以内に返信する
応募先から来たメールには、できるだけ早めに返信しましょう。連絡が来てから24時間以内には返信するのが望ましいです。できるだけ早く気がつけるように、転職活動中はメールをこまめに確認する習慣をつけると良いでしょう。また、返信する時間は深夜帯を避けて、できるだけ日中に行うことも覚えておいてください。
面接の日程調整はできるだけ幅広く候補日を提示する
書類選考を無事に通過したあとは、面接の日程調整を行います。企業側から日時の候補日を尋ねられるので、幅広く候補日を提示しましょう。候補日の目安は「連絡が来た日から1~2週間の日時」が好ましいです。
転職面接前の適性検査の案内が届いたら
企業によっては面接の前に適性検査を受検するように指示されることがあります。案内があり次第、スムーズに行動できるように適性検査の基本的な情報を押さえておきましょう。
- 適性検査(SPI)とは
- 適性検査とは、応募者の能力や性格を測定するテストのことです。応募書類や面接とは異なる観点から採用是非の判断に用いられます。適性検査は主に「能力検査」と「性格検査」の2つが行われます。
受検方法には、自宅のパソコンから受検する「Webテスティング」、テスト専用会場でパソコンから受検する「テストセンター受検」、応募企業で筆記受検を行う「ペーパーテスティング」の3つがあります。
障害者雇用で適性検査(SPI)が実施される理由と対策方法をご紹介
Webの適性検査の受検前のポイント
現在は自宅のパソコンから受検する適性検査が主流となっています。ここでは、Webテスティング受検の案内が届いたときに注意すべきポイントをご紹介します。
適性検査の受検は期日を厳守する
適性検査の案内には受検期日が記載されています。期日内に受検できるように優先的にスケジュールを組みましょう。万が一、期日内に受検することができない場合は、速やかに企業担当者に相談してください。
受検ページにアクセスできるか事前に確認する
案内されたURLを確認し、受検ページにしっかりとアクセスできるか確認しておきましょう。アクセスできない場合は、その旨を企業担当者に報告してください。
適性検査を受ける環境を整える
適性検査は受検を開始すると、原則中断することができません。受検を妨げられないように、あらかじめ周囲の環境を整えておきましょう。検査は必ずパソコンから受検しましょう。もしも、パソコンを持っていない場合は、周囲の方やキャリアアドバイザーに相談するようにしてください。
これから障害者雇用枠の求人に応募する方向けチェックリスト
今回ご紹介した内容をチェックリストとしてまとめました。これから障害者雇用で転職活動を行う求職者の方はどうぞご活用ください。
求人を探す前に自己分析を行う
求人応募に必要な準備・マナーを知る
適性検査の準備をする
求人への応募や適性検査に不安をお持ちなら、ぜひご相談を!
障害者雇用枠かどうかにかかわらず、転職活動をする際に役立つ事前準備やビジネスマナーについて知っておくことは大切なことです。就職活動をスムーズに進められるようにしっかりと準備を行い、企業担当者に良い印象を与えられるようにしておきましょう。
転職活動におけるお悩みやビジネスマナーについて不安があるようでしたら、ぜひdodaチャレンジの転職支援サービスにご登録いただき、キャリアアドバイザーへご相談ください。転職・就職にチャレンジする障害者の方を全力でサポートします。
- 監修者:田山 亜綾乃(たやま あやの)
- パーソルダイバース株式会社 キャリア支援事業部 関西CA マネジャー
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パーソルダイバースで約5年間、精神保健福祉手帳をお持ちの方々や新卒学生のキャリアアドバイザーとして一人ひとりのお客様と真摯に向き合いながら転職支援を行ってきました。現在は関西エリアのマネジャーとして、身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳をお持ちの方々への就職・転職市場拡大を中心に、就職・転職支援に従事しています。
- ■障害者職業生活相談員
- ■第一種衛生管理者
- ■養護教諭一種免許状
- ■ホームヘルパー2級